劇場体験を届ける移動映画館「cinéma bird(シネマバード)」は、この度2024年9月29日(日)に愛媛県西予市の乙亥会館・復興記念公園どすこいパークにて「cinéma bird in 愛媛・西予」を開催しました。cinéma birdを実施するのは、今回で14回目となります。
■cinéma bird初の四国開催!復興のシンボルの地に、西予市の皆様約800名を無料招待!
cinéma birdは2014年に宮城県石巻市の初開催を皮切りに、福島や熊本、北海道などの被災地を中心に、お寺や体育館といった様々な場所を1日だけ映画館にし、体験型のエンターテインメントを届けてまいりました。
第14回目となる今回のcinéma birdは、愛媛県の南予地方に位置する西予市にて開催。西予市は、少子化や、進学や就職を機にした若者の転出により、県内でも⼈⼝減少が顕著な地域です。さらに、平成30年7月豪雨では、尊い⼈命が奪われるとともに、貴重な産業である柑橘園地も崩落するなど甚⼤な被害を受けました。今回の会場である乙亥会館もまた、同災害にて2階席まで浸水するなど大きな被害を受けましたが、地域の復興のシンボルとして様々なイベントを開催。また、地元⾼校⽣のアイディアをもとに今年3月に復興公園「どすこいパーク」が完成しました。発災から6年が経過し、町の再編復旧の完了も⽬途が⽴つなど、ようやく⽇常を取り戻しつつあるなか、地域の⼦どもたちが明るい未来を描けるような魅力あふれる環境づくりの一助になるべく、今回の開催に至りました。
今回の開催にあたり発起人である齊藤工は「6年前の豪雨災害の傷が癒えてない人もいるかもしれない。復興のシンボルの地で、少しでも楽しい思いをしてもらえたらと思っています。」と西予の地でイベントを開催する想いを語りました。そして愛媛県濱里要副知事が、公務で登壇が叶わなかった中村時広知事のメッセージを代読。メッセージでは「ここ西予市野村町は、豪雨災害から地域一丸となって『のむら復興まちづくりデザインプロジェクト』を立ち上げられ、被災の記録と記憶を継承しつつ、災害に強い未来志向の街づくりを進められていることに深く敬意を表します。ここの会場は、地域を愛する皆さんの想いが込められた施設。このような場所で多くの方と感動を共有し“愛顔”が育まれる意義深いプロジェクトが実施できることを大変嬉しく思います。」と開催の喜びを伝え、西予市管家一夫市長は「ここの会場も様々な方の力を借りて令和2年に復興することができました。このような夢と希望が溢れるイベントを実施していただき、西予市も未来へ進むことができる。この素晴らしいイベントが日本の隅々に広がり、もっとたくさんの方に感動を与えてくれることを願っています。」と感謝を伝えました。愛媛県議会議員の兵頭竜氏は「西予市は一歩ずつ着実に復興の道を歩んでいます。今日もまた復興の一歩になる、そんな日になると思っています。今日をきっかけに明日からの西予、そして愛媛を拓いていきたい。」と述べました。また、特別協力の富国生命保険相互会社 松山支社長池山祐志氏が登壇。同社は2023年11月に創業100周年を迎え、「THE MUTUAL(ザ ミューチュアル)」というコンセプトのもと実施されているプロジェクトのひとつ「THE MUTUAL Art for children(ザ ミューチュアル アート フォー チルドレン)」という社会貢献プロジェクトの一環で、収穫する際に捨てられてしまう野菜を原材料とした「おやさいクレヨン」を製作されています。パッケージは特別支援学校の生徒のデザインを採用しているといい、この度「おやさいクレヨン」を西予市へ贈呈いただきました。
■愛媛県に所縁のあるティモンディをはじめ、ゆりやんレトリィバァ、永野が笑いを届ける!さらに、齊藤工も心酔する世界に誇るジャズピアニスト小曽根真の上質な生演奏に会場が酔いしれる
cinéma bird といえば、映画上映に加え、アーティストライブやお笑いライブがあることも魅力の一つ。お笑いライブには、愛媛県松山市にある済美高等学校野球部出身のお笑いコンビティモンディと、cinéma birdへ2回連続の登場となるゆりやんレトリィバァ、そしてcinéma birdファミリーのひとり永野が登場。
