株式会社オンワードコーポレートデザイン(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:村上 哲)は、「一人ひとりの『はたらく、まなぶ、つかう』をエシカルに」というサステナビリティ方針を掲げ、サステナブル素材の企画提案の促進や、環境・社会に配慮した販促企画等の取り組みを行っています。この度、当社が2024年に取り組んだアップサイクルの事例を発表します。
アップサイクルとは、本来であれば廃棄されるはずのものに付加価値を加え、別の新しい製品にアップグレードして生まれ変わらせることで、持続可能なモノづくりを推進する取り組みです。昨今、サステナブルへの関心の高まりを背景に、企業からの問い合わせが増えており、当社では多くのアップサイクルプロジェクトを手掛けています。
今後も、当社は環境問題を世界共通の課題と捉え、サプライチェーン全体において事業活動が環境に与える負荷の低減にサプライヤーの皆様と共に取り組み、すべてのステークホルダーに寄り添っていきます。
■2024年の主なアップサイクル事例
1.ユニフォームの一部に漂着ペットボトルごみ由来の素材を使用
ードトールコーヒーショップ、FANCL、八王子学園
2.使用済みユニフォームを原料とした繊維リサイクルボードで什器やオフィス家具を製作
ーTDK、FANCL
3.使用済みユニフォームを新たな製品へ
ーANAあきんど×月形町×月形刑務所×北海道月形高等学校、九里学園
1.ユニフォームの一部に漂着ペットボトルごみ由来の素材を使用(ドトールコーヒーショップ、FANCL、八王子学園)
当社は、2022年から海洋プラスチック問題の「自分ごと化」や解決に向けた取り組みを推進しており、漂着ペットボトル由来の素材「UpDRIFT®」*1を一部に使用したユニフォームを顧客へ提案してきました。
2024年から新ユニフォームの着用を開始した株式会社ドトールコーヒー、株式会社ファンケル、さらに2025年から着用を開始する八王子学園 八王子中学校・高等学校に採用されました。
ユニフォームの製作だけでなく、顧客とともに実際にビーチクリーン活動を行うことで、環境問題を身近に考えるきっかけに、そして循環の輪が未来に拡がっていくことを願っています。
【関連リリース】
・ドトールコーヒーショップの新ユニフォームを製作へ:https://onward-cd.co.jp/news/1177/
・FANCLの新制服の製作と使用済みとなった旧制服をアップサイクル:https://onward-cd.co.jp/news/1266/
・八王子学園の約20年ぶりの新制服プロジェクトをトータルプロデュース:https://onward-cd.co.jp/news/1341/
*1UpDRIFT®…豊島株式会社が展開する再生繊維。海・川・森に廃棄され散乱する漂着ペットボトルごみ等を、地方自治体及び、企業と連携して行うクリーンアップ活動「Green and Blue Challenge®」で回収し、アパレル製品原料となる資源(糸)に生まれ変わらせます。様々な方や企業と連携をしながら、海洋/漂着ペットボトルから生まれた繊維がアイテムへと生まれ変わっていくことを通して、環境問題を考えるきっかけに、そして循環の輪が未来に拡がっていくことを願っています。
2.使用済みユニフォームを原料とした繊維リサイクルボードで什器やオフィス家具を製作(TDK、FANCL)
当社は、使用済みユニフォームを原料とした繊維リサイクルボード「PANECO®」を活用し、什器やオフィス家具の製作に取り組んでいます。従業員にとって思い出の詰まったユニフォームの色や質感を活かすことで、廃棄を削減するだけでなく、コミュニケーション活性にもつなげる狙いがあります。今後は什器やオフィス家具にとどまらず、空間デザイン・内装設計への活用を推進していきます。
TDK株式会社では、使用済みユニフォームの一部をカフェスペースやワークスペースで使用するテーブル・イス・パーテーションにアップサイクルし、TDKテクニカルセンター(千葉県市川市)に導入しました。
【関連リリース】
・TDKとオンワードコーポレートデザイン 初コラボ 旧作業服をアップサイクルしたオフィス家具をTDKテクニカルセンターに導入:https://onward-cd.co.jp/news/1214/
株式会社ファンケルでは、使用済みユニフォームの一部をレジカウンターやロゴサインにアップサイクルし、ファンケル マルイファミリー海老名店に導入しました。
【関連リリース】
・FANCLの新制服の製作と使用済みとなった旧制服をアップサイクル:https://onward-cd.co.jp/news/1266/
3.使用済みユニフォームを新たな製品へ(ANAあきんど×月形町×月形刑務所×北海道月形高等学校、九里学園)
当社は、使用済みユニフォームを活用し、付加価値の高い新たな製品へと生まれ変わらせる取り組みを推進しています。
ANAあきんど株式会社、北海道月形町、月形刑務所、北海道月形高等学校との取り組みでは、貨物の搭降載や誘導などを行うANAグランドスタッフの使用済みユニフォームを、キャリーオンバッグとトートバッグにアップサイクルしました。当社は、製品仕様書の作成とアドバイザーを担当しました。
【関連リリース】
・ANAあきんど×月形町×月形刑務所×北海道月形高等学校が共同開発した、アップサイクル商品の製品仕様書作成とアドバイザーを担当:https://onward-cd.co.jp/news/1154/
学校法人九里学園高等学校の取り組みでは、不要になった学生服を来校者用スリッパにアップサイクルしました。当社が学生服をアップサイクルするのは初めてのことです。
【関連リリース】
・不要になった学生服のアップサイクルに初挑戦:https://onward-cd.co.jp/news/1426/
■株式会社オンワードコーポレートデザイン イノベーションデザインDiv. サステナブル推進課 原之将コメント
昨年に引き続き、ただアップサイクルするだけではなく、そこにストーリー性や体験という価値が介在する取り組みが目立った1年でした。
不要になったユニフォームに付加価値を与えて空間の一部に活用するなど、当社のユニフォーム事業や空間デザインの事業が協働することでシナジーを生み出す事例も多く、当社ならではの提供価値の1つになってきていると感じています。
今後も顧客やサプライヤーと手を取り合って、業界全体で資源の無駄を減らし、持続可能な社会の実現に寄与してまいります。