スペースシードホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:鈴木 健吾)の子会社であるリジェネソーム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:鈴木 健吾、代表取締役社長:佐久間 善太郎、以下「リジェネソーム」)は、日本システム技術株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:平林 武昭、以下「JAST」)を引受先としたJ-KISS型新株予約権の発行により、Preシードラウンドにて総額8,000万円の資金調達を実施いたしました。リジェネソームではこれを1stクローズとし、金融機関等からの融資による追加的な調達も進めてまいります。
■リジェネソームについて
リジェネソームはエクソソーム研究事業を中心に老化防止技術の開発を目指す研究開発型スタートアップです。リジェネソームでは、今後老化によって引き起こされる未来に及ぶ課題に対して、バイオテクノロジーの観点からの技術開発で解決していきたいという理念のもと、以下のMission・Vision・Valueを掲げています。
Mission
・2040年に人類が月面に生活圏を拡大するために必要となる地上にも応用可能な老化防止技術を提供すること
Vision
・2030年にHealthspanにおいて老化防止の技術を実証すること
Value
・エクソソームの科学的知見の蓄積
・宇宙科学の実践に関するネットワークの構築
・地球及び宇宙における抗老化等の健康面での課題解決のための研究開発
■エクソソームとは
エクソソームは、細胞外から取り込まれた物質を輸送・処理する役割を持つオルガネラのエンドソームから生じる40-150 nmの細胞外小胞(sEV:small extracellular vesicles)であり、多くの種類の細胞から分泌されることが報告されています※。
※ 参考 https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(19)30212-0
エクソソームの中には、RNA、DNA、脂質、たんぱく質等が含まれており、人体において、細胞間のコミュニケーションを担う重要な役割を果たしています。エクソソームは特定の分子情報を運搬し、他の細胞に送達することで細胞間のシグナル伝達を促進し、さまざまな生理的プロセスや病理的プロセスを調節します。
また、免疫系の細胞間の相互作用を調整し、免疫応答を強化または抑制することで、炎症反応や免疫疾患の進行を制御します。がん細胞から放出されるエクソソームは、がんの進行と転移に寄与し、がん細胞の増殖、血管新生、免疫抑制などに関与する因子を運びます。
他にも、エクソソームは損傷した組織の修復や再生に寄与する成長因子やマイクロRNAを運搬する性質をもっていることで、再生医療の分野でも注目されています。
■リジェネソームの事業内容
リジェネソームでは異なる環境下においた培養細胞やヒト臨床試験におけるオミクス関連の解析を実施するとともにエクソソームを詳細に分析することで、それぞれの環境がエクソソームの産生にどのように関わっているか、またエクソソームがどのように生体に機能しているかを明らかにしていきます。
その研究の進捗の中で、エクソソームを利用した老化を抑制する方法に関する知見が得られると考えています。これらの研究開発によって、宇宙医学の分野に新しい提案を行っていくことだけでなく、地球上で活用される医療技術の進化にも寄与する可能性を追求していく予定です。具体的に実施する事業としては、以下を掲げています。
1.エクソソームを活用したサプリメント、食品、化粧品の開発
2.その他細胞に含まれる物質を活用した新商品・サービスの開発
3.知的財産管理
4.経営・営業・研究等に関するコンサルティング業務
5.各種イベントの企画、制作、運営及び管理
6.写真、動画の撮影、企画、制作及び販売
7.前各号に付帯又は関連する一切の業務
■資金調達の背景
不老長寿に対する社会的な期待が急速に高まる中、エクソソームに代表されるナノ粒子に、医療分野や研究領域として大きな可能性が広がっています。また宇宙開発分野においては長期宇宙滞在を可能にする抗老化技術の必要性が高まっております。こうしたマクロ環境において、スペースシードホールディングス社として一般社団法人SPACE FOODSPHEREのチームに所属し、米国XPRIZE財団のヘルススパン(健康寿命)プログラムにも参加の上、上記のニーズを把握。具体的な老化対策をナノ粒子技術で実現するために、2024年7月にリジェネソーム社を設立しました。
■資金調達の目的
