株式会社ナリス化粧品(代表者:村岡弘義 本社:大阪市福島区)は、一年で最も乾燥する冬を前に15〜54歳の全国の女性1,919名に肌の乾燥や乾燥対策についてアンケートを実施しました。その結果、年代によって乾燥を感じる季節や部位が大きく異なることや、近年の猛暑を背景として若年層を中心に使用者が増えている携帯用扇風機(ハンディファン)や卓上扇風機の使用状況によって、肌の乾燥の感じ方に明らかな違いがあることもわかりました。調査の実施は全国的に朝晩の寒暖差が大きく肌の疲れを感じやすくなった10月末に行っています。(実施期間:10月25日~10月31日 調査方法:インターネットによるアンケート調査 N=1,919 ※項目によってN数が異なります。)
【調査トピックス】
① 季節の変わり目に乾燥を感じやすいのは、40代以上。
10代後半~30代前半、春よりも夏の方が乾燥を感じている。
② この夏のハンディファンの使用者は約6割。10代後半から20代前半は約8割。
40代で約半数、50代でも約4割が使用。
③ ハンディファンを多用している人ほど、肌の乾燥を感じている。
乾燥が気になる季節、冬以外のすべての季節で最も乾燥を感じている割合が高い。
④ 乾燥を感じる部位、「顔・腕・肘」は年齢による差なし。年齢によって最も差があるのは「かかと」。ハンディファンの多用者、すべての部位で乾燥を感じる割合が2割以上。
20代後半、最も多くの部位に乾燥を感じている割合が高い。
⑤乾燥対策のケア、若年層は上半身・高齢層は下半身。
乾燥が気になる部位のケア、最もしているのは「かかと」。「顔」よりも「かかと」のケア率の方が高い。気になりながらも最もケアしていないのは「首元・デコルテ」。
【調査結果】
① 季節の変わり目に乾燥を感じやすいのは、40代以上。
全国の15歳~54歳の女性1,919名に肌の乾燥が気になる季節について聞きました。(複数回答のため、合計が100%にはなりません。)近年、四季の変化が目まぐるしく、季節の変わり目に肌の不調を訴える人が増えてきていることから、春夏秋冬の四季に加えて「季節の変わり目」についても聞きました。全体では、空気が最も乾燥する冬に乾燥が気になると答えた割合が最も高く、68.5%と約7割に上ります。その次が秋で36.3%、「季節の変わり目」は26.6%で春・夏よりも多く、4人に1人以上の人が季節の変わり目にも肌の乾燥を気にしています。
次に5歳刻みの年齢別に見てみました。最も乾燥が気になる冬は、20代前半のみが57.8%と6割を下回っていますが、それ以外の年代はすべて6割~7割程度が乾燥が気になると答えています。「季節の変わり目」に乾燥が気になると答えたのは40代以降が多く、3割を超えています。意外だったのは10代後半から30代前半の世代は、春よりも夏の方が乾燥が気になる、または同程度に乾燥が気になっていることです。30代後半以降は、夏に乾燥が気になると答えている割合はぐっと低く、春の半分程度です。20代後半は春が21.6%、夏が21.2%とほぼ同率です。特に20代前半は28.1%と約3割が夏に乾燥が気になると答えています。「乾燥が気になる季節はない」と答えたのは、全体では10.5%で20代後半が16.7%と若干多いもののその他の世代はすべて約1割です。
② この夏のハンディファンの使用者は約6割。10代後半から20代前半は約8割。
「乾燥が気になる季節はない」と答えた人を除いた1,718名に、この夏のハンディファンやデスクトップ型の扇風機の使用状況について聞きました。全体では「とてもよく使用していた」24.0%、「まあまあ使用していた」23.8%、「少し使用していた」12.2%でした。「使用していない」のが39.9%なので、使用していた人は60.1%と言えます。これを年齢別に見てみると、若年層ほど使用率が高く、10代後半では「使用していない」がわずか16.4%です。年齢があがるにつれて「使用していない」割合が高くなっていき、50代前半では、使用していた人が約4割、使用していない人が約6割でした。
③夏にハンディファンを多用した人ほど、秋に肌の乾燥を感じている。
ハンディファンの使用状況と肌の乾燥が気になる季節を掛け合わせてみました。「とてもよく使用していた」人は、冬以外の春・夏・秋・のすべての季節で乾燥が気になる割合が最も高いことがわかりました。「まあまあ使用していた」人は、春・秋はそれほど高くはありませんでしたが、夏に乾燥が気になる割合が高いことがわかりました。「夏」に着目してみてみると、ハンディファンの使用が多いほど、乾燥が気になる割合も高いことがわかりました。興味深い結果が出たため、さらに深い分析に進みました。
④ 乾燥を感じる部位、「顔・腕・肘」は年齢による差なし。年齢によって最も差があるのは「かかと」。ハンディファンの多用者、すべての部位で乾燥を感じる割合が2割以上。
