能力か、運（環境など）か、人生はどっちで決まる？ こんなことを考えたことはありませんか。
「正解は〇〇！」。なんてことはありません。
答えが出ないことを考えても仕方がない。「もっと建設的なことを考えろ」。やり手の人たちからはこんな声も聞こえてきそうです。でも途上国で取材すると、やっぱり気になってしまうのです。
早い話、“国ガチャ”はあるのかどうか。あるとすれば、どれぐらいのインパクトなのか。解決策はあるのかないのか。こんなことを、紛争が絶えず、民主主義が後退した2024年の締めくくりにみんなで深く考えたいのです。
どうか自分事に引き付けて想像してみてください。国ガチャに外れたら（紛争や深刻な経済危機などが起きている国に生まれたら）、いまのような人生を送れるのでしょうか。人生は運（環境）次第？ もしすべてが運ならば、人生は生まれた瞬間にほぼほぼ決まってしまいます。不可抗力。心情的には切なすぎます。
いや、自分の能力からすれば、多少のハンディは克服できたはず。“そこそこの暮らし”はできたのではないか。人生で大事なのは「努力」。「自分はそれなりに頑張ってきた。環境のせいにするという考えが甘い！」。もし人生は能力次第だとすれば、親ガチャも、国ガチャも、時代ガチャ（どの時代に生まれるかもポイント）もある意味「言い訳」。努力こそが正義、ということでしょうか。
よくある双方の言い分をシンプルに並べてみました。皆さんの意見はどちらに近いですか。
ちなみに世界の現実をみると、母国を去る難民の数は増える一方です。2023年末の時点でおよそ1億2000万人の人が故郷を追われています（厳密には「海外に逃れた難民」「国内避難民」「庇護申請者」の合算）。ここ10年でほぼ倍になりました。
いまや日本の人口とほぼ同じ難民の数。世界人口の67人に1人が難民と珍しい存在ですらなく、“ニュースの中の話”ではなくなりました。
国ガチャが多少なりともあるとしたら、解決策はあるのかないのか。解決策といっても、根本的なアプローチだけでなく、応急措置、対応策、個人レベルでできる小さなものまでいろいろありますよね。世界を少しでも変えるには、口だけでなく、アクションが大事。
こうしたテーマは、日本の恵まれた家庭に生まれると実感しにくい、または真剣に向き合う機会はなかなかないように思います。
ですが忘れてはいけません。「親ガチャ」という言葉が日本国内で一気に広まったように、格差・不条理はなにも途上国だけの話ではないのです。私たちの母国・日本の状況を俯瞰してとらえるうえでも、フラットで考えられる途上国のケース（リアル）を学ぶのは有用です。
このイベントでは、今年の夏にganasが開催した『Global Media Camp in コロンビア』に参加し、現地でインタビューし、記事を書いた2人が登壇します。「能力か運か」を考える際の材料として、コロンビアで暮らす「ベネズエラ難民」「国内避難民」「スラムの住人」「日本語・日本文化をたしなむ人」などのライフストーリーを発表します。
国家間の格差は、国単位で大きくとらえると「南北問題」。個人（庶民）レベルに落とすと「ガチャ問題」――。2024年も残りわずか。新年を新たな気持ちで迎える前に、国際協力の意味合いや方向性を、自分を納得させるレベルで深く考える1日にしてみませんか。
参加は無料。年末の午後、ぶらりとお越しください。お待ちしています。
12月30日（月）14時15分～16時30分
＜タイムライン＞（予定）
14：15 開始。国ガチャについてなぜ考えるのか？ この時点での皆さんの意見もお聞きます
14：25 コロンビアの取材で出会った人たちのライフストーリー（発表者：佐々木宏彰さん、社会人）
14：50 途上国で出会ってきた人たちの話（発表者：ganas編集長・長光大慈）
15：05 コロンビアの取材で出会った人たちのライフストーリー（発表者：宮島楓佳さん、学生）
15：30 パネリスト2人、会場の皆さんを交えて意見のシェア
16：10 ganasはなぜ、「行動するメディア」（ganasサポーターズクラブ）を方針に掲げるのか
16：15 2025年春の『Global Media Camp』のご案内
16：30 終了
＊お時間のある方は終了後、近くのお店へ二次会（延長戦？）に行きましょう！
ふれあい貸し会議室 九段下B-804
