漢方薬を中心とした一般用医薬品と医療用医薬品を販売するクラシエ薬品株式会社では、30代~60代の女性1,236人を対象とした「更年期のイメージに関する調査」を実施しました。
当社の提供する「漢方セラピー」は、大切な毎日にそっと寄り添う存在として漢方薬を活用して欲しいという想いから、2006年に誕生して以来、さまざまな取り組みを実施してまいりました。女性特有の疾患に対応する漢方薬の需要は増加傾向にあり、近年注目が集まっている“フェムケア”カテゴリーについても、当社の注力テーマの一つとして捉えています。
今回は10月18日の世界メノポーズデー(※1)に向けて、30代~60代の女性1,236人を更年期前の世代(30-44歳)と更年期にあたる世代(45-54歳)、更年期後の世代(55-69歳)の3世代に分けて各世代のもつ更年期のイメージを比較しました(※2)。
※1 世界メノポーズデーは1999年に開催された第9回国際閉経学会において更年期の健康に関わる情報を全世界に提供する日として採択されました。
※2 一般的に日本人女性の平均閉経年齢といわれる50歳を基準に前後5年を含む計10年間を「更年期にあたる世代(45-54歳)」としています。更年期にあたる世代の前後をそれぞれ「更年期前の世代(30-44歳)」と「更年期後の世代(55-69歳)」としました。
<「世代別でみる更年期のイメージに関する実態調査」トピックス紹介>
●更年期のイメージに世代間ギャップあり
若い世代では“不安感”が強く、更年期を経て“上手な向き合い”へ
30代~60代の女性1,236名に、更年期や更年期症状に対する印象や気持ちについて尋ねたところ、3つの世代間でイメージに違いがあることが明らかになりました。
【年代別の結果】
◆ 更年期にあたる世代(45-54歳):更年期を自分ごとに
更年期にあたる世代では、8割以上の方が「更年期は今の自分に関係があると思う」(84.3%)と回答しました。「更年期症状は長期間付き合っていくものである」(75.8%)や「更年期や更年期症状について誰かに相談したい」(45.5%)が上位に入っていることからも、多くの方が更年期を自分ごととして捉え、自身の更年期症状と向き合っている様子が伺えます。
◆ 更年期前の世代(30-44歳):不十分な理解によりネガティブイメージに?
更年期前の世代では、「更年期症状に不安を感じる」(63.5%)や「更年期であることを他人に知られることが恥ずかしい」(29.8%)のスコアが他の世代よりも高い結果となりました。一方で、「更年期について十分に理解できていると思う」(8.3%)と回答した方が少ないことから、更年期への理解が不十分であることが、不安感やネガティブな印象に繋がっている可能性も考えられます。
◆ 更年期後の世代(55-69歳):更年期を経て上手な向き合い方を見つける
更年期後の世代では「更年期症状は長期間付き合っていくものである」(62.7%)が最も多い回答となりました。また、「更年期症状への対処を充分に行い、うまく対処できた」(39.1%)や「更年期は対策できるものだから不安に思わない」(35.7%)が他の世代より10%以上も高いことから、更年期を経て、更年期との上手な向き合い方を見つけている傾向がみられました。
【設問サマリー】
本設問では、更年期をこれから迎える世代と更年期を乗り越えた世代では、更年期へのイメージに大きなギャップがあることが明らかになりました。若い世代ではネガティブなイメージが多い一方で、世代が上がるにつれて更年期の理解度は高くなり、ネガティブなイメージを持つ方も少なくなる傾向が見られます。この結果からも、不安感やネガティブイメージの払拭には、更年期への正しい理解が重要であることが分かりました。
●更年期にあたる世代の約7割が更年期について相談したことがあると回答
一方、更年期前の世代は「更年期について相談しづらい」と感じている可能性あり
続いて、更年期に関するお悩みを相談したことがあるかと尋ねたところ、30代~60代の女性のうち41.2%が「相談したことがある」と回答しました。
世代別で比較すると、更年期にあたる世代が70.4%と最も多い結果となりました。更年期後の世代よりも更年期にあたる世代の方のほうが、スコアが高かったことから、10~20年前と比べて、更年期について周りに相談する人が増えている可能性が考えられます。
一方、更年期前の世代では11.1%と他の世代よりも少ない結果となりました。これは更年期のお悩みをまだ実感している方が少ないことも一因と考えられますが、[大塚 美波1] 前問で「更年期や更年期症状について誰かに相談したい」と回答した方が一定数いることから、更年期のお悩みを周りに相談したいけれども、相談していない可能性も推測されます。
●更年期に関する相談相手は「友人・知人」が最も多い結果に
更年期について相談する・相談したい相手について尋ねたところ「友人・知人」(23.7%)が最も多く、次いで「医師(婦人科)」(12.8%)、「配偶者・パートナー」(12.5%)と続くことから、信頼のおける医師だけでなく、友人やパートナーなど、身近な人も相談相手の対象であることが分かります。
●周囲に望むことの1位は“更年期への理解”
「更年期」と向き合う上で、周囲に望むこと、または期待することについて30代~60代の女性に尋ねたところ、約半数以上の女性が「“更年期に現れる症状”について理解をしてほしい」と回答しました。家事の負担軽減や接し方などの直接的なサポートだけでなく、更年期への理解を求めていることが分かりました。一方「日常生活において、普段と変わりなく接してほしい」(28.1%)と回答した人も一定数存在することから、特別なサポートを求めない人もいることが分かりました。
○実施時期:2024年7月8日(月)~7月10日(水)
○調査手法:インターネット調査
○調査対象:全国の30~69歳の女性1,236人(年代別の人口構成比に合わせて回収)
※本調査に先立って全国の10,000人に対して更年期症状の自覚の有無を問うスクリーニング調査を実施し、更年期世代の区分(※3)に該当する1,236人を対象にアンケートを実施。
