公益財団法人日本ライフセービング協会(以下JLA、東京都港区海岸2-1-16 理事長/入谷拓哉)は、8月27日からオーストラリアゴールドコーストで開催されたライフセービングの世界選手権大会、Lifesaving World Championships 2024(以下LWC2024)へ、日本代表選手団を派遣した。オープン日本代表選手 12名、ユース日本代表選手 12名、IRB**日本代表選手 8名の総勢32名が出場し、全日程を終えて帰国した。
**IRB=Inflatable Rescue Boatの略で救助用ゴムボートを指します
1.オープン日本代表
8月28日から9月1日の競技日程で、SERC*競技、プール競技、オーシャン・ビーチ競技に出場した。初日のSERC*競技では、日本勢初の金メダルを獲得し、幸先の良いスタートをきるものの、次のプール競技では、他国が予想以上にレベルアップしており、プール競技終了時点での総合順位は8位だった。しかし後半のオーシャン・ビーチ競技では、ビーチフラッグス種目で、男子 堀江星冴選手が金メダル、女子 石黒七都選手が銅メダルを獲得するなど、追い上げをはかった。最終種目の男女混同 ライフセーバーリレーでは6位に入賞。閉会式で発表されたすべてをトータルした総合順位は過去最高の6位で幕を閉じた。
*SERC=SIMULATED EMERGENCY RESPONSE COMPETITIONの略。シミュレーテッド・エマージェンシー・レスポンス競技(SERC)
オープン日本代表 植木将人監督コメント
SERC競技で金メダルを獲得し、プール競技では日本新記録が7つ出るなど、選手のコンディションも順調と思われたが、それ以上に各国選手のレベルが高く仕上がっており、当初の見積もりよりとても厳しい状況で後半戦を迎えることとなった。最後2日間のオーシャン・ビーチ競技に入る前、選手へ“目標の総合5位へのチャンスは残っている。決して諦めることなく、最後のレースに挑もう”と伝えた。日本チームにとって、オーシャン・ビーチ競技は、プール以上にチームの特性を活かしてのぞめる得意分野。ビーチフラッグスでポイントを大きく伸ばし、他選手もスタッフも一丸となってひとつひとつのレースをこなし、結果、総合6位という過去最高順位を獲得できた。
オープン日本代表最終結果
▼SERC競技 第1位
▼プール競技 第8位
▼オーシャン・ビーチ競技 第7位
▼総合順位 第6位
オープン日本代表 プール競技 日本新記録(暫定)
▼女子 100mレスキューメドレー 待井 ひなた 1:13.21
▼女子 100mマネキントウ・ウィズフィン 名須川 紗綾 59.49
▼混合 4 x 50mプールライフセーバーリレー / 待井 ひなた・名須川 紗綾・繁田 龍之介・西山 俊 1:52.37
▼女子 50mマネキンキャリー 待井 ひなた 35.03
▼男子 50mマネキンキャリー 西山 俊 29.77
▼女子 4 x 25mマネキンリレー / 名須川 紗綾・待井 ひなた・三井 結里花・田崎 沙楽 1:21.86
▼男子 4 x 25mマネキンリレー / 繁田 龍之介・相澤 虎大・上野 凌・西山 俊 1:10.48
オープン日本代表獲得メダル
▼SERC競技 (上野 凌、西山 俊、三井 結里花、森下 広大) / 金メダル
▼オーシャン・ビーチ競技 ビーチフラッグス女子 石黒 七都 / 銅メダル
▼オーシャン・ビーチ競技 ビーチフラッグス男子 堀江 星冴 / 金メダル
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000043525.html (SERC金メダルニュース)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000043525.html (ビーチフラッグス金メダルニュース)
YouTube ハイライト動画
https://www.youtube.com/playlist?list=PLLmIRHEUeExm26CxeYMzcbtchV2-UG0pS
渡豪前インタビューから現地大会期間中の毎日のハイライトまでご覧いただけます
2.ユース日本代表