現在、乾燥が気になる部位を聞きました。全体では、1位が「顔」57.1%、2位が「かかと・足の裏」47.5%、3位は「手先」43.5%という結果でした。
これを年齢別に見てみました。1位の「顔」は、20代前半のみが47.7%と5割を下回っていますが、それ以外の年代はすべて5割以上です。調査前には年齢が上がるほどに乾燥が気になる人の割合が増えるだろうと予想していましたが、「顔」に関して年代による大きな差は見受けられませんでした。2位の「かかと・足の裏」は年代による差が歴然とあり、10代後半~20代前半は3割を下回り、年代が上がるにつれ、増えていく傾向が見られます。20代後半から30代前半で4割を超え、30代後半から40代前半で5割を超え、40代後半以降は6割を超えており、若年層と高齢層で最も差がある部位は「かかと・足の裏」であることがわかりました。3位の「手先」についても、年代が上がるにつれて気になる人が増えていくことを予想していましたが、一概にそうとも判断できない結果でした。10代後半・20代後半から30代前半と40代前半が約4割。30代後半と40代後半以降が約半数で、20代前半は3割未満でした。最も多くの部位の乾燥が気になると答えていたのは20代後半でした。
次に乾燥が気になる部位と、ハンディファンの使用状況について掛け合わせて見てみました。明らかに「とてもよく使用していた」と答えた人は乾燥を気にしている割合が高く、提示している11か所のすべての部位で乾燥が気になる割合が2割を超えており、「顔」、「腕・肘」の部位をはじめとして最も乾燥を気にしている割合が高いです。特に「首元・デコルテ」については、倍程度も乾燥が気になるようです。「かかと・足の裏」、「ひざ下」といったハンディファンの風が当たらないであろう部位については、1位ではありません。また、「まあまあ使用していた」人も乾燥している部位や割合が多い傾向が見受けられました。
⑤乾燥対策のケア、若齢層は上半身・高齢層は下半身。
現在、乾燥対策として肌のケアをしている部位を聞きました。全体では「顔」が1位で61.5%、2位は「手先」39.3%、3位は「腕・肘」31.4%。これら以外の部位は3割未満でした。
乾燥対策のケアをしている部位について年齢別に見てみました。「顔」は40代後半の割合が最も高く、71.2%と7割を超えていました。「手先」は、10代後半から20代前半は約3割、最も多いのは40代後半で約5割、その他の年代はだいたい4割程度でした。「腕・肘」の年代的な差はほとんど見受けられませんでした。乾燥が気になる部位2位の「かかと・足の裏」は、ケアしている部位は4位で3割を下回りました。「かかと・足の裏」は、年代によってケアしている割合が大きく異なり、10代後半から20代前半は約1割、20代後半から30代前半は約2割、30代後半から40代前半で約3割、40代後半以上は約4割と、年代があがるにつれて10歳ごとに約1割増加するということがわかりました。すべての部位と年代を見比べると、若年層は高齢層に比べて、「首元・デコルテ」「背中」「頭皮」など上半身のケアをしている割合が高く、高齢層は「かかと・足の裏」「ひざ下」など下半身のケアをしている割合が高いことがわかりました。
最後に乾燥が気になる部位と乾燥対策のためのケアをしている部位を掛け合わせて見ました。乾燥が気になる部位は、当然ケアしている割合も高くなっています。なかでも最も乾燥が気になる人がケアもしている割合が高いのは「かかと・足の裏」で、83.8%と8割を超えています。反対に乾燥が気になる部位として選ばれながら、ケアしている割合が低かったのは、「首元・デコルテ」で、39.9%と4割未満でした。乾燥が気になる部位をケアもしている割合は、「首・デコルテ」以外はすべての部位で5割を超えてい ます。乾燥の悩みが深刻であるほど、ケアをしている割合が高いことが想像できます。
◆全体を通した考察
近年の猛暑でハンディファンは一時の若者の流行ではなく、年齢性別を問わず使用者を多く見かけるようになりました。若年層だけでなく、更年期世代の季節を問わない使用も多く見受けられます。以前からクーラーなどのエアコンの送風で肌が乾燥するという意見は多くありましたので、もっと近い距離で強い風を浴びるハンディファンやデスクトップ扇風機の影響はどうなのか、興味深く調査しましたが、肌の乾燥を感じている人が多いようです。また、若年層を中心に夏にも肌が乾燥するという意見が多かったことも驚きでした。猛暑の傾向はこの先も続いてしまうことが予想され、乗り切るためにハンディファンなどの暑さ対策は必須になってくることが予想されます。気候の変化によって肌に対するダメージも大きくなることが予想され、それぞれに必要な乾燥対策をしていくことが望まれます。
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