2023年8月31日(やさいの日)に刊行され、絵本としては異例の部数、5万部を売り上げている『ぎょうざが いなくなり さがしています』(玉田美知子・作 講談社刊)。
このほど第8回未来屋えほん大賞にも輝いた本作が刊行1周年を迎えるのを記念し、講談社は「真夏のぎょうざ祭り」を開催しました。
このお祭りについて説明しますと、参加するのは全国の書店で、この絵本が刊行されてからの1年間で、たくさん”出荷した”(=販売した)書店に対して、作者の玉田美知子さんと出版元の講談社が、大・大・大感謝を伝え、賞を贈るというお祭りです。
暑い暑い日本の夏を、さらにヒートアップさせたお祭りも終わり、9月13日、”出荷数”のランキングが発表されました。
「ぎょうざ」絵本の”出荷数”1位に輝いたのは……!?
7月17日時点の数字をもとにした中間発表で1位だったのは、旭屋書店 池袋店(東京都豊島区)でした。しかし、記録的な猛暑に見舞われたこの8月、最終日の31日まで気の抜けない、文字通りのデッドヒートが繰り広げられていたのです。
「真夏のぎょうざ祭り」第1位に輝いたのは、なんと、ぎょうざの街として名高い栃木県宇都宮市の八重洲ブックセンター 宇都宮パセオ店です。このお店は中間発表の時には4位でしたので、本物のぎょうざで全国に名を馳せるグルメタウンの本屋さんが、絵本になったぎょうざも売り伸ばし、大逆転の末に勝利をおさめたのです!
中間発表時に1位だった旭屋書店 池袋店は、第2位にランクインしました。
八重洲ブックセンター 宇都宮パセオ店の武藤店長は、
「7月の中間発表で4位だったので、ここはぎょうざ県の意地を見せようと、みんなでPRを頑張りました。この本が目に止まるよう、ぎょうざグッズと並べて陳列したり、とにかく1位をねらう売り場作りを意識しましたね。
その甲斐あって、県外からぎょうざを食べに訪れた観光客が絵本のカバーのぎょうざに目を止めてくださったり、地元のおじいちゃん、おばあちゃんが帰省されたお孫さんへのプレゼントにしてくださったりと、多くのお客様にお買い求めいただきました。
作品の公式HPにアップされていた “ぎょうざおえかきシート”を10~20枚印刷して、児童書と話題書、両方のコーナーに置いておくと、次の日にはもう無くなっていて……。とにかく店頭での反響が大きかったですね。ぎょうざの街の本屋さんとしての使命を果たしました。感無量です!」
と喜びのコメントを寄せてくれました。
真夏のぎょうざ祭り 結果発表(1~10位)
1 八重洲ブックセンター 宇都宮パセオ店(栃木県宇都宮市)
2 旭屋書店 池袋店(東京都豊島区)
3 ブックファースト 阪急西宮ガーデンズ店(兵庫県西宮市)
4 旭屋書店 イオンモール浦和美園店(さいたま市)
5 紀伊國屋書店 梅田本店(大阪市)
5 紀伊國屋書店 ららぽーと横浜店(横浜市)
7 紀伊國屋書店 イオンモール座間店(神奈川県座間市)
8 旭屋書店 志木店(埼玉県志木市)
8 紀伊國屋書店 浦和パルコ店(さいたま市)
10 紀伊國屋書店 国分寺店(東京都国分寺市)
10 紀伊國屋書店 新宿本店(東京都新宿区)
※2023年8月~2024年8月の累計実績に基づいています。
1位の書店には賞状とともに、金のぎょうざトロフィー、2位~10位には銀のぎょうざトロフィーが贈られます。トロフィーは、本の中に登場する「ぎょうざさん」をかたどったもので、作者の玉田さんが自らの手でつくったもの。台座には書店の名前が刻印されます。
なお、今年8月の1ヵ月間にかぎった出荷数で、上記のトップ10を除き、もっとも”出荷”した未来屋書店 八事店(名古屋市)には、特別賞が贈られます。
1位に輝いた八重洲ブックセンター 宇都宮パセオ店に、玉田さんご自身がプレゼンテーターとして賞を贈る贈呈式は、10月下旬、宇都宮パセオ内の同店にて行われる予定です。なお、その日は、子どもたちを対象に、思い思いのぎょうざを描いてもらうワークショップもあわせて行われる予定です。