4K時代劇スペシャル 無用庵隠居修行8
【BS朝日】2024年9月23日(月・休)よる7時~8時54分
■奥州から出稼ぎにやってきた修理屋役で東北訛りも披露!半兵衛を騙す悪人にも事情が?
直木賞受賞作家・海老沢泰久原作の短編時代小説「無用庵隠居修行」を、時代劇「だましゑ歌麿」シリーズの水谷豊✕吉川一義監督のコンビでドラマ化! この9月の放送でシリーズ第8弾を迎えるBS朝日の人気痛快エンタメ時代劇シリーズ。今回、そんな「無用庵隠居修行8」に人気お笑いタレントであり、YouTuber、神職、シンガーソングライター、そして俳優など多方面で活躍する狩野英孝がゲスト出演。役どころは奥州から江戸へ出稼ぎにやってきた修理屋の弥吉。水谷豊扮する半兵衛が雨漏りに悩んでいるところに偶然現れると、手際よく屋根を修理。高い手間賃をもらうと意気揚々と引き上げていきます。半兵衛と奈津(檀れい)も「これで雨漏りもしないだろう」と胸をなでおろすのですが、その後の雨で弥吉がとんでもない詐欺師であることが判明します。とはいえ、根っからの悪人ではなく、やむにやまれぬ事情から悪事を働いていたことがわかり、ひいては半兵衛が巨悪と向き合う一つのきっかけともなっていきます。
■お笑いの世界とは違う“間”に戸惑いと焦り!? 俳優業には真摯な思いも!
奥州からの出稼ぎ職人という設定から宮城県出身の狩野に白羽の矢が立っての起用となりましたが、狩野にとっては「コントでのカツラはありますが、しっかりと着物とカツラをつけて京都でお芝居をするのは初めて」と時代劇は初挑戦。しかも「無用庵」という人気シリーズに、水谷、檀、岸部一徳らベテラン俳優たち、さらに名匠・吉川一義監督が演出という“贅沢な舞台”での時代劇デビューとなりました。
それだけに戸惑いも多かったらしく、コントでは本番前のリハーサルは3割ぐらいの力でやるところ「テストの段階から10割なんです。これには、あ、こんな感じなんだと一気に焦りました」と苦笑い。演技でのダメ出しはなかったそうですが「もっと間をとってくれと言われたのが印象的でした。お笑いの世界ではポンと振られたら極力間は短い方がいいという感覚なので」と言いつつ、それでも「自分の経験値として度胸がつきましたね」と初時代劇での成果を披露してくれました。
また、演技という仕事については「終わってみて楽しかったという思いはありますが、役者さんたちへのリスペクトがさらに大きくなりました。思い出づくりとか、スケジュールが空いているからとか、軽率な思いでは出来ない。やるからにはバラエティーを断ってでも、しっかり時間をかけて演技に全力で取り組まないと他の役者さんやスタッフさんたちに申し訳ないと思っています。」と真剣な表情で語ってくれました。
そんな狩野に「無用庵隠居修行8」に出演して感じた様々な思いを聞いてみました。
狩野英孝 コメント
Q: 時代劇初出演とのことでしたが「無用庵8」にご出演された感想は?
「京都の撮影所は演者さんを含めてスタッフさんが怖い、というのを噂で聞いていてビビっていたんですが、行ってみたらみなさん本当に優しくて。吉川(一義)監督も優しいし、演者さんもみなさんが声をかけてくださって。おかげで楽しく撮影を終えることができました」
Q: ご出演の話を最初に聞いたときは?
「芸能界に憧れていた高校時代に修学旅行で京都に行ったんですが、そのときに撮影所にも行って『いつかここに仕事で来られたら凄いな』と思ったことがあったんです。お話をいただいたときに、その夢が叶おうとしているぞ、みたいな思いはありましたね。不安の方が大きかったですけど。ただ、ちょっぴり『ドッキリかな?』という思いもありました(笑)。いつもバラエティー番組で騙される側なので(笑)。でも現場入りしたらあまりにも迫力がすごくて、これでドッキリだったら逆に感動だわ、という感じになりましたが(笑)」
Q: 水谷豊さん扮する半兵衛らを騙す弥吉という役については?
「出身地の東北弁訛りで演じられましたし、なんか姑息で、強い者にはヘコヘコしてみたいな役柄でしたので、役作りは一切なしでできました(笑)。そのまんまの自然な姿で行けたので良かったですね(笑)」
Q: とはいえ東北弁=陸奥弁を使うことで工夫もされたのでは?
