医療・福祉機関等のアート・デザイン業務を⾏う特定⾮営利活動法⼈チア・アート(理事⻑:⾙島桃代、所在地:茨城県つくば市、以下チア・アート)は、特定⾮営利活動法⼈キッズデザイン協議会が主催する「第18回キッズデザイン賞」において、2023年6⽉に茨城県⽴下妻特別⽀援学校(校⻑:⼤⽊勉、所在地:茨城県下妻市)にて開催した共創アートワークショップ「みんなでつくろう!千⼈おどり」で「キッズデザイン協議会会⻑賞」を受賞しました。
今回の受賞は、2023年6⽉に、茨城県⽴下妻特別⽀援学校の50周年記念事業として開催された共創アートワークショップ「みんなでつくろう!千⼈おどり」をエントリーしたものです。
本ワークショップは、総勢185名の⼦どもたちが参加し、特別⽀援学校と下妻市内の⼩・中・⾼等学校の⼦どもたちによる混合チームで、1 つの作品をつくる取り組みで、下妻地域の夏祭りで親しまれる「千⼈おどり」をモチーフに、チーム内でアイデアを出し合い、⼤きな布に「踊る⼈」を描きました。肢体不⾃由や知的障害のある⼦どもたちと、どうしたら⼀緒に楽しく描くことができるのか、チームで考え、様々な絵の具やペイントアイテムを使って、⼯夫しながら製作しました。
また、本ワークショップ開催にあたり、教員や保護者によるサポートに加え、茨城県内外から医療、福祉、教育、芸術など多分野で活動する総勢55 名がボランティアとして参画、チームの進⾏役であるファシリテーターなどを担当しました。そして⼦どもも、⼤⼈も試⾏錯誤しながら、個性豊かでいきいきとした作品、計78点が完成。様々な年齢や⽴場の⼈々が、共に実践し、考え、議論するきっかけとなる、地域にひらかれた取り組みになりました。
◼キッズデザイン賞概要と受賞理由
キッズデザインとは
キッズデザイン賞は、「⼦どもたちが安全に暮らす」「⼦どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「⼦どもを産み育てやすい社会をつくる」という⽬的を満たす、製品・サービス・空間・活動・研究の中から優れた作品を選び、広く社会に発信していくことを⽬的に2007年に創設されたものです。⼦ども⽤にデザインされたものはもちろん、⼤⼈・⼀般向けに開発されたものでも、⼦どもや⼦育てに配慮されたデザインであればすべてが対象です。
チア・アートがエントリーした本ワークショップは「⼦どもたちの理解を深めるとともに、ファシリテーターやサポーターとして、地域、先⽣、親も関わっている点は、本来の協働の意味を体現する活動として評価したい。インクルーシブ教育が求められるなか、よりクリエイティブな実践として良質な作品である。」という点が評価され受賞につながりました。
◼共創アートワークショップ「みんなでつくろう!千⼈おどり」概要
開催⽇:2023年6⽉7⽇、8⽇、12⽇
場 所:茨城県⽴下妻特別⽀援学校(茨城県下妻市)
主 催:茨城県⽴下妻特別⽀援学校 創⽴50周年記念事業実⾏委員会
参加者:茨城県⽴下妻特別⽀援学校⼩学部42名/中学部18名/⾼等部21名、
下妻市⽴上妻⼩学校3年⽣42名、下妻市⽴下妻中学校2年⽣32名、
茨城県⽴下妻第⼆⾼等学校JRC部30名(茨城県下妻市)
企 画:特定⾮営利活動法⼈チア・アート(茨城県つくば市/岩⽥祐佳梨、松﨑仰⽣)、⾼嶋結
協 ⼒:⼤⾕理歩、樫村宙⼦、須藤優⽃、ボランティア55名、
下妻特別⽀援学校保護者・保護者OBOG 15名
◀︎ワークショップの過程や成果をまとめた記録冊⼦はこちら
◼ワークショップに携わった⼈たちの声
【⽣徒】
・「これまでの学校間交流では、活動中は交流できても、休憩中は何だか気まずくて、それぞれ分かれて過ごすことも多かったのですが、今回はそれがあまりなくて。緊張せずに取り組めたのはボランティアの⽅々のおかげもあるかなと思います」