8月28日から9月1日の競技日程で、SERC*競技、オーシャン・ビーチ競技、プール競技、に出場した。世界選手権大会の経験者は女子キャプテンの高梨帆南選手のみというフレッシュな顔ぶれで、海外遠征が初めての選手もいた。その未経験から溢れる希望とチャレンジ精神と、これまで積み重ねたトレーニングの成果をぶつけて、5日間連続する強行日程にのぞんだ。レース前半のオーシャン・ビーチ種目では、男子ビーチフラッグスで斎藤優心選手が、見事銀メダルを獲得するという幸先良いスタートを切った。男子キャプテンでもある斎藤優心選手は「ビーチフラッグスで金メダルがかかったレースでは最後の1本だからこそいつも通りを心がけた。現地や日本からの温かい応援とサポートがあって、前向きにのぞめた。」と言う。高校入学からライフセービングスポーツを始めた斎藤選手は、「これまでの努力と世界への挑戦を経て、“競い合う”ではなく“高め合う”ということを実感できた」とも語った。
ユース日本代表 北矢宗志監督コメント
ユースは目標としていた国別総合8位を達成することができた。選手ひとりひとりが若い力を出しきって、ポイントを積み重ね、勝ち取ってくれた8位。オーストラリアに渡ってから、準備期間含め、毎日過ごすごとに選手の表情が青年から大人に変わる様子が見え、一人の人間としても成長する姿が見えた。現地ではスタッフのサポートも非常に大きく、選手の生活面の支えになっていた。またユース日本代表はオープン日本代表選手の様子を間近にみながら過ごし、たくましく、力強く、そして優しいオープン日本代表選手がまっすぐに目標に向かっていく姿は、とても大きく映ったと思う。ジュニア・ユース世代がライフセービングスポーツに取り組むには、保護者のサポートがなければ続けられない。今回、ユース日本代表選手を送り出してくださった保護者の皆さんへ心より感謝申し上げたい。
ユース日本代表最終結果
▼SERC競技 第7位
▼プール競技 第13位
▼オーシャン・ビーチ競技 第8位
▼総合順位 第8位
ユース日本代表獲得メダル
▼オーシャン・ビーチ競技 ビーチフラッグス男子 斎藤 優心 /銀メダル
3.IRB日本代表
2022年の前回大会では開催されなかったIRB競技。IRB日本代表選手は、男子の岸 瑛心選手が2022ユース日本代表として参加した以外、世界選手権大会初参加の顔ぶれ。選手団を率いた鈴木慎一コーチは、チームマネージャーとして最後に参加した2018年のIRB競技参加の経験があるものの、先頭に立って率いるのは初めて。現地入りしてからも、海の状況をみながらチームビルディングに臨んだ。
IRB日本代表 鈴木慎一コーチコメント
6年前のLWC2018に参加した日本チームより劇的に向上したチームで臨めたと思うが、それでも世界の壁はまだまだ厚いと感じた。しかし前回大会で遠く及ばなかった総合第3位イギリスチームに10ポイント差まで迫ることができ、総合第4位で終えることができた。
2種目で、A決勝(上位グループ決勝)に残り、3位でフィニッシュして銅メダルを獲得できたことは、今後の自信にもつながった。現地に駆けつけてくれた日本人の応援、日本から届いた声援の後押し、多くのサポートのおかげでここまでくることができ、すべての方へ感謝申し上げたい。
IRB日本代表最終結果
▼総合順位 第4位
IRB日本代表獲得メダル
▼IRB Rescue Men
髙橋 颯 岸 瑛心 立石 隆真 ハンドラー.溝上 晴斗、大川 莉奈
銅メダル
▼IRB Rescue Tube Men
髙橋 颯 岸 瑛心 立石 隆真 ハンドラー.溝上 晴斗、大川 莉奈
銅メダル
日本代表パートナー企業
ライフセービングジャパン 日本代表選手団は、オフィシャルゴールドパートナーの株式会社三洋物産
、株式会社三洋販売、オフィシャルサポーターのアルコインターナショナル株式会社、エンジンジャパン、株式会社クレーマージャパン、IRB競技オフィシャルサポーター 株式会社ハーレージャパン、リップカールジャパン株式会社、以上の皆様のご支援で派遣されました。
ご支援いただいたすべての皆様へ心より感謝申し上げます。
日本選手団詳細ページはこちら
https://ls.jla-lifesaving.or.jp/lifesaving-sports/jla-high-performance-program/jhpt-lwc2024/
渡豪前のインタビューから大会期間中のハイライトまで一挙公開
LWC2024へのライフセービングジャパン 日本代表関連リリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000043525.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000043525.html