「地元の方のネイティブ陸奥弁は僕でもわかりづらいところがあるんです。ただ、東京の人でもわかる陸奥っぽいニュアンス、イントネーションというのもあって、台本のセリフを自分の中で“翻訳”しながらやりました。事前に妻にも聞いてもらって理解できるか判断してもらったりもしました。方言監修の方がいなかったので責任重大でしたね(笑)」
Q: 水谷さんや檀れいさんと共演されましたが
「水谷さんからアドバイスやダメ出しなどはなかったんですが、僕がカツラを付け終わったときにいらして『狩野ちゃん、よろしく』とグータッチをしてくれたんです。それが嬉しくて(笑)。初めての時代劇で、大御所の方にそんなことをやっていただいて感激しました。撮影の最終日に一人で記念写真を撮っていたんですが、たまたま通りかかった水谷さんが『一緒に撮ろう』と言ってくださってさらに嬉しかったですね」
Q: お二人の演技をご覧になった感想は?
「僕の最初のシーンが水谷さんとの掛け合いだったので、一人で練習したり、マネージャーを相手に練習をして臨んだんですが、こちらがセリフに魂を込めすぎて入ろうとすると、水谷さんが落ち着いて演技していらっしゃるんです。それを見て自分もやりすぎた、ブレーキを踏まないと、という感じになりました。水谷さんが演技で先導していただいたので、それに合わせていけたと感じました。檀さんは僕がお二人を騙したことがバレたシーンを撮影しているときにすごい視線を感じたんです。で、ちらっと檀さんを見ると、フンッという感じで目をそらすんですよ。そんなこと台本のト書きにもないんですが、こちらとしては『本当に申し訳ございませんでした』という気持ちになるんです(笑)。役者さんってすごいなと思いました」
Q: プレッシャーなどありましたか?
「本当に僕でいいんですか、という思いはあったんですが、僕の勝手なイメージですが、最近の時代劇は型を少し崩して遊ぶようなポイントもあるのかな、とも感じていたんです。その中で僕を起用してくださったのかな、と思ったら少し気持ちも楽になりました。で、顔合わせのときに吉川監督から『台本の大元を崩さなければ好きにやっていいから』と言われて『いいんですか?』となって(笑)。さらに気持ちが楽になって、ではやらせていただきます、みたいな感じになりました」
Q: 初時代劇で苦労されたことなどは?
「演技やセリフ回しもそうなんですが、カツラが重くて蒸れるし、つけるのに40分ぐらいかかるんです。剥がすときも痛いですし、少し長めの休憩時間があっても横になることもできません。ちょっと大変だなと思いました」
Q: ご自身の出演シーンで注目して欲しいポイントは?
「僕は水谷さん(半兵衛)たちを騙す役なんですが、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)などでもそうですけど、僕は騙される一方だったので(笑)。騙すのは初めてだったんです。だからその僕の騙しっぷりをぜひ見ていただきたいですね(笑)。僕が初めて人を騙した後の(田村)淳さんのようなニヤッとした笑いにも注目してほしいです(笑)」
Q: 今回で8作目となるシリーズ作品にご出演なさって感じることはありましたか?
「僕が半兵衛さんからお金を騙し取るシーンでも、そのお金があるのも前のシリーズであれがあったからのお金なんだよね、みたいなお話をされていたんです。家の中にお金がある場所も決まっていて『あ、すべてがつながっているんだ』というのは破綻がないというか、凄いなと撮影しながら思いました。僕も今回の台本を読んでストーリーをすぐ理解できたので、初めて見る方にも楽しんでいただけるでしょうし、1作目からご覧になっている方はより楽しくご覧いただける作品だろうな、と思いました」
Q: オンエアが楽しみですね
「うちの母親や親戚がとても楽しみにしてくれて。なんか親孝行できたかなと感じることが出来ました。本当に良かったです」
今回の「無用庵隠居修行8」も4Kで制作。
BS朝日4Kチャンネルでは高精細かつ臨場感あふれる時代劇としてもお楽しみいただけます。
主な登場人物
日向半兵衛(ひなた・はんべえ) ……… 水谷 豊(みずたに・ゆたか)
かつての徳川家の直参旗本・大番士。病で妻を亡くして以来、やもめ暮らしをしていたが、用人の勝谷から旗本の息女・奈津を薦められ、「欲は捨てた」と断り続けていたものの、ついに奈津と夫婦となり、無用庵で仲睦まじく暮らしている。跡継ぎ問題は新太郎を息子に迎えたことで解決。毎度、思いがけないことから江戸の庶民を苦しめる巨悪に立ち向かうことに…。
勝谷彦之助(かつや・ひこのすけ) ……… 岸部一徳(きしべ・いっとく)
