オンライン小説として発表された『少年の君』は、さまざまな社会問題に加え、連続暴行事件を背景に、若者二人の純愛を描いた痛々しくも心打たれる青春ストーリー。映画『少年の君』の原作にもなった本作が、ついに日本に上陸します!
優等生の陳念(チェンニェン)と不良少年の北野(ベイイエ)の二人が心を通わせていく様子を描きつつ、いじめ、中国の大学入試制度、横行するストリートの暴行事件など、さまざまな社会問題に切り込んだ本作の読後には、深い感動が待ち受けています。
さらに、俳優デレク・ツァンの監督第三作として2019年に映画化され大ヒット。第93回米アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされ、中国の青春映画では歴代1位の興行成績を記録しました。
11月28日に新潮文庫より刊行いたします『少年の君』には、映画では描かれていない陳念と北野のその後を知ることができる特別小冊子が付いています。また、翻訳家・阿井幸作さんによる解説も必読です!
■書籍内容紹介
大学受験を控えた陳念(チェンニェン)は、いじめを苦に自殺した同級生に代わって、次なるいじめの標的となってしまう。辛い日々のなか、集団暴行を受ける北野(ベイイエ)を見かけ救おうとする陳念だったが、不良少年たちに強引に北野とキスをさせられる羽目に。やがて二つの孤独な魂は惹かれ合ってゆくが、さらなる暴力が陳念を闇へと追いつめていく。中国でベストセラーとなった純愛物語。二人のその後を綴った特別小冊子付き。
■著者紹介 :玖月晞(ジウユエシー)
本名は周媛(ジョウユエン)。晋江文学城(Jinjiang Literature Network)の契約作家。2015年発表のオンライン小説『少年の君』が大ベストセラーとなり、以降、冒険小説、恋愛サスペンス小説、キャンパスビジネス小説、ミリタリー・ロマンスと、幅広いジャンルの作品を発表している。
■訳者紹介:泉京鹿(イズミキョウカ)
1971年東京生れ。北京大学留学、16年間北京在住後に翻訳家に。大学非常勤講師。王躍文『紫禁城の月』(共訳)、余華『兄弟』、九把刀『あの頃、君を追いかけた』(共訳)、林奕含『房思琪の初恋の楽園』、閻連科『太陽が死んだ日』(共訳)など訳書多数。
■書籍データ
【タイトル】少年の君
【著者名】玖月晞(ジウユエシー)
【訳者名】泉京鹿
【発売日】11月28日
【造本】文庫
【本体価格】1265円(税込)
【ISBN】978-4-10-240641-0