（東京都千代田区飯田橋2-1-2 千代田ファミーユ804。最寄り駅は九段下、飯田橋。地図はこちら）
https://fureai.space/img/414102.jpg
無料
30人程度（先着順）
下のPeatixのページからお申し込みください（人数に限りがあるため、お申し込みをお願いいたします）
https://20241129ganas-event.peatix.com/view
・親ガチャ、国ガチャ、時代ガチャなど格差・不条理について深く考えたい！
・国際協力をする意義について自分自身を納得させたい！
・アジア、アフリカ、ラテンアメリカが好き！
・途上国のリアルを知るために現地取材をしたい！
・難民、国内避難民、先住民、スラムの住人、村人のひとりひとりのストーリーに興味がある！
・情報発信やジャーナリズムに関心がある！
・途上国にネットワークを作りたい！
・途上国で将来働きたい！
・聞き出す力と伝える力を集中的に高めたい！
・フィールドワークのやり方を学びたい！
・ESに書けるレベルのレアで実践的な経験を積みたい！
・世界のさまざまなことを知りたい（自分では全部行けない）！
Global Media Camp（2025年はニュースの現場へGO！）とは、途上国・国際協力を専門とする非営利メディア「ganas」がアジア、アフリカ、ラテンアメリカで開講する、途上国を本格的に取材できる唯一無二のプログラム。参加者は「市民ジャーナリスト」になって通訳（現地の若者）とペアを組み、さまざまな人をインタビューし（タイとベナンは英語を使います。コロンビアは日本語でも可）、日本語で記事を書き、それをganasのサイトで発信します。取材先は、国連やJICAといった日本からアポをとれる“ふつうのところ”ではなく、ローカル色が強いリアルな場所・人ばかりというのが特徴。
Global Media Campは2014年の春以来、アジア、ラテンアメリカ、アフリカで合計41回（9カ国12カ所）開くなど、10年以上にわたって広く支持されてきました。Global Media Campの全日程にはganas編集長が同行します。ですので、取材から記事を書くまでのプロセスを直接指導してもらえます。本気でスキルアップ、知識アップしたい方には最高の環境です。
2025年の2、3月の開催地はこちら。
場所：タイのチェンマイ（ラーンナー王国の都）
期間：2025年2月13日（木）～2月20日（木）、7泊8日（現地集合・現地解散）
特徴：数十年前からいるミャンマー人＆軍政から逃れてきたミャンマー人（タイ全土で暮らすミャンマー人は700万人といわれます）を徹底取材。彼らのストーリーを追います。またタイ北部で近年深刻な問題となっている煙害についても知れます。
費用：一般19万9800円、学生17万9800円（いまなら最大4万円の割引あり）＋飛行機など
場所：西アフリカ・ベナンのトタ村（最大都市コトヌーから車で2時間）
期間：2025年2月28日（金）～3月9日（日）、9泊10日（現地集合・現地解散）
特徴：農村を知らずしてアフリカは語れません。ブードゥー教のリーダーや村の「女王」などを取材します。農民はどう生計を立てているのか、ももちろん大きなテーマ。
費用：一般25万4800円、学生23万4800円（いまなら最大4万円の割引あり）＋飛行機・ビザ・黄熱病など
場所：コロンビアのメデジン（世界最大の麻薬組織がかつてあった街）
期間：2025年3月22日（土）～3月31日（月）、9泊10日（現地集合・現地解散）
特徴：主な取材対象は、経済が崩壊したことでコロンビアに流入してきたベネズエラ難民（コロンビア全土ではおよそ290万人）、50年以上続いた内戦でピーク時には700万人以上を出した国内避難民（内戦は終わったといえるのか）、先住民（先住民保護区）など。
費用：一般25万4800円、学生23万4800円（いまなら最大4万円の割引あり）＋飛行機など
主催＆問い合わせ先
website：https://www.ganas.or.jp/
Podcast：https://open.spotify.com/show/0yOzlKPgVivnKoxeVGdgjj
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