『豊かさ』の根底を支えるひとつの根っこ、“活字”文化。その拠点ともいえる全国の書店数はこの20年で半減しています。また、文筆活動をはじめクリエイティブな活動には五感を解放することが必要不可欠になりますが、五感を解放できる場所(自然のチカラをダイレクトに体感できる場所)や機会も、特に都市部では少なくなってきています。
このような状況のなか、有限会社きたもっくは自然のなかで活字文化を育んでいく場づくりの一環として『Author Residence in 北軽井沢スウィートグラス 2025』を初開催します。日頃、“活字”に携わっている方々にキャンプ場で数日間じっくり滞在していただき、自然や焚火を通してひらめきや気づきを得ながら、今後の活動の種を見つけてもらいます。
滞在最終日には、“書き手”が一堂に会するトークセッションを行います。何もしないことをする時間を過ごした書き手が集う緩やかな場です。“聞き手”となる一般参加者と一緒に『クリエイティブに生きる(ありのままの自己を表現しながら生き、働く)ことと自然の関係性』について想いを馳せる場となります。
この企画は「群馬パーセントフォーアート」の支援を受けて開催します。
レジデンス参加者が一堂に会する「トークセッション」聞き手を募集
レジデンスの締めくくりに、聞き手となる一般参加者を交えたトークセッションを行います。活字になる前の活きた言葉から生まれる「言の葉の焚き火」…その光が照らす世界を、真冬の北軽井沢でご一緒に。
開催日:2025年2月8日~9日
開催場所:TAKIVIVA(タキビバ)群馬県吾妻郡⾧野原町北軽井沢1990-5647
セッション会場のTAKIVIVAは、火を囲んで語らう宿泊施設。参加者たちと言の葉の焚き火を続け、そのまま宿泊できます。隣接のキャンプ場北軽井沢スウィートグラスなら、コテージからテント泊まで選択可能。日帰りでの参加もできます。
<トークセッション参加プラン等の詳細>
https://kitamoc.com/202502_author/
レジデンスに参加する 書き手・話し手
あいうえお順
稲葉 俊郎
慶應義塾大学システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科 特任教授
1979年熊本生まれ。医師、医学博士、産業医。東大病院循環器内科助教(2014-2020年)、軽井沢病院(2022-2024年:院長)。2024年現在、慶応大学SDM特任教授。東北芸術工科大学客員教授(山形ビエンナーレ2020 2022 2024芸術監督)、武蔵野大学 ウェルビーイング学部 客員教授、Le Furo : Chief Medical Officer (CMO)などを兼任。「いのちを呼びさます場」として、湯治、芸術、音楽、物語、対話などが融合したwell-beingの場の研究と実践に関わる。著書に『いのちを呼びさますもの』『いのちは のちの いのちへ』(アノニマ・スタジオ) 、『ころころするからだ』(春秋社)、『からだとこころの健康学』(NHK出版)、『いのちの居場所』(扶桑社)、『ことばのくすり』(大和書房)、『山のメディスン』(ライフサイエンス出版)など。
内沼 晋太郎
株式会社NUMABOOKS 代表取締役/株式会社バリューブックス 取締役
1980年生まれ。一橋大学商学部卒。ブック・コーディネーター。株式会社NUMABOOKS代表取締役、株式会社バリューブックス取締役。2012年にビールが飲めて毎日イベントを開催する新刊書店「本屋B&B」を、2017年に出版社「NUMABOOKS出版部」を、2020年に日記専門店「日記屋 月日」をそれぞれ開業。また、東京・下北沢「BONUS TRACK」の運営を行う株式会社散歩社の代表取締役もつとめる。著書に『これからの本屋読本』(NHK出版)『本の未来を探す旅 台北』『本の未来を探す旅 ソウル』『本の逆襲』(朝日出版社)などがある。現在、東京・下北沢と長野・御代田の二拠点生活。二児の父。
内村 寿之
株式会社パラドックス 執行役員
NY州立大学卒業後、株式会社パラドックス入社。ワークショップを重ねながらのワーディングを通じて、企業のコーポレート・採用・インナー・事業領域のブランディングに関わる。近年では、自社メディアの立ち上げに関わり、オンライン・オフラインを越え、個と企業が志で握手をするためのコミュニティ運営も行なっている。
緒方 壽人
Takram ディレクター/デザインエンジニア
デザイン、エンジニアリング、アート、サイエンスを領域横断するデザインエンジニア。東京大学工学部卒業。プロダクトからサービスまで多様なプロジェクトに携わる。主な実績として「HAKUTO」月面探査ローバー、NHK Eテレ「ミミクリーズ」など。グッドデザイン賞審査員。著書に『コンヴィヴィアル・テクノロジー』。