現在持っているスペースシードホールディングスの関係性資産を活用し、18か月以内にPOC(概念実証)を実施します。その後、次の開発ステージへの準備を進め、最終的には、老化をコントロールすることで社会的負担を軽減し、さらに人類の生活圏を地球外へと拡大することを目指します。
■今回の資金調達に関するコメント
・JAST 代表取締役社長 平林 武昭氏 コメント
再生医療、不老長寿、健康寿命領域への活用が期待されているエクソソーム関連ビジネスは注目度も高く、大きなマーケットが期待されています。リジェネソーム社の先端技術は、これらの市場を牽引するポテンシャルがあると確信しており、このたびPreシード期への出資をいたしました。今後は弊社ブランド事業とのアライアンスも視野に入れ、協力関係を構築して参ります。
・JAST 未来共創Lab室長 市原氏、共創担当 崔氏コメント
未来共創LabはITの力で社会課題解決を図る組織です。これまでアカデミアとの共同研究や産官学連携による共創活動を行ってきました。この度は、バイオテックベンチャーであるリジェネソーム社への出資を通じて、再生医療、不老長寿、健康寿命延伸に関連する未来の社会課題解決を支援していきます。また、研究と経営の両軸で大きな実績を持つ鈴木氏、佐久間氏との新たな共創活動も進めて参ります。
・リジェネソーム代表取締役CEO (ユーグレナ共同創業者兼エグゼクティブフェロー) 鈴木コメント
エイジングケアに関する技術については、社会負担の軽減という観点からも特に強いニーズがあると認識しています。そのための技術開発や技術の社会実装には、単独企業の開発では提供できる品質やタイミングに限界があります。ITテクノロジーをベースにした事業インフラを保有する日本システム技術様との共創により、研究開発のデジタルトランスフォーメーション(DX)化が加速し、社会実装のタイミングがより早く確実なものになることを期待しています。
・リジェネソーム代表取締役社長 佐久間コメント
細胞間の伝達物質であるエクソソームの研究には無限の可能性があると考えています。エイジングケアは日々の生活の質を高めるだけでなく宇宙へと生活空間を広げる人類の未来に大きく寄与するとことになります。今後多くの研究機関との共同研究を通じて技術の社会実装を目指す中で、IT企業としての歴史と実績、分析技術を保持する日本システム技術様との共創が研究及び事業開発の大きな支えとなることを期待しています。
■リジェネソーム株式会社概要
会社名 :リジェネソーム株式会社
代表者 :代表取締役CEO 鈴木 健吾、代表取締役社長 佐久間 善太郎
本 社 :東京都港区
設 立 :2024年7月12日
事業内容:エクソソームの研究開発
グループ会社:スペースシードホールディングス株式会社(代表取締役社長 鈴木 健吾)
■日本システム技術株式会社(JAST)概要
会社名 :日本システム技術株式会社
代表者 :代表取締役社長 平林 武昭
本 社 :大阪市北区
設 立 :1973年3月26日
上場市場:東京証券取引所プライム市場(証券コード:4323)
H P :https://www.jast.jp/
事業内容:DX&SI事業、パッケージ事業、医療ビッグデータ事業、グローバル事業
■JASTの運営する未来共創Labについて
未来共創Labはアカデミアとの共同研究や産官学連携、スタートアップとの協力を通じて新規事業の共創を推進し、社会課題解決に取り組んでいます。JASTの企業価値を向上させ、お客様の課題を解決するための可能性を広げるべく、今後もこれらの取り組みを進めて参ります。
■スペースシードホールディングス株式会社について
スペースシードホールディングス株式会社は、「SFをノンフィクションにする」をミッションとして、新技術のテーマ探索、スタートアップへの投資育成ならびに大学等との共同研究を通じて、社会課題の解決に取り組んでいます。最終的には、各種ステークホルダーとともに宇宙空間で居住するのに必要な技術を揃えることを目指して活動を行っています。今後は、社内にあるアカデミックな知見やネットワークを活用して、「サイエンス」×「ナラティブ」をベースに社会に対して科学を軸とした対話を継続しながら、積極的に社会課題に対する新しいサービスやプロダクトを提供していく予定です。
URL: https://ss-hd.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
■日本システム技術株式会社
・未来共創Lab担当:市原、崔(チェ)
TEL:03-6718-2785
Mail:JAST-Lab@jast.co.jp
URL:https://www.jastlab.jast.jp/
・総務人事部担当:山下、石田
TEL:06-4560-1000
Mail:press@jast.co.jp
■リジェネソーム株式会社
・代表:鈴木、佐久間
Mail:info@regenesome.com