資生堂は本社社屋「資生堂銀座ビル」(東京都中央区銀座)にて、期間限定ウインドウアート「SHISEIDO KARAKUSA 線が奏でるリズム」を2025年2月末(予定)まで一般公開しています。
このウインドウアートは正面の大型ガラス張りのファサード(ウインドウディスプレイ)と1階のエントランス空間から構成され、時節やテーマ、プロモーションごとに変わります。さまざまなグローバルブランドが立ち並ぶ並木通りにて、世界中から銀座に集まる人びとの目を楽しませ、街の景色に彩りを与えています。
2024年のテーマは資生堂の美意識を象徴するモチーフとして「唐草」を取り上げました。これを ”美の遺伝子をのせて未来に向かう成長の象徴”として再解釈し、ウインドウディスプレイ、エントランス内のヘリテージゾーン、プレイゾーンの3つに分け展示を行います。
資生堂と唐草について
古代エジプトにその起源をもつといわれる唐草文様は数千年の歴史を経て、各地の文化を吸収しながら発展してきました。初代社長・福原信三(1883-1948)は、唐草のリズミカルに伸びゆく線に豊かな生命力を見出し、資生堂の美意識を象徴するモチーフとして選びました。以降、それに続く多くの資生堂のクリエイターたちが、各時代のムードを取り込みながら、化粧品のパッケージデザインはもちろん、宣伝広告も含め、その表現の幅を豊かに広げてきました。
SHISEIDO KARAKUSA 線が奏でるリズム
ウインドウディスプレイ
唐草のもつ生命美がクリエイターの個性を取り入れながら描き継がれていく様子を、瞬間ごとに形を変え続けるリボンの動きによって表現します。
ヘリテージゾーン
唐草のデザインを取り入れたパッケージ
プレイゾーン
唐草の連続性を体感できるパズル型展示
エントランス空間は銀座ビルの床に当初から施されていた唐草文様から枝葉を伸ばすように立体的に立ち上げた、生命美を表現したデザインになっています。唐草形状の台上には唐草をあしらった資生堂のヘリテージや、パズルのように唐草を自分の手で繋いでいく展示が並び、受け継がれてきた資生堂の美意識を感じることができます。
11月からは、ヘリテージゾーンの展示替えを行います。繊細で優美な「資生堂スタイル」を確立したデザイナー・山名文夫(1897-1980)の描く唐草を、触覚で感じられる展示を予定しています。
【ご参考】
資生堂のウインドウディスプレイ
資生堂の「ウインドウディスプレイ」は、パリの文化や芸術に影響を受けた初代社長・福原信三の着想によって、1914年に資生堂薬局で始まりました。1916年、信三は銀座通りに面した新設のビルの一角に、当時、珍しい3面ガラスのウィンドウを設けました。彼は舞台照明の考え方を取り入れ、上下左右から照明を当てられるようにするなど、資生堂の「顔」となるよう、ウインドウディスプレイづくりに情熱を傾けました。以来、時節や新製品のプロモーションごとに変わる資生堂のウインドウディスプレイは、当社の文化のひとつとして、また銀座の「顔」として、街行く人々の目を楽しませています。
■展示概要
主催:株式会社 資生堂
制作:資生堂クリエイティブ株式会社 信藤洋二、堀景祐
企画・施工:株式会社博展
Art Director:狩野佑真(NOU)
Designer:布川光郷、氏家実咲
Technical Director:三谷悠人、中川丘
Graphic designer:宮崎淳
Construction management:熊崎耕平
Construction:宮嶋聡、鈴木崚介、松村峰
Metal fabrication:株式会社 ヒラミヤ
Photographer:林雅之
展示期間:2025年2月頃までを予定
平日 10:00~18:00 (土日祝休)
会場:東京都中央区銀座7-5-5 資生堂銀座ビル1階
入場:観覧無料