女性誌販売部数No.1(※1)雑誌「ハルメク」などのマーケティングやリサーチのコンサルティングを通じて、50代以上のインサイトを日々探求する、ハルメク 生きかた上手研究所は、20~79歳の男女1,200名を対象に「お金に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2023年7月~12月)
【調査結果のポイント】
■金融資産の平均金額は1,452万円。最も多いのは男女とも60代で2,000万円超。60代で3年前より金融資産が増えたのは17%で、他の年代に比べ配当や金利収入による増加が多い。
■1か月に自分に使えるお金は平均3.3万円で、最も多いのは男性60代。男女差は60代が最大で、女性60代は男性60代より1.8万円少なかった。女性60代のお金の使い方の満足度は平均並みの35%だった。
■現在投資をしているのは全体で41%。投資額の増加意向が高いのは30代、現在の投資額を維持したい意向が最も高いのは女性60代だった。
【調査背景】
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。2024年は新NISAにはじまり、円高や物価高など、消費抑制のトレンドが続いています。このような中で、お金に関する意識・実態を探るべく、20~70代男女に調査しました。
【調査概要】
調査方法:WEBアンケート
調査対象・有効回答者数:20~79歳の男女 1,200名
調査実施日:2024年6月7日(金)~10日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所
※調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
※本リリース内容を掲載いただく際は、出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記のうえ、下記の調査結果の詳細ページ(URL)へのリンクを貼っていただきますようお願いいたします。
※調査結果の詳細はこちら
※調査主体の「ハルメク 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
60代の金融資産は2,000万円超。3年前と比べ資産が増加・変わらないのは約7割。
60代は配当や金利収入による資産増加も。
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金融資産の平均金額は全体で1,452万円。男女とも60代が最も高く、2,000万円を超えた。
3年前と比べた金融資産の変化は「増えた」16%、「変わらない」54%で、合計すると71%。「減った」は29%で、70代は39%と全体よりも高かった。
金融資産が増えた理由として多かったのは、「収入の増加」「貯蓄総額の増加」など。20~30代では「収入増加」が圧倒的に多いが、60代では「配当や金利収入」が30%だった。
1か月に使える平均金額は3.3万円。60代は男女で1.8万円の差。
お金の使い方に満足しているのは36%。女性70代の満足度が高い。
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自分のために1か月に使える平均金額は3.3万円。最も高いのは男性60代4.5万円、最も低いのは女性40代2.4万円だった。各年代の男女差を見ると、未婚が多い20代では差がない一方、30代から60代までは男性の金額が高く、60代は1.8万円の性差があった。
お金の使い方の満足度は全体で36%。最も高いのは女性70代49%だった。最も低いのは女性40代26%で、1か月に使えるお金の少なさと連動している。
現在投資をしているのは41%。
30代は額を増やしたい意向が高く、女性60代の7割以上は今の額を維持・継続したい。
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現在投資をしているのは41%。男性30代・男性60代が約半数と高かった。
現在投資をしている人の今後の意向を見ると、「額を増やしたい」34%、「額を維持・継続したい」56%だった。男女30代で「額を増やしたい」が半数前後を占めるほか、女性60代は「額を維持・継続したい」が74%と最も高かった。女性70代では「額を減らしたい」「やめたい、売却したい」が約3割を占める。
自由回答では、60~70代で株や投資の配当に関する声のほか、幅広い年代で金融知識の不足を挙げる声が目立った。
■投資に関する自由回答抜粋
<株や投資の配当>
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株の配当が増えた(男性61歳)
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国内株で配当中心に買い、ぼろ儲けではないが銀行預金よりは有利に運用できている(男性68歳)
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物価高騰で円の価値が減っていくのでその分株式で対応している(女性72歳)
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趣味などは年金内でできていて、投資信託の利息で増やしていけている(女性73歳)
<金融知識の不足>
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株などの資産運用のことはよくわからず、とりあえず行っているがそれほど増えていない(男性45歳)
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運用の仕方をわかっていないし、時間がない(女性60歳)
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金融知識がなさすぎて物価上昇分をカバーできていない気がします(男性64歳)
【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施。
60代、70代はすでにしっかり資産運用。まだ投資も消費も伸びしろがあるのは女性60代か
日銀は24年3月末時点の家計の金融資産は前年同期比7.1%増の2,199兆円で、5四半期連続で過去最高を更新したと発表。物価高の影響で、預金は目減りし、生活のために貯金を崩すという公算は外れました。当研究所が調べたところ、金融資産の平均額が最も多いのは60代で、男性2,388万、女性2,138万でした。女性70代も2,000万を超えています。驚いたのは、60代の約7割、70代の約6割が3年前と比べて金融資産が「増えた」「変わらない」と回答したこと。年金生活で収入減になり金融資産を取り崩すはずなのに、どうしてなのでしょうか。金融資産が増えたとする60代の30%が「配当や金利収入がある」と回答。「年金収入」の他、「株式の配当金、投資の分配金がある」というわけです。さらに意外だったのが、女性60代の直近1年の投資額。240万円と、全体平均の215万円を超えており、74%が「投資額を維持したい」と願っていました。
消費に関しては、どうでしょうか。自分のために1ヵ月使えるお金の20~70代男女の全体平均は3.3万円で、男性60代が最も多く4.5万円でした。一方、女性60代は2.7万円。男女差は1.8万円。ちなみに70代は男性3.4万円、女性3.6万円で同水準でした。女性60代のなんと慎ましく、倹しいこと。お金の使い方に対する不満率は2割と全体のなかで最も低い結果でした。満足度は35%と平均並みで「どちらでもない」が45%と突出して高い結果でした。お金の使い方に満足も不満もない女性60代は、「必要なものは買うが無駄遣いはしたくない」、「毎日は控えるがおでかけは充実させたい」とメリハリがきいています。女性60代の必要なものとは何でしょうか。「100万円渡されたら何に使う?」の質問には、「旅行・趣味」「おいしい食」「投資」が目立ちました。「リフォーム」「車」「家電」なども見られます。一見、倹約で控えめな女性60代は、長い余生が待っているからか、まだ投資欲を燃やしそうですし、人生の後半ステージに向けた消費も動かしそうです。
■女性誌販売部数No.1! 50代からの生きかた・暮らしかた応援雑誌「ハルメク」
50代からの女性が前向きに明るく生きるための価値ある情報をお届けしています。健康、料理、おしゃれ、お金、著名人のインタビューなど、幅広い情報が満載です。 また、雑誌「ハルメク」の定期購読者には、本誌とともに提供するカタログと、オンラインでの通信販売を行っています。販売している商材は、ファッション・インナー・コスメ・美容・健康など多岐にわたり、独自のシンクタンクである「ハルメク 生きかた上手研究所」を通じて利用者の声を徹底的に調査、反映した商品開発で、多くの女性から支持を得ています。
■ここでは紹介しきれなかった保有金融商品や投資タイプなどのデータをはじめ、ハルメク 生きかた上手研究所のリサーチデータは、「ハルメク シニアマーケティングLAB」で掲載しています。
「ハルメク シニアマーケティングLAB」は、ハルメク世代(シニア)を顧客とする企業にとって有益な情報をお届けしている情報サイトです。ハルメクグループが提供する定期購読誌や通販等を通じて得たマーケティングデータや記事、シンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」の調査レポートなど豊富な情報が満載です。