全国の書店員が日本で一番面白い書店フェアの企画を、初代王座とチャンピオンベルトをかけて競い合う「Book Fair Championship(以下、BFC)」を、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、CCC)が運営する「梅田 蔦屋書店」の店長であり、ひとり出版社「書肆汽水域」としても活動を行う北田博充が実行委員長を務め、書店からは、蔦屋書店、丸善ジュンク堂書店、正和堂書店など、出版社からはライツ社、クロスメディア・パブリッシングも参画し、ブックセラーズ&カンパニーも協力を行う出版業界横断プロジェクトとして、2024年11月1日(金)本の日より始動いたします。
書店の魅力の一つである書店員が仕掛けるフェア企画を競い合い、更に質を高め合い、その取組を広く発信することで、書店に来店する読者を増やすことを目的に始動いたしました。
2024年11月1日(金)の本の日より、特設サイトからアイデア、提案性、芸術性にすぐれたフェア企画の応募とクラウドファンディングも同時に開始し、応募された企画は、滝口悠生氏(小説家)・三宅香帆氏(文芸評論家)・久禮亮太氏(フラヌール書店 店主)の3名の審判員によって判定します。
また、2025年2月下旬には、スペシャルプレゼンターをお迎えし、初代チャンピオンへのチャンピオンベルト贈呈式を行う予定です。
なお、「BFC」の詳細に関しては、2024年11月1日(金)の発表会およびプレスリリースで発表を行う予定です。
■「BFC」始動に際して(BFC実行委員長 北田博充)
近年、書店の数が年々減っていること、業界の売上高が下がっていること、読書離れが進んでいることなどがよくメディアで取り上げられています。一方で、「書店を元気にしよう」という前向きな発信を見かけることもあります。
書店を元気にするためには、書店で働いている人たちを元気にしなければならないはずなのに、そのことに誰も取り組んでいないような気がして、ずっともやもやしていました。
こんなに奥深くてクリエイティブな書店員という仕事に、もっとスポットライトを当てたいと思うとともに、書店へ足を運んでくださるお客様を一人でも多く増やせないかと考え、「BFC」を創設することを決めました。
「BFC」の王座は、書店で実施されているフェアを広く世に発信し、フェアを目がけて書店へ来店してくれるお客様を増やすために、書店員がフェアの腕を競い合うチャンピオンシップです。
エントリーされたフェアはBFC公式HPに掲載され、他書店の書店員や一般のお客様が自由に閲覧できるようになります。
「M-1グランプリ」の創設によって漫才の人口が増え、漫才のクオリティが進化したのと同様に、書店員が競い合うチャンピオンベルトを創設することで、書店の魅力・面白さが多様化し、そのことが業界内外に広く伝わり、「書店に足を運んでみよう」「私も書店で働いてみたい」と思う人を、一人でも多く増やしていければと考えています。
■作家・北方謙三氏からの書店員へのメッセージ
競う日、本が常になく輝くだろう。
そしてそれが人の目を奪う。
本を見直す、いい機会ではないか。
思わぬ効果も、出てくるかもしれない。
根底にある、本に対する愛情。
それがすべてで、私は愛おしいと感じる。
第1回「BFC」実施要項
<参加資格>
①書店員の参加条件
・日本国内の書店で勤務する書店員もしくは書店主であること。
・勤務歴、雇用形態(社員、アルバイト)は問わず、書店で働いていること。
・勤務する書店の許可を得ていること。
②フェア企画の応募条件
・申請者本人が直近3年間に企画、実施したフェア。
(初代チャンピオン決定戦のみ上記条件となり、第2回目以降は条件が変更になる予定)
・フェアのテーマ、ジャンル、展開場所(平台・棚)、展開規模(展開スペースの大小)は自由。
・エントリーは1 フェアまで。
<評価基準と賞金>
・発想・アイデア: アイデアがユニークな企画
・提案性: フェアの意図・狙い・思いが顧客にうまく伝わっている企画
・芸術性: フェア展開の見た目が美しい企画
・賞金: 初代チャンピオン 30 万円(税込)およびチャンピオンベルト
<応募期間>
・2024年11月1日(金)正午~12月22日(日)23時59分
<スケジュール>
・2024年11月1日(金):応募開始/「BFC」詳細発表
・2025 年2月下旬:初代チャンピオン発表および贈呈式
<審判員>
滝口悠生(たきぐち・ゆうしょう)
小説家。1982年、東京都生まれ。2011年「楽器」で新潮新人賞を受けデビュー。2015年『愛と人生』で野間文芸新人賞、2016年「死んでいない者」で芥川賞、2022年『水平線』で織田作之助賞、2023年同作で芸術選奨、「反対方向行き」で川端賞。他の著作に『寝相』『茄子の輝き』『高架線』『やがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)』『長い一日』など。
三宅香帆(みやけ・かほ)
文芸評論家。1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程。修了。天狼院書店(京都天狼院)元店長。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)、『人生を狂わす名著50』(ライツ社刊)、『女の子の謎を解く』(笠間書院)『それを読むたび思い出す』(青土社)など著書多数。
久禮亮太(くれ・りょうた)
1975年生まれ、高知県出身。書店員として会社勤務とフリーランスを20年ほど続けたのち、現在は目黒、五反田からほど近い不動前で『フラヌール書店』の店主をしながら書店チェーンのアドバイザーや執筆活動をしている。著書に書店員の仕事と売り場作りの考え方をまとめた『スリップの技法』(苦楽堂)と、共著に『本を贈る』(三輪舎)がある。
<BFC実行委員会>※順不同、敬称略
・実行委員長
北田博充(梅田 蔦屋書店 店長)
・実行委員
野上由人(NICリテールズ 執行役員)堀内理(ジュンク堂書店 三宮店 店長)高野翔(ライツ社 代表取締役社長 営業責任者)大塚啓志郎(ライツ社 代表取締役社長 編集長)有佐和也(ライツ社)小西康裕(正和堂書店)貝原圭紀(梅田 蔦屋書店)岡田基生(クロスメディア・パブリッシング)濱中はるか(クロスメディア・パブリッシング)佐藤裕美(パイ インターナショナル)下八川 薫(CCC)小山 嵩之(CCC)多田 大介(CCC)
・協力
ブックセラーズ&カンパニー