幼少時から半兵衛に付き従う用人。現在は半兵衛の息子・新太郎の用人だが、なんだかんだと半兵衛の世話もしている。主人の意向を先読みする機転と冷静さを持つ一方、自身の利得を天秤にかけるちゃっかりした一面も。半兵衛とは主従を超えた絆で結ばれており、信頼し合っていればこその毒舌を交えたやり取りも見せる。
松田奈津(まつだ・なつ) ……… 檀 れい(だん・れい)
旗本の息女。離縁経験があり、自らを「お転婆」と評す行動派。勝谷が半兵衛の後妻にと見合いを仕組んだことをきっかけに意気投合、昵懇(じっこん)の仲となり、晴れて思いを寄せる半兵衛と夫婦となる。江戸を騒がす事件に半兵衛らが立ち向かう際には、“潜入捜査”を買って出ることも。
あらすじ
欲を捨て年寄りらしい暮らしをするつもりだった元旗本の半兵衛(水谷豊)。その思いとは裏腹に若い奈津(檀れい)を娶り、ますます盛んな日々を送っている。今では息子・新太郎(田中偉登)の用人となった勝谷(岸部一徳)は、最近では唐津藩用人・木下(菅原大吉)との将棋に忙しく、半兵衛の家にもあまり顔を出さなくなっていた。
そんな半兵衛らが暮らす江戸では、火付盗賊改方を装う盗賊による事件が頻発。老中の定信(杉本哲太)も、緊縮財政に不満を抱く将軍派若年寄で唐津藩藩主の倉田(金子貴俊)らから、ここぞとばかりに嫌味を言われ苦虫を噛み潰す。
木下の娘・加代(宮下結衣)が新太郎の元同僚、大番士の永田(小林亮太)と結婚することになり、行儀見習いのため藩主の倉田の侍女として奉公することになった。が、女癖が悪いと評判の倉田に言い寄られた加代はきっぱりと拒否。奉公をやめたいと父に泣きつく。木下から加代のことを打ち明けられた勝谷は、半兵衛に相談。訳あって謹慎中の木下に代わり、勝谷が唐津藩江戸家老・佐々木(勝村政信)に相談を持ちかける。しかし、佐々木は藩主の倉田を庇い、勝谷の話を一蹴。新太郎にも塁が及ぶと脅し、半兵衛をも大番士止まりと嘲笑い追い返す。
突然の雨漏りに悩まされた半兵衛は、偶然通りかかった流しの修理屋・弥吉(狩野英孝)に修理を依頼。高い手間賃を支払うが、なおも屋根から雨が滴り落ちてきた。その後、なじみの小川村で出会った腕のいい修理屋の彦八(梶原善)に改めて直してもらうが、彦八によると何者かが雨漏りをするように細工をした形跡があるという。これは弥吉の仕業か? 半兵衛は彦八のために、江戸で探しているという蒸発した母親を藤兵衛(田山涼成)を使って探させることにする。
半兵衛と奈津は、またもインチキ修理で高い手間賃を手にする弥吉と遭遇。半兵衛が問い詰めると、菊右衛門(火野正平)という男にそそのかされ、悪どい商売に手を染めるようになったという。
藤兵衛が彦八の母親が唐津藩の下屋敷にある賭場に出入りしているという噂を聞きつけてきた。唐津藩といえば、あの倉田の…。どうやら乱れているのは藩主だけではないらしい。半兵衛は浪人を装い、賭場に潜入。すると、そこにはあの菊右衛門が…!
出演
日向半兵衛 水谷 豊
奈津 檀 れい
藤兵衛 田山涼成
お咲 中山 忍
久庵 佐藤B作
松田郁 市毛良枝
あけみ 小川菜摘
おせき 橋本マナミ
木村文蔵 山中崇史
日向新太郎 田中偉登
おふみ 松風理咲
長谷川平蔵 榎木孝明
木下彦右衛門 菅原大吉
佐々木佐兵衛 勝村政信
倉田重光 金子貴俊
加代 宮下結衣
彦八 梶原 善
永田源三郎 小林亮太
お艶 内田 慈
弥吉 狩野英孝
菊右衛門 火野正平
松平定信 杉本哲太
勝谷彦之助 岸部一徳 ほか
ナレーション 夏木マリ
スタッフ
( 原 作 ) 海老沢泰久
「無用庵隠居修行」(文春文庫)
( 監 督 ) 吉川一義
( 脚 本 ) 土橋章宏
( 音 楽 ) 遠藤浩二
(エグゼクティブプロデューサー) 桑田 潔(テレビ朝日)
(プロデューサー) 髙野 渉(テレビ朝日)
渡邊 竜(松竹)
並川弥央(松竹)
(協力プロデューサー)田中久美香(BS朝日)
( 制 作 ) テレビ朝日
BS朝日
松竹株式会社
BS朝日 放送情報
■4K時代劇スペシャル『無用庵隠居修行8』
2024年9月23日(月・休)よる7時~8時54分 放送
■シリーズ『無用庵隠居修行』も一挙再放送!
「無用庵隠居修行」 9月2日(月)よる7時~8時54分
「無用庵隠居修行2」9月3日(火)よる7時~9時
「無用庵隠居修行3」9月9日(月)よる7時~8時54分【4K】
「無用庵隠居修行5」9月13日(金)よる7時~8時54分【4K】
「無用庵隠居修行6」9月16日(月・祝)よる7時~8時54分【4K】
「無用庵隠居修行7」9月17日(火)よる7時~9時【4K】