「洗う」講義の中で、洗顔料に使用している界面活性剤がある程度の濃度以上になると球状になるという「ミセル」について説明しました。さらになぜ球状になるのかをより理解できるように、模型を使って界面活性剤が肌の汚れを落とすメカニズムを解説しながら、視覚的かつ感覚的に原理を学ぶ内容で行いました。最後になぜ球状になるのかなどの各自で能動的に仮説を立て、自発的に学ぶ機会を作ってそれぞれの考察を行いました。
界面活性剤が集まってミセル(球状)になることを説明した模型
「洗う」体験では、皮膚の刺激となる摩擦を起こさずに汚れを落とすための、キメが細かく弾力がある泡づくりを体験しました。
「うるおす」「おぎなう」では、測定機器を使って自分の肌でスキンケア前後の水分量や油分の変化を確認しました。
終了後のアンケートからは「洗顔についてサイエンスの視点から理解が進み、面白いなと思いました」「自分の肌を測って知ることができてよかったです」「効果があるだけでなく、防腐剤を入れないなど、理念がとても良くて使いたいなと思いました」との声が見られました。生活の中の身近な例を通じて科学への興味、理解を深め、当社のものづくりのこだわりを伝える機会にもなりました。
当社の総合研究所では、企業姿勢や製品の品質、ものづくりのこだわりを直接見聞きし、当社のファン化を目指し、一般の方に向けた研究所の見学会を2017年から実施しています。これまで、幅広い年齢層で、延べ8000人を超える方にお越しいただきました。中でも小中高生を対象とした見学会では、化粧品やサプリメントの開発技術や、肌や健康のケアについて、分かりやすい実験を交えて紹介をし、好評をいただいております。2024年度は、直接学校へ出向いて授業を行う出張授業の取り組みも新たに始め、今回第1回目として神奈川県立緑ケ丘高校で実施しました。