最初に登場したのはティモンディ。前田は「やっぱり帰ってきたという気持ちになる」と凱旋ライブに思いを馳せ、高岸が「ただいま〜!」と大声で挨拶すると、観客は「おかえり〜!」の声と温かい拍手で歓迎。「ここ野村は(野球に)負けるたびにいろんな坂を走らされた。一生忘れません!」と笑顔でコメントし笑いを誘いました。そして高岸が「皆さんとは同じ空間、同じ時間を過ごしている時点で仲間なので、今日からみなさんティモンディです。ティモンディ西予市部として、心一つにしたいと思います!やれば〜」と叫ぶと、観客から「できる〜!」というコールアンドレスポンスを繰り返し、会場に一体感が生まれました。
次に登場したのはcinéma bird常連の永野。自身の代表する「ラッセン」のネタでは、初めて観客をステージに招き入れコラボレーション!登壇した3名は、即興にも関わらず完璧な振り付けで観客は大盛り上がりを見せました。
お笑いライブの最後に登場したのは、今月19日からNetflixにて世界独占配信開始となり、国内ランキング1位を奪取するなど大ヒットを記録している「極悪女王」で主演を務め話題沸騰中のゆりやんレトリィバァ!ドラマさながらの黒のリップを施したメイクに、竹刀を振り回して登場するも、まさかの「かわい〜!」と大歓声が巻き起こりました。小ボケを軽快に取り入れたトークを繰り広げたり、ものまねを多数披露し、会場は爆笑の渦に包まれました。
恒例のウェルカムソングはcinéma birdsの齊藤工と豪起が担当。今まで実施したcinéma birdのダイジェスト映像をバックに、齊藤工の甘い歌声と豪起の力強い歌声で来場者をお迎えしました。スペシャルゲストによるライブには、今年1月24日にリリースしたアルバム『Trinfinity』のジャケットを齊藤工が撮影するなどで親交のある世界的ジャズピアニスト小曽根真が、3月に開催したcinéma bird in 石川県 志賀町 2024に続き登場!「僕がソロパフォーマンスの時、パートナーは観客の皆様。皆様からのエネルギーを受けて演奏につながる。今日の皆さんは最高のパートナーでした。大変な思いをされたと思いますが、心に響いていたら嬉しい。頑張りましょう!」とエールを送り、心躍るような楽曲「Gotta be Happy」を軽快に、そして心が洗われるような楽曲「Where do we go from here?」をしっとりと奏で、世界レベルの演奏に会場は酔いしれました。
■Netflixドラマで話題をさらった一ノ瀬ワタルとゆりやんレトリィバァが初共演!上映作品は相撲所縁の地に相応しい青春コメディ映画『シコふんじゃった。』
開催地である西予市は、江戸時代から170年続く乙亥大相撲を開催していることでも知られています。現在、プロ力士とアマチュア選手との取組が行われる全国で唯一の大会で、地域の大切な伝統行事です。齊藤工はそんな相撲に所縁のある西予市で上映する映画に、周防正行監督がメガホンをとり、本木雅弘が主演した1992年に放映した映画『シコふんじゃった。』を選びました。本作は卒業のための単位と引き換えに、廃部寸前の弱小相撲部に入部することになった大学生の奮闘をコミカルに描いた青春コメディ。第16回日本アカデミー賞では最優秀作品賞にも輝いています。この日ゲストとして、同じく相撲の世界を描き世界中を熱狂させた、昨年配信スタートのNetflixドラマ「サンクチュアリ-聖域-」で主演を務め大ブレイクした一ノ瀬ワタルが登場!ドラマで演じた猿桜さながらの一ノ瀬の登場に会場からは大歓声が!ステージの真ん中で蹲踞の姿勢を披露した一ノ瀬は「いや〜緊張するっすね〜!久々に猿桜を降ろさせてもらったんですけど、楽しかったっすな!」と一ノ瀬節を発揮すると、齊藤は「ここの会場は土俵にもなるんです。その会場に一ノ瀬さんが降臨するっていうのがまた意味深いですね。」とコメントすると、会場からは拍手が巻き起こりました。そして、同じくNetflixドラマ「極悪女王」の演技が大反響を呼んでいるゆりやんレトリィバァも再び竹刀を振り回して大暴れ!劇中でも話題となっている“フォーク”も持参し、齊藤工の頭を刺すという衝撃パフォーマンスのパロディに会場はさらに盛り上がりを見せました。さらに、乙亥会館の隣にある復興公園「どすこいパーク」では、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を手掛けたイルミネーションが贈る、7年ぶりの完全オリジナルストーリー『FLY! フライ!』を上映。いつもの公園が野外映画館に様変わりした風景に、来場した家族らは秋の夜風を感じながら楽しみました。
■齊藤工「これからの未来に向けて大きな1日に。」“鳥のように自由に”。cinéma birdが届ける劇場体験。