○調査委託先:株式会社 H.M.マーケティングリサーチ
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
【なぜ更年期は起こる!? 誰もが経験するホルモン変化】
女性ホルモンは、女性の心と体に大きな影響を与えます。一般的には、12歳頃に初経を迎えてから50歳頃までの約40年間、女性ホルモンの周期的な働きによって毎月月経が起こります。この月経が起こらなくなることを「閉経」(※3)といい、この閉経前後の5年間の合計10年間を「更年期」と呼びます。この時期は、女性ホルモンのバランスが不安定となり、身体的、精神的に大きな変化が見られるのです。
※3:日本産科婦人科学会の定義では、「閉経」とは、「卵巣の活動性が次第に消失し、ついに月経が永久に停止した状態」を指します。また、月経が来ない状態が1年以上続いたときに、1年前をさかのぼり、最終月経の時点を「閉経」としています。
※出典:公益社団法人 日本産科婦人科学会
【更年期に現れる症状について】
代表的な女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあります。閉経により卵巣の機能が衰えると、それまで正常に分泌されていたエストロゲンが減少します。エストロゲンが急激に減少すると体は順応できなくなり、自律神経のバランスが乱れ、身体的な機能だけでなく、精神的な変調といったさまざまな症状が現れます。このような、更年期に現れるさまざまな症状のなかで、ほかの病気が伴わないものを「更年期症状」といい、更年期の症状は、大きく以下の3つに分けられます。
・ほてりやのぼせなどの「血管の拡張と放熱に関係する症状」
・気分の落ち込みやイライラ、不眠などの「精神症状」
・肩こり、頭痛や腰痛、疲れやすさなどの「そのほかのさまざまな身体症状」
これら更年期症状のなかでも、症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」といいます。更年期症状は個人差が大きく、症状を感じないまま更年期を終える方もいれば、症状が重く辛い更年期を過ごす方もいます。まずは、自分の症状を理解し、更年期を乗り越える方法を探してみましょう。
■60秒で体質チェック「からだかがみ」 https://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/karadakagami/
漢方では体質を6つのタイプに分け、体質によってなりやすい症状や対処法が決まっています。えて自分の体質を知ることが、症状の改善・体質改善につながります。
・更年期関連の不調におすすめのクラシエ薬品の漢方薬
【ストレスなどによる気疲れ、抜けないだるさを感じる方におすすめの漢方薬】
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
「柴胡桂枝乾姜湯」は、体質(素体)が比較的虚弱な傾向のある方に向いている処方で、心身の疲れ=気疲れ&だるさの症状を改善します。胃腸の状態が悪いと、「血」=栄養素が不足し、貧血や冷え症といった症状が現れることがあります。そういった方の動悸、息切れ、気疲れなどの症状に適しています。ほっと気が抜けたときに疲れてしまう、一気に疲れが押し寄せてくる、といったことを感じる方の自律神経を整えて更年期の症状を改善します。
<漢方セラピー>
JPS柴胡桂枝乾姜湯エキス錠N【第2類医薬品】
希望小売価格:2,640円/8日分(税込)
効能:体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときにねあせ、頭部の発汗、口の乾きがあるものの次の諸症:更年期障害、血の道症、不眠症、神経症、動悸、息切れ、かぜの後期の症状、気管支炎
「(注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。」
【ホットフラッシュなどの「ほてり」におすすめの漢方薬】
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
主にホットフラッシュなどによる顔や手足のほてりに用いられる処方です。年齢と共に減少した「腎精」を補う生薬を配合しているので、排尿困難、頻尿にも効果があります。特に、ほてり、口渇、むくみのある方におすすめです。
※「腎精」とは腎に蓄えられた生命エネルギーのことでカラダの発育やホルモンバランスを健康に保ってくれる物質を指します。
<漢方セラピー>
JPS知柏地黄丸料エキス錠N【第2類医薬品】
希望小売価格:2,310円/8日分(税込)
効能:体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、口渇があるものの次の諸症:顔や四肢のほてり、排尿困難、頻尿、むくみ
■『漢方セラピー』について
『漢方セラピー』は、薬局・ドラッグストアで展開する漢方薬ブランドです。健康志向が高まり、セルフメディケーションが重視される中、大切な毎日にそっと寄り添う存在として漢方薬を活用して欲しいという想いを込め、2006年に誕生しました。わかりづらく難しいイメージのある漢方薬を、症状やお悩みに合わせてお客様自身が手にとってお選びいただけるようパッケージをわかりやすく工夫しています。50処方以上のラインアップを揃えており、病院に行くほどではない、ちょっとしたお悩みや、今まで対処が分からなかった症状などに対応します。
■クラシエ薬品について
クラシエ薬品は漢方のプロフェッショナルとして、半世紀以上にわたり日本に暮らす人々の健康で豊かな暮らしをサポートしてきました。漢方薬を中心に一般用医薬品から医療用医薬品まで自社一貫体制の下で幅広く提供しています。
近年、健康の価値や暮らしのあり方が大きく変化している社会の状況を受けて、クラシエ薬品は漢方事業における医療用分野と一般用分野の連携を強め、「クラシエの漢方」として事業一体で漢方薬を通じた健康価値の提供を高めていくことに挑戦していきます。
漢方を通じて、日本に暮らす人々が自らの健康を総合的に見つめ、理想とする健康的な暮らしをつくることをサポートしていきます