弁当・仕出し事業の「佐久ら」やムース食事業「Pasto-Lab(パストラボ)」を展開する、有限会社キッチンイシイ(代表取締役:石井繁伸、広島県尾道市)は、2024年9月よりご当地嚥下食の小ロットOEMを開始します。管理栄養士監修の地元食材でつくる素材の介護食で、最小10個から対応します。医療機関や介護施設などで嚥下機能が低下した方や誤嚥性肺炎のリスクを避ける必要がある方、歯科などでインプラント治療中の方の代替食としてなど、各機関・施設からのご要望に応じて製造します。廃棄食材も活用することで、食を通じてSDGs推進にも貢献していきます。ご当地嚥下食に関する相談は無料で応じます。2024年10月29~30日に東京ビッグサイトで開催される「地方銀行フードセレクション」に初めて出展します。
■オリジナル嚥下食開発の背景
元々、10年ほど前にミキサー食(ペースト状にしたもの)をお届けしていたお客さまより誤嚥しにくい、まとまりのあるゼリー状の食事をつくってほしいというご要望をいただき、料理ごとにゼリー状にして提供していました。その後、病院の管理栄養士の方からも在宅での誤嚥性肺炎を防ぐ食事ができたらうれしいといわれたり、配達区域外の方より持ってきてもらえないかというご要望をいただいたりしました。料理ごとのゼリー食では何を食べているのかわかりにくく、再加熱をすると形状が崩れてしまいます。また、常温のみの提供では配達できるエリアに限りが出てしまいます。
■理想的な食感、素材の嚥下食へのこだわり
そこで、数年をかけて試行錯誤を重ねるなかで、口に含み舌で押しつぶしたときに口のなかにまとわりつかず、ほどよくまとまった状態でゆっくり飲み込め、のどを通過できる理想的な食感を実現できるようになりました。そして、冷凍対応にすることで、従来の配達エリア外の方にも届けられるだけでなく、食べる前に解凍することであたたかい食事をお取りいただけるようになりました。さらに昨年来、何を食べているのかわかりやすくするために食材ごとの嚥下食に統一しました。
■生まれ育った地元の食材を嚥下食で提供、廃棄食材も活用
このようななか、各地の名産品を嚥下食でも楽しんでいただけるよう、ご当地嚥下食の小ロットOEMを開始します。嚥下機能が下がっても生まれ育った地元の食材を、季節を愛でながら食べることができます。また、味つけを薄味にすることで素材本来が持つ風味を最大限に生かし、様々な病態の方にも召し上がっていただけるように配慮しています。嚥下機能が下がったとしても、食べることの選択肢を維持し、食べることの喜びを感じていただけるように貢献していきます。さらに、廃棄される食材を一部活用することで、食材・人・地球にとってサステナブルな嚥下食も提供していきたいと考えています。
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