荻原 貴男
REBEL BOOKS 店主
群馬県高崎市に「退屈に反抗する」という意味を名前に込めた新刊書店REBEL BOOKSを2016年開店。書店を営みながら編集者・グラフィックデザイナー・ライターとしても活動。地域のさまざまなプロジェクトを請け負う「まちの編集社」にも所属。群馬の日常の魅力を伝えるWEBメディア「つぐひ」編集長。1979年高崎市出身。
図Y カニナ
家事・育児・執筆
1985年生まれ。宮崎県出身。京都の大学を出て、大阪の企業に就職することが決まっていたが、嫌になって初日に辞退。みうらじゅん氏の追っかけをするために上京。秋葉原でメイドとして働いた後、レコード会社で宣伝業務に従事。2013年2月、漫画を書きはじめる。「講談社プロジェクトアマテラス」にて「ねとらぼ賞」を受賞し、ニュースサイト「ねとらぼ」 にて4コマ漫画「カニ天国」シリーズの連載を開始。しりあがり寿Presents「さるはげロックフェスティバル」に数回出演。その後、出産を機に退社し、漫画家としての活動も休止。しばしのブランクを経て、文章を書きはじめたところ、思いのほか評判がよかったため、初めての著書『沖縄に六日間』を自費出版。「文学フリマ東京」や「日記祭」などのイベントや一部の書店で販売している。最新作は『白夜日記』。現在、二児の母。長野県在住。
ナカムラ ケンタ
株式会社シゴトヒト/日本仕事百貨 代表取締役
株式会社シゴトヒト代表。心地のいい場所には「人」が欠かせないと思い、生きるように働く人の求人サイト「日本仕事百貨」を立ち上げる。グッドデザイン賞など、様々な審査委員を歴任。東京・清澄白河「リトルトーキョー」にて、いろいろな生き方・働き方に出会える「しごとバー」や誰かの人生を変えた本を集めた小さな本屋「LIFE BOOKS & JOBS」を企画・運営。2022年から焚き火をかこむ合同企業説明会「かこむ仕事百貨」を手がける。著書『生きるように働く(ミシマ社)』。
廣畑 達也
英治出版株式会社 プロデューサー/編集者
書店員、書店営業を経て編集者。駆け出しの頃、社会起業家という存在に出会い、事業を通して「経済性」と「社会性」を両立させるそのあり方に感銘を受ける。以来、「ソーシャルイノベーション」についてコツコツ取材を続け、人が持つ可能性を解き放つためのコンテンツづくりに取り組んでいる。2023年より英治出版に参画。2024年12月、地域に長く根を張り、世代を超えて持続的な変化をもたらす取り組みにフォーカスするレーベル「土着のイノベーション」を立ち上げる予定。趣味は「本屋活動」。ひと棚本屋「ハタハタショボウ」、家族で運営する私設図書室&公民館「蔵書室ふもと」などを展開。
山田 裕嗣
株式会社令三社 代表取締役
人材育成・組織開発のコンサルティング、大手ITベンチャーのHRを経て、2012年よりBtoB SaaSの株式会社サイカの創業に参画、代表取締役COOを務める。2017年に独立し、上場を目指すベンチャー企業の組織戦略の立案・実行、大企業の人材育成や新規事業の立ち上げ等を支援。2021年10月に株式会社令三社を設立、代表取締役に就任。ティール組織・自己組織化などに関する国内外の有識者との議論や、新しい組織運営を目指す企業のサポートを手掛ける。『Signs of the Shift』(著作)、『すべては1人から始まる』(翻訳・監修)、『コーポレートレベルズ』(翻訳)。
有限会社きたもっく
きたもっくは活火山浅間山の麓「北軽井沢」で、広葉樹を中心に自伐林業を展開しています。遊休山林や耕作放棄地では植生循環を促す養蜂にも取り組み、木は薪や建築素材に、蜂蜜は食材や加工品として、年間8万人が訪れるキャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」や宿泊型ミーティング施設「TAKIVIVA」で主に活用。地域資源の多面的な価値化と、自然と人がつながる場づくりで、地域の未来を持続可能なかたちで創造していく事業展開を行っています。
浅間北麓の地域資源の価値化とキャンプ場をはじめとする場づくりを軸にした循環型地域未来創造事業で、2021年度のグッドデザイン賞において『グッドデザイン金賞』を受賞しました。今後は同じ質の志をもつ他地域の方々との緩やかな連帯を果たすことで、日本の中山間地域における産業モデルの構築を目指していきたいと考えています。
<会社概要>
社 名:有限会社きたもっく
本 社:群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1924-1360
代表者:代表取締役 福嶋 誠
設 立:2000年4月
資本金:1,000万円