株式会社文藝春秋(社長:飯窪成幸 本社:東京都千代田区)は、上橋菜穂子さんのファンタジー小説『香君』の文庫化を記念して、発売日である本日9月4日に東京都内の新宿駅東口と池袋駅東口で「香君新聞」を配布しました。
「香君新聞」とは、今回特別に「朝日新聞広告特別版」として数量限定で作成した新聞で、表・裏2面からなるカラー刷り新聞です。上橋さんのメッセージや、『香君』の世界が描かれた詳細な地図など、新たにこの物語に触れる人の手掛かりにもなる内容になっています。
◆感想やファンアートなど盛りだくさんの「香君新聞」
「香君新聞」には、単行本で本作を楽しんだ人たちがSNSにアップした感想やファンアートも掲載。
『香君』の編集担当は「読んでくれた方々の感想はもちろん、みなさんが自由に想像した登場人物たちの姿や表情がたくさんSNSにアップされていて、それが何より嬉しかった。新聞でもぜひ紹介したいと考えた」と話します。
◆書店店頭でも配布、PDF版も
街頭以外でも、以下の協力書店で「香君新聞」の配布が予定されています。
・紀伊國屋書店 新宿本店
・ブックファースト 新宿店
・くまざわ書店 池袋店
・三省堂書店 池袋本店
・ジュンク堂書店 池袋本店
・東京旭屋書店 池袋店
・三省堂書店 有楽町店
・SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS 本店
・紀伊國屋書店 横浜店
(※各店在庫が無くなり次第配布終了)
また、PDF版「香君新聞」も、9月5日(木)より『香君』特設サイトにて公開されます。
◆『香君』推薦のことば
◎矢原徹一さん(福岡市科学館・館長)
「本書は生態学の面白さがぎっしり詰まったファンタジー小説。主人公アイシャは香りをかぎ分ける異能の持ち主で、とくに植物が出す香りで、いわば植物の声を聴くことができます。虫に食われた植物が香りでSOS信号を出したり、生物学的な説明も正確かつ綿密。生態学の面白さとファンタジー小説のおもしろさが響き合ったとてつもなくおもしろい作品だと思う。科学館を訪れる子供たちにも全力でお薦めしています」
◎三宅香帆さん(『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』著者)
「異世界のことを忘れてしまった大人にこそ、『香君』を読んでほしい。これは現実に生きる大人こそが読むべきファンタジー小説だから。この小説は、つい忘れそうになってしまう草の香りや虫の音や風の感覚や土を踏みしめる感触を、たしかに思い出させてくれます」
(エッセイ「わたしの愛する上橋菜穂子」より。全文はこちら )
◆『香君』あらすじ
人並外れた嗅覚を持ち、植物や昆虫の声を香りで聞く少女アイシャ。旧藩王の末裔ゆえ、命を狙われ、ウマール帝国へ行くことに。遥か昔、神郷よりもたらされたというオアレ稲によって繁栄を極めるこの国には、香りで万象を知る〈香君〉という活神がいました。アイシャは、匿われた先で香君と出会い……。壮大な物語が今開幕!
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『香君』文庫は全4巻。1、2巻は2024年9月4日に同時刊行。3巻は11月6日、4巻は12月4日に発売予定。[文春文庫より。定価各792円(税込)]
◆『香君』特設サイト
https://books.bunshun.jp/sp/kokun
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◆著者プロフィール
上橋菜穂子(うえはし・なほこ)
1962年東京生まれ。文学博士。川村学園女子大学特任教授。
1989年『精霊の木』で作家デビュー。著書に『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、『獣の奏者』『鹿の王』『香君』など。2024年9月より『香君』文庫版の刊行が始まった。
野間児童文芸賞、本屋大賞、日本医療小説大賞など数多くの賞に輝き、2014年には国際アンデルセン賞作家賞を受賞。20年、マイケル・L・プリンツ賞オナー、日本文化人類学会賞を受賞。医学博士・津田篤太郎との共著『ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話』もある。