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冨永愛が金沢のトークイベントに出演！

石川県の伝統工芸「牛首紬」と

エルメスデザイナーとの運命的な出会い！

毎週水曜よる１０時放送の「冨永愛の伝統to未来～ニッポンの伝統文化を未来へ紡ぐ～」１２月１８日の放送では、先月、石川県金沢市で開催された番組初のイベント「職手継祭２０２４ in 金沢」でのトークセッションの模様を中心に、石川県に８００年以上伝わる織物「牛首紬」と、牛首紬をはじめ日本各地の着物の生地で洋服を作るラグジュアリーブランド「ＭＩＺＥＮ」を紹介する。

１１月８日、石川県金沢市・香林坊アトリオ１階ステージで番組初のイベント「職手継祭２０２４in金沢～伝統文化を未来へ～」（主催中部経済産業局　共催読売新聞社ＢＳ日テレ）が開催された。その中で冨永愛はトークセッション「伝統を次世代のラグジュアリーブランドへ」に登壇。石川県白山市（元牛首村）に８００年以上受け継がれ、日本三大紬の一つにも数えられる「牛首紬」の工房を営む西山博之氏、牛首紬をはじめ、全国１２か所の着物の生地を使って洋服を作るラグジュアリーブランド「ＭＩＺＥＮ」を立ち上げた寺西俊輔氏と対談した。

番組では、このトークセッションの模様を中心に、二頭の蚕によって作られる「玉繭」で紡がれる牛首紬の製法。そして海外に進出してエルメスのデザイナーをしていた寺西氏がパリの見本市で牛首紬と出会い、日本の着物の生地で作る洋服のブランドを立ち上げることを決意した想いに迫る。

トークセッションでは、この日のために寺西氏が作ったＭＩＺＥＮの服を全身に纏った冨永愛が颯爽と登場。会場からの大きな歓声に包まれた。服の生地に使われたのは西山氏の工房で作られた鰹縞柄の牛首紬。着心地を聞かれた冨永は

冨永「気持ちいいんですよ。この生地が非常になめらかで優しい感じがして、夏に着たら涼しいだろうな。保湿性があっていいだろうなって気がしますね」

　西山氏の家系は代々牛首紬を作ってきたわけではなく、今も建設会社「西山産業」を経営している。西山氏の祖父が会社を経営していた１９５０年、衰退していた牛首紬の最後の製造所が廃業。存続の危機を迎える。その時、「８００年の伝統を絶やすわけにはいかない」と、西山氏の祖父は会社に牛首紬の生産部門を作る。５５年に養蚕を開始し、６５年には紬工場を建設。８００年の技術を受け継ぐ数少ない村人とともに牛首紬を再興した。

　現在は西山氏が会社を引き継ぐが、着物の需要減少とともに牛首紬の国内での売り上げは伸び悩み、海外進出を図る。しかし、その品質は海外でも高い評価を受けたものの値段の高さがネックとなり、販路を開拓するには至らなかった。光を見失いかけていた時に出会ったのが、寺西氏だった。

　当時の寺西氏は、エルメスのデザイナーとして活躍していたものの、４０代が近づくにつれ、これからの自分を模索していた。

寺西「エルメスのデザイナーは、自分がいなくなっても変わりはいる。４０代の自分がどうなっていたいかと悩んでいる時期だった」

　そして２０１６年、世界最大級の繊維と服地の見本市「プルミエール・ヴィジョン・パリ」で、西山氏の牛首紬と運命的な出会いを果たす。

寺西「とんでもない“手しごと”が日本にあるということに気づいた。海外ではデザインが主役だが、着物はある意味デザインがなく形が決まっている。その中で価値をどこに見出すかといえば“技術”になる。日本の着物に出会い、着物を作る職人たちと一緒に仕事がしたいと決意して日本に戻り、着物の生地で洋服を作るブランドを立ち上げようと決意した」

こうしてデザインが主役ではなく職人が主役となり、その技術を生かすためのデザインという発想のもと、ＭＩＺＥＮが誕生する。

　そんな寺西氏の想いに共感し、牛首紬の生地をＭＩＺＥＮに提供する西山氏もまた、寺西氏との出会いによって希望の光が見えたと語る。

西山「（牛首紬で作ったＭＩＺＥＮの服を見た）若い子が非常にカッコいいと言って興味を持ってくれて、これは日本の伝統的な織物の生地で作ったという話をすると、すごく産地のことを理解していただける。そういうことは今まで和装の世界ではなく、新しい扉が開いたという感覚がある」

　来年１月には、ＭＩＺＥＮの白山店がオープンする。より産地に根付くことで、職人＝技術が主役というＭＩＺＥＮが掲げるコンセプトが明確となる。寺西氏と西山氏の伝統を未来へと紡ぐ挑戦はこれからも続く。

「冨永愛の伝統to未来～牛首紬とＭＩＺＥＮ～」は、ＢＳ日テレで１２月１８日(水)よる１０時から放送。さらに番組公式YouTubeは、トークセッションのノーカット版を同日配信します。