側島製罐株式会社(愛知県海部郡大治町、代表取締役:石川貴也)は、創業118年の歴史を持つ老舗缶メーカーとして、地元の伝統産業である「七宝焼」とのコラボレーションし、あま市アートヴィレッジ(あま市)にて、新たなワークショッププログラムを提供することが決定しました。約190年の歴史を誇る「尾張七宝」と缶の融合を通して、伝統産業の新たな価値を創造し、地域の活性化に貢献することを目指しています。
「缶×七宝焼」の可能性を探る
今回のコラボレーションの背景には、缶の新しい価値を見出し、缶を通じてこの地域を盛り上げたいという思いがあります。七宝焼は、金属にガラスの釉薬を乗せて焼き上げる技法で、その美しさと独自性が高く評価されています。当初、「缶」もスチール製であるため、缶本体に直接この技法を適用できるのではないかと考えました。しかし、実際には七宝焼の素材は銅や銀などが一般的であり、スチールでは焼成中に焦げてしまう可能性があることが判明しました。
新しい形への挑戦
そこで、缶にくぼみをつけ、その部分に七宝焼を施した銅板をはめ込むという新しい形を採用しました。この方法によって、七宝焼の美しい作品を缶と融合することが可能となりました。
七宝焼アートヴィレッジからの声
七宝焼アートヴィレッジのワークショップを担当する野口氏(あま市:野口製作所)からは、「今までワークショップではブローチやペンダントなどのアクセサリー類の制作は取り扱ってきたが、入れ物(容器)を作れるワークショップはなかった。新たな客層にもアプローチが出来る可能性が見出せそうで楽しみだ。」との声を頂いています。このコラボレーションにより、七宝焼の新しい可能性が広がり、地元の伝統工芸の魅力をさらに発信できることに貢献できればと考えています。
今後の展望
今後、あま市七宝焼アートヴィレッジ(愛知県あま市七宝町遠島十三割2000)にて、2024年8月27日(火)よりワークショップとして販売を開始します。
年々職人が減少している七宝焼の新たな可能性を見出し、この地域で缶を製造する側島製罐株式会社として、伝統とアートが融合したこのワークショップが、多くの人々に楽しんでもらえることを願っています。
【担当・伊東コメント】
大治町・あま市は私の地元ではありませんが、4月から側島製罐に中途入社し、この地域に「七宝焼」という伝統産業があることを知りました。あま市アートヴィレッジにて七宝焼のブローチを作るワークショップを体験した際に、その美しさに感動しました。この地域で商いを営む企業として、「七宝焼を盛り上げたい」という思いから、今回のワークショッププログラムの企画が始まりました。缶は思い出や大切なものを入れる容器として昔から使われてきました。ご自身でオリジナルデザインの七宝焼を施すことで、思入れのある”宝箱”としてこの「七宝焼缶」を多くの方に使っていただきたいです。
会社情報
▶側島製罐株式会社について
所在地:愛知県海部郡大治町西条字附田89
代表者:代表取締役 石川貴也
事業内容:一般缶の製造販売・プレス加工
資本金:4,900万円
創業:1906年4月
法人設立:1942年7月28日
企業理念:「世界にcanを」「宝物を託される人になろう」
▶あま市七宝焼アートヴィレッジについて
所在地:〒497-0002 愛知県あま市七宝町遠島十三割2000
運営:あま市