・「⾊を混ぜたり、道具を使ったり、歌をうたったり、たくさんコミュニケーションがとれました。また機会があったら、ぜひ参加したいです」
【ボランティア・教員】
・「分断せず、同じ地域の仲間としてのゆるやかな関係が⽣まれる企画に、『アート』が『教育』に持ち込まれる意味を感じました」
・「カラフルな絵の具や道具を⽬の前にして、お互いに素の⾼校⽣になっていました」
【保護者】
・「男の⼦が、『この⼦はどういう病気なんですか?』と聞いてくれました。今までそうやって聞いてくれる⼦はいなかったので、驚きつつもすごく嬉しくて、その⼦にも分かる⾔葉で息⼦の病気や障害についてお話ししました」
◼キッズデザイン賞 表彰式概要
表彰式では、ノミネート作品33点の中から事前発表した最優秀賞、優秀賞、奨励賞、特別賞の受賞作品の表彰をするほか、審査委員⻑・益⽥⽂和⽒から総評をいただきます。会場には最優秀賞(内閣総理⼤⾂賞)をはじめ優秀作品33点を展⽰し、受賞作品の撮影ができるほか、受賞企業への個別取材が可能です。
本ワークショップの受賞にあたり、特定⾮営利活動法⼈チア・アート(企画担当:松﨑仰⽣)および茨城県⽴下妻特別⽀援学校(校⻑:⼤⽊勉/前PTA会⻑:五⼗嵐純⼦)が、表彰式に出席します。
◼第18回キッズデザイン賞 表彰式/シンポジウム開催概
開催⽇:2024年9⽉25⽇(⽔)10:00-15:00
●表彰式 10:00-12:00
9:30- 報道関係者様 受付開始
10:30- 第18 回キッズデザイン賞表彰式
主催者挨拶、来賓挨拶など、表彰状授与
授与後-12:00 個別取材、表彰式終了
●シンポジウム 13:30-15:00 シンポジウム
場所:⻁ノ⾨ヒルズ森タワー4F ⻁ノ⾨ヒルズフォーラム・オンライン配信(Zoom)
主催:特定⾮営利活動法⼈ キッズデザイン協議会
特別協賛:森ビル株式会社
詳細および取材申し込みは【こちら】
【参考資料】
茨城県⽴下妻特別⽀援学校
⼩・中・⾼等部で構成された肢体不⾃由児のための特別⽀援学校です。1973年設置、50周年を迎える2023年に記念事業の⼀環として共創ワークショップ「みんなつくろう!千⼈おどり」を開催しました。(〒304-0005 茨城県下妻市半⾕492)https://www.shimotsuma-sn.ibk.ed.jp/
特定⾮営利活動法⼈チア・アート
医療・福祉の現場においてその⼈の持つ⼒を引きだす環境づくりを⽬指し、アート&デザイン事業を展開するNPO法⼈です。医療・福祉施設での空間デザインやアートワークショップの実施、疾患や障害がある⼈も使いやすいプロダクトの開発⽀援、医療・福祉におけるアート&デザインの研究および普及活動等に取り組んでいます。(〒305-8574 茨城県つくば市天王台1-1-1筑波⼤学芸術学系棟)https://www.cheerart.jp/
特定非営利活動法人チア・アート
医療や福祉の現場を、機能的で合理的なだけでなく、人の生きる力を引き出し、自分らしい生き方が出来る環境にしたい。そんな想いから、NPO法人チア・アートは生まれました。私たちは、施設を利用する方、職員、地域の方と関係性を築きながら、現場に潜む問題や、それを解決する創造的な方法を探っていきたいと思います。そして、医療や福祉を元気にする・応援するアートやデザインを展開していきます。
<チア・アートが大切にしていること>
① ホスピタリティやケアの想いをかたちにします
② 医療福祉環境が抱える課題を探ります
③ 対話を重ねて、アートやデザインを展開します
④ 創造的な環境改善を目指します
⑤ 関連する人や団体との協働関係で進めます