「目立たずとも私たちの生活に多大な貢献をしている人たち」、「社会的に弱い立場の人に寄り添い、一緒に歩む人たち」。日頃のニュース取材の中で見つけたそんな人々にスポットライトをあてたドキュメンタリー番組です。第22回でスポットライトを当てるのは、大阪在住の作詞家・もず唱平。市井に寄り添った哀愁漂う詞で人々の共感を呼んできただけでなく、日本と中国を繋いできた平和と友好の架け橋でもあります。そんな彼が歌に込めた切実な思いが明かされます。
歌はこころのかけ橋~大阪の作詞家 歌にこめた想い~
「釜ヶ崎人情」「花街の母」などのヒット作を送り出した作詞家・もず唱平。日雇い労働者など社会の弱者に寄り添い、現場取材をもとに歌詞を書く作風は業界でも孤高の存在だ。
86歳を迎えたもず。周囲では、一番の理解者としてタッグを組んできた作曲家・三山敏が2022年に、さらに半世紀以上の付き合いだったキダ・タローも今年、天国に旅立った。
もず自身もいつ迎えが来てもいいように、終活はすでに整えたという。
そんなもずは今年、その功績を認められ、古賀政男音楽博物館の「大衆音楽の殿堂」に加わった。
演歌歌手の川中美幸は、師と仰ぐもずゆかりの品々を前に「この大きなLP(レコード)を出せる歌い手にならないといけないというのが、ひとつの大きな目標でもあったんですよね」としんみり。
彼女をプロの世界にスカウトしたのがもずだった。
もずが功績を残したのは音楽業界だけではない。平和活動、とりわけ日中の平和友好にも力を入れてきた。
1990年、もずは川中と共に中国でチャリティーコンサートを開催した。目的は、中国残留孤児や彼らを育てた中国の養父母たちへのお礼。
なぜ残留孤児に光を当てたのか?そこには、かつて父親が南満州鉄道の社員だった、もず自身の生い立ちがあった。
それから34年…もずは大阪で新曲発表会で、「作詞家の引退」を表明。恩返しとして、デビュー曲「釜ヶ崎人情」が生まれた西成に、作詞著作権、さらに「相方」三山敏のピアノを譲渡した。
しかし、もずにはまだやり残したことがあった。
今年12月。大阪・上海が友好都市を結んで50年の節目を記念し、コンサートを実施。歌手・浅田あつこに自らの曲と舞台を託した。
果たして、もずの曲と日中友好への想いは上海の地に届くのか?
そして、次の舞台は…さらなる構想も明らかに。
番組情報
【タイトル】「ドキュメンタリー7」
【放送局】テレビ大阪
【放送日時】2024年12月21日(土)午前11時~11時30分
【番組HP】https://www.tv-osaka.co.jp/documentary7/
【放送後TVerでも番組をご覧いただけます】https://tver.jp/series/sr9b4wa97m
【YouTubeチャンネルでは過去の放送を配信中】
https://www.youtube.com/playlist?list=PLXglZY9f1Kw3kt9JiwuO2qcXr4mKDt08P