組換え微生物による有効成分開発に取り組む米国サンフランシスコ発のバイオテクノロジー企業、Taxa Technologies, Inc.(本社:San Francisco, CA、代表取締役:Xavier Segel、共同創業者COO:福永祐一、以下「Taxa」)は、マイクロバイオーム研究の世界的権威である慶應義塾大学医学部 微生物学・免疫学教室 本田賢也教授をアドバイザーとして迎えました。今後、本田教授の指導のもと、ゲノム編集技術を駆使した皮膚微生物叢移植を目指す開発プログラムの一層の加速を目指します。
本田教授を迎えたことにより、世界トップレベル研究拠点プログラム (WPI) において、私立大学唯一の拠点であるヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター「Bio2Q」(慶應義塾大学)との戦略的な共同研究を視野に、皮膚マイクロバイオームを基盤とした新しい治療モダリティの開発を推進してまいります。
■WPI-Bio2Q拠点長 本田賢也教授のコメント
Taxa Technologiesでは、独自のゲノム編集技術によって、生理的でありながらも機能を高めた皮膚常在細菌株を作製しています。こうした菌株を用いることによって、皮膚疾患にとどまらない様々な疾患に対して、これまでにない治療法・予防法を開発できることが期待されます。こうした取り組みに貢献できる機会が与えられたことを大変嬉しく思っております。
■本田賢也教授のプロフィール
慶應義塾大学医学部 微生物学・免疫学教室
本田 賢也教授
1994年神戸大学医学部卒業。2001年京都大学大学院医学研究科医科学専攻博士課程修了 博士(医科学)。2001年東京大学大学院医学系研究科免疫学講座助手。2007年大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学講座准教授。2009年東京大学大学院医学系研究科免疫学講座准教授。2013年理化学研究所・統合生命医科学研究センター(IMS)・消化管恒常性研究チームリーダー(兼任)。2014年より慶應義塾大学医学部微生物学・免疫学教室教授。ヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター(WPI-Bio2Q)拠点長。
■Taxa共同創業者COO 福永祐一のコメント
当社は、ゲノム編集技術を駆使し、独自の微生物を作出して皮膚微生物叢に移植するという、新しい治療モダリティの創出に取り組んでまいりました。本田教授は、IFNγ+CD8T細胞を誘導する11種類の腸内細菌を同定・分離し、それらの菌株カクテルがマウスモデルにおいて感染症やがんに対する予防および治療効果をもたらす可能性を実証した研究で知られる、生きた菌を用いたアプローチの分野における世界的な権威です。本田教授の参加により、当社の皮膚マイクロバイオーム研究はさらに深化することでしょう。今後、本田教授が拠点長を務められるヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター(Bio2Q)との共同研究に向けて、これまでにない新たな治療法の実現を目指して研究を推進してまいります。
■Taxa Technologies, Inc.について
Taxa Technologies, Incは、組換え微生物を用いた新たな有効成分の研究開発に取り組む米国のバイオテックスタートアップです。腋臭症の原因菌の遺伝子改変に成功し、この組換え微生物を用いた革新的な腋臭症治療の開発に取り組んでいます。
【会社名】Taxa Technologies, Inc.
【研究拠点】135 Mississippi St, San Francisco, CA 94107
【代表】Xavier Segel、福永祐一
【設立】2023年1月
【Webサイト】https://www.taxatech.com/
【事業内容】組換え微生物を用いた有効成分の研究開発、商品開発。2024年2月にプレ・シードラウンドで250万米ドルの資金調達を完了。