イベントの終盤には、再びキャストが登壇。高岸は「愛媛県民としてこういう会を開いていただき本当にありがとうございました。これからも皆さんのことを応援しています。前向きに元気にいきましょう!皆さんなら、やればできる!」と激励し、一ノ瀬は「先ほど(災害の)資料を見させていただいた。ここの皆さんはずっと戦ってらっしゃる。天災との歴史がある中、すごい街だなと。少しでも楽しい時間を提供できてたら嬉しいと思うっすな!本当にありがとうございました!」と真っ直ぐな想いを伝えると、最後に齊藤は「地元の方々、素晴らしいゲストの皆様、来てくださったお客様のおかげでイベントが開催でき、心がいっぱいです。災害の様子は本当に衝撃的でした。ここの2階まで水深したと聞き、想像を絶する出来事だなと。そんな場所で笑顔の時間を過ごせたことは、これからの未来に向けて僕自身も大きな1日になりました。皆さんにとってもそんな1日になっていれば嬉しいです。」とイベントを締め括りました。
“鳥のように自由に”。精神的にも肉体的にも感じられる一生忘れられないひと時を持続的に実施できる形を目指して、cinéma birdはこれからも日本全国に“劇場体験”をお届け致します。
【開催概要】
イベント名:cinéma bird in 愛媛・西予
開催日:2024年9月29日(日)
乙亥会館 開場13:00 開演14:00 終演18:00
復興記念公園どすこいパーク 18:30上映開始
来場者:⻄予市民約800名 ※完全招待制 / 参加費無料
開催地:乙亥会館・復興記念公園どすこいパーク(愛媛県⻄予市野村町野村12-10)
出演者:齊藤工、ティモンディ、永野、一ノ瀬ワタル、ゆりやんレトリィバァ、豪起
スペシャルゲスト:小曽根真
主催:cinéma bird in 愛媛・西予 実行委員会
企画/制作:cinéma bird 実行委員会(株式会社W TOKYO、株式会社KIDS-COASTER、OUTDOOR THEATER JAPAN)
特別協力:富国生命保険相互会社
協力:⽇本航空株式会社
協賛:株式会社伊予銀⾏、株式会社愛媛銀⾏、四国電⼒株式会社、有限会社太陽ファーム
後 援:テレビ愛媛
【上映映画】
●『シコふんじゃった。』(1991年製作/103分/日本)
ひょんな事から大学の相撲部に入ることになった大学生の奮闘をコミカルに描いた異色相撲コメディ。脚本・監督は「ファンシイダンス」の周防正行。撮影は「風、スローダウン」の栢野直樹がそれぞれ担当。
監督・脚本:周防正行
主演:本木雅弘
●『映画の妖精 フィルとムー』(2017年/日本/8分)
廃墟でひとりぼっちで暮らしているフィル。その表情はどこか寂しげである。そんなフィルの前に突然映写機が現れ、カタカタと鳴るフィルムロールの音とともに古いフィルム映像が映し出される。突如現れたムーによってスクリーンのなかに誘われるフィル。フィルとムーの旅が始まる。世界の子どもたちのためにつくられた短編クレイアニメーション。
声の出演:斎藤工/板谷由夏 監督/脚本/編集:秦俊子
企画/ストーリー原案/脚本:齊藤工
●『FLY! フライ!』(2023年製作/83分/アメリカ)
「ミニオンズ」「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」のイルミネーション・スタジオによるオリジナルの長編アニメーション。渡り鳥なのに小さな池から一度も出たことがないカモの一家が、初めての大移動に乗り出す姿を描いたファミリーアドベンチャー。
■移動映画館「cinéma bird(シネマバード)」とは
俳優 齊藤工の発案のもと劇場体験の少ない子供たちや劇場のない地域の方々に、「同じ空間で感動を共有する」劇場体験を届けることを目的に、2014 年より始動したプロジェクト。過去には、宮城県石巻市、福島県広野市、大分県豊後大野市、福島県南相馬市、熊本県山鹿市、沖縄県うるま市、北海道むかわ町、東京都江戸川区、富山県南砺市などで開催をしてきました。また2020 年10 月、コロナ禍において何よりも安全な方法で、地域の人すべてをエンターテイメントで幸せにすることは何かを考え、開催地東京都江戸川区の医療従事者とそのご家族を対象とした完全招待制で、初の「ドライブインシアター」を開催。さらに2022年には、コロナ感染拡⼤防⽌に努めながら、⽇本のインフラを⽀える空港職員の皆さまに対して感謝の意を伝えるべく、羽田空港のエアライン格納庫にて開催。そして2023年には公衆衛生の礎を築いた北里柴三郎が生まれ育った地・熊本県小国町にて医療従事者ら約1,000名を無料招待し開催した。
公式サイト:http://cinemabird.com/