京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫、以下:京セラ)は、小型月着陸実証機(SLIM)に搭載されている三菱重工業製メインエンジン(セラミックスラスタ)の開発に京セラのセラミック技術が貢献したとして、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下:JAXA)から感謝状を贈呈されましたので、お知らせします。
贈呈式の様子(京セラ本社)
JAXA 坂井 真一郎SLIMプロジェクトマネージャ(左)、京セラ 鶴薗 佐蔵(右)
メインエンジンの主要構成部品の一つであるセラミックスラスタは、軌道制御や月面着陸時の速度制御などに使われるもので、当社のセラミック燃焼器が採用されました。当社のセラミック燃焼器は、高い耐熱性や高強度・高靭性という特性を有し、メインエンジンの性能向上や特殊なパルス噴射の実現にも貢献しました。
■ SLIMプロジェクトについて
SLIM (Smart Lander for Investigating Moon) プロジェクトは、将来の月惑星探査に必要な高精度着陸技術を小型探査機で実証する計画で、「月の狙った場所へのピンポイント着陸」、「着陸に必要な装置の軽量化」、「月の起源を探る」といった目的を小型探査機で月面にて実証する探査計画です。
本年1月20日午前0:20(日本標準時)には、月面への着陸に成功し、地球との通信を確立させました。
詳細はこちら:JAXA「SLIMプロジェクト」
URL https://www.isas.jaxa.jp/home/slim/SLIM/index.html
■ セラミックスラスタについて
軌道制御や月面着陸時の速度制御に使用する二液式500Nスラスタです。当社のセラミック燃焼器が使用され、世界的にも例のない「幅広い推進範囲とパルス作動」を実現しています。高い性能に加え、推進系全体の質量低減にも寄与しました。