ホラーミステリ小説の第一人者である京極夏彦氏が、明治時代の東京の外れにたたずむ異様な書舗に訪れる人々を描いた「書楼弔堂（しょろうとむらいどう）」シリーズ。第1作『書楼弔堂 破暁（はぎょう）』の刊行から11年、11月26日（火）発売の第4作『書楼弔堂 霜夜（そうや）』をもって、完結いたしました。
『書楼弔堂 霜夜』あらすじ
花も盛りの明治40年――ひとりの男が古今東西の書物が集まる書楼「弔堂」を訪れていた。甲野昇。故郷で居場所をなくし、なくしたまま逃げるように東京に出て、印刷造本改良会という会社で漫然と字を書いている青年である。出版をめぐる事情は、この数十年で劇的に変わった。鉄道の発展により車内で読書が可能になり、黙読の習慣が生まれた。黙読の定着は読書の愉悦を深くし、読書人口を増やすことに貢献することとなる。本は商材となり、さらに読みやすくどんな文章にもなれる文字を必要とした。どのようにも活きられる文字――活字の誕生である。
そんな活字の種字を作らんと生きる、取り立てて個性もない名もなき男の物語。
夏目漱石、徳富蘇峰、金田一京助、牧野富太郎、そして「破暁」「炎昼（えんちゅう）」「待宵（まつよい）」など過去シリーズの主人公も行きかうファン歓喜の最終巻。
書誌情報
書名：書楼弔堂 霜夜
著者名：京極夏彦
定価：2,530円（10％税込）
発売日：2024年11月26日（火）
判型：四六判ハード 520ページ
ISBN 978-4-08-771876-8
京極夏彦（きょうごく・なつひこ）
1963年生まれ。北海道小樽市出身。日本推理作家協会 監事。世界妖怪協会・お化け友の会 代表代行。
1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞長編部門、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、16年 遠野文化賞、19年 埼玉文化賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。
【シリーズ完結記念！ 弔堂オリジナル和ろうそくを抽選で50名様にプレゼント！】
上の京極氏近影にも写っている、「弔」の字も禍々しいオリジナル和ろうそく（高さ17.5cm）を、応募者の中から抽選で50名様にプレゼントいたします。
『書楼弔堂 霜夜』の帯についている応募券を切り取って郵便はがきに貼り、ご応募ください。
宛先：〒101-8050 東京都千代田区一ツ橋2-5-10 集英社 宣伝部「書楼弔堂プレゼント」係
応募締切：2025年1月31日（金） 当日消印有効
※当選発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。
※賞品は2025年2月下旬発送予定です。