エイジェックグループの一員である一般社団法人 全日本教育研究会傘下、「学校・地域における吹奏楽・管打楽器指導者認定協会」。その代表を務める島田淳(株式会社エイジェックグループ・グループ経営企画統括本部 総合アクティベーション事業本部長)が、少子化が進む現代における音楽教育の未来を展望。指導者としての視点から、部活動としてのビッグバンド、ポップス&ジャズが持つ新たな可能性をお伝えします。
来年結成90周年を迎えるザ・ブルースカイオーケストラ、ジャズと吹奏楽の未来をつなぐ
ザ・ブルースカイオーケストラは、来年で結成90周年を迎える日本を代表するビッグバンドです。初代バンドマスターである故・奥田宗宏が、ハーモニカバンドを一気にビッグバンドへと昇華させ、国内トップクラスのバンドとしての地位を築きました。その伝統は現在、2代目バンドマスターの奥田英人(ステージ名:スインギー奥田)が受け継ぎ、活動の幅をさらに広げています。
全国各地、そして沖縄までを含む幅広いエリアで公演を行い、「ムーンライト・セレナーデ」「イン・ザ・ムード」「A列車で行こう」といったジャズのスタンダードナンバーから、新しいアーティストによる楽曲まで、ブラスサウンドとボーカルを融合させた多彩な演奏を披露し続けています。
コンパクトな編成が織りなすジャズの醍醐味
ビッグバンドといえども、その編成は意外にもシンプルで、小規模ながら12名で構成されるのが特徴です。プレイヤー全員が息を合わせ、ジャズ特有のタイミングとリズムを習得することで生まれる一体感。それこそが、ビッグバンド演奏の醍醐味であり、吹奏楽にも通じる魅力です。
学校の部活動では、生徒たちが協調性を育むことが教育的な意義を持つ一方、少子化の影響で部員が減少し、大編成を組むことが難しい現状があります。こうした時代背景の中で、比較的小規模でまとまりやすいビッグバンド編成が再び注目を集めています。
長年バンドを率いる奥田英人が語るビッグバンドの本質
長きにわたり、ザ・ブルースカイオーケストラを率いる奥田英人(スインギー奥田、59歳)は、自身の経験を次のように語ります。
「僕自身、小学生の頃からドラムの習得に力を注ぎました。スイングするためには、バンドメンバー全員が、曲の中でどの演奏家の音を最も活かすべきかを理解する必要があります。そのために、リズムをリードする楽器に合わせてタイミングやテンポを調整しています。これこそが、ビッグバンドの協調性の醍醐味です」。
長い歴史を持つ、ザ・ブルースカイオーケストラが継承してきたこの精神こそ、ビッグバンド文化の真骨頂と言えるでしょう。
ジャズと歌の融合、豪華ゲストが彩るクリスマス公演
クリスマスシーズンを迎える中、ザ・ブルースカイオーケストラは公演に向けた準備で多忙を極めています。
2024年12月22日、北とぴあ(東京)で開催されるクリスマス公演
〈North Jazz Vol.12 ビッグバンドクリスマス〉
では、特別ゲストとして松崎しげる氏や神野美伽氏が参加予定。ジャズと歌が織りなす華やかなステージが展開されます。
・全席指定
・料金:【一般】S席4,950円 A席4,400円
・どなたでも観覧可能です
次世代を育てる取り組み:全日本ポップス&ジャズバンドグランプリ大会
奥田は、次世代の育成にも力を注いでいます。若い演奏者に対する吹奏楽・管打楽器の指導量は圧倒的で、教育者としての一面も持ちます。その象徴的な取り組みが、「全日本ポップス&ジャズバンドグランプリ大会」の開催です。
第10回となる2025年の大会は、3月8日~9日、練馬文化センターにて開催予定。小規模な編成も大歓迎で、一般の大人の団体も参加可能。音楽を生涯教育の一環として楽しむ場を提供する大会です。グランプリには、文部科学大臣賞が授与され、前回の受賞者による演奏も披露されます。
大会の審査員陣は、前日にオープン開催される演奏クリニックの指導者も務めます。たとえば、元NHK交響楽団の主席打楽器奏者百瀬和紀氏は、「ドラム奏法はポップスやジャズで非常に多彩なバリエーションを持っています。クラシックの奏者にもぜひ学んでほしい。この学びが、人生を変える可能性を秘めています」と若い世代にエールを送ります。
▼「全日本ポップス&ジャズバンドグランプリ大会」についてのお問い合わせは、以下までお願いします。
〈大会実行委員会〉
メールアドレス: swingbrass.entry@gmail.com
演奏家・音楽指導者としての奥田英人の思い
奥田は次のように語ります。「今年で10回目を迎える”全日本ポップス&ジャズバンドグランプリ大会”は、改修された練馬文化センターで再び開催できることを嬉しく思います。
生徒の皆さんは忙しいシーズンかもしれませんが、小さな編成でも参加を大歓迎しています。ぜひ、多くの方に参加していただきたいと思います」。
吹奏楽の未来を支える新たな取り組み
2024年5月、学校や地域の吹奏楽部外部指導者の質向上を目的に「学校・地域における吹奏楽・管打楽器指導者認定協会」が設立されました。生徒の貴重な時間を最大限に活用し、合奏の喜びを伝える指導を目指します。2025年3月には、指導者向け講習会も予定されています。
ビッグバンド文化の拡大に向けて
少子化時代における部活動人口の減少が進む中、ビッグバンドはその可能性を再び広げています。伝統を守りつつも進化を続けるビッグバンド文化が、新しい世代にどのように受け継がれていくのか――注目すべき未来がここにあります。
ブランドアンバサダー 島田 淳
1985年テレビ東京入社。営業畑を歩む中、2014年スタートのBSテレ東「エンター・ザ・ミュージック」立ち上げに参画。 中学・高校では吹奏楽部。現在もクラリネットのレッスンに通う。
現・株式会社エイジェックグループ・グループ経営企画統括本部 総合アクティベーション事業本部長を務めながら、「学校・地域における吹奏楽・管打楽器指導者認定協会」の代表を務める。
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