香川県・小豆島の「迷路のまち」(土庄本町)にある妖怪美術館(小豆島ヘルシーランド株式会社)は、「今年の妖怪2024」と題して今年の世相をあらわす妖怪を広く募集、WEBフォームや妖怪美術館の公式Xに寄せられた総数3,575件の応募を参考に今年の世相を最も表す妖怪を「米隠し」に決定。12月21日に、妖怪画家(妖怪美術館館長)の柳生忠平による妖怪画を小豆島・西光寺にて発表しました。
▼今年の妖怪(妖怪美術館note)
https://yokai-museum.note.jp/n/n6ea786062523
選定の理由
「米はあるのにだれかが隠している!」噂の真犯人は妖怪でした
2024年の夏、スーパーの米売場から米が消えました。平成5年に冷夏が主要因となった“平成の米騒動”になぞらえ「令和の米騒動」ともいわれた今回の米不足騒動でしたが、その要因には今年の世相を象徴する様々な事柄が含まれていたといえます。供給の面では、50年来続いた減反政策による①潜在的な生産量の減少、を背景としながら、②異常気象(酷暑)による生産量の減少や品質の低下などの要因が指摘され、需要の面では、③インバウンド観光の増加による米消費の増加、④南海トラフ地震の情報をきっかけに買いだめをする人が相次ぐ、などの要因が指摘されました。さらに取引価格の上昇や物価高も相まった米の価格上昇に苦しむ消費者の声もSNSなどで多く見られました。こうした中、国の備蓄米放出についての賛否両論が渦巻くなど「米はあるのに誰かが隠している」といった噂話も流れました。直接的な要因がみえない騒動には妖怪がつきものです。妖怪美術館に寄せられた中でも、この米騒動に関する妖怪が特に多くありました。以上のような理由から、今年の妖怪2024を「米隠し」といたしました。
「インプレゾンビ」「ブリンバンバン小僧」もノミネート
そのほか、ノミネートされた「インプレゾンビ」「ブリンバンバン小僧」を妖怪画家(妖怪美術館館長)の柳生忠平が描きました。
「インプレゾンビ」はX(旧Twitter)上に現れたインプレッション(閲覧数)稼ぎの妖怪。広告収入を得るために元の投稿に無関係な投稿を行う迷惑行為が横行し、そのような投稿が「インプレゾンビ」と称されました。
「ブリンバンバン小僧」はヒップホップ・ユニットのCreepyNutsがテレビアニメ『マッシュル-MASHLE-』のオープニング曲として書き下ろした「Bling-Bang-Bang-Born」(ブリン・バン・バン・ボーン)の振付を躍らせる妖怪。YouTubeやTikTokなどで多数再生され、世界的にヒットしたこの曲は世界中の人々の耳に残り、子供たちを始め今年のイベントや余興などにも欠かせない一曲としてもてはやされました。この曲が流れると歌い踊るのをやめられなくなる、そこにはこんな妖怪が暗躍していたのです。
不可解で不条理なことはすべて「妖怪のせい」にして今年一年を清算
昔から日本人は不可解なことや不条理なことがあると「妖怪のしわざ」と考えてきました。妖怪は平穏な日常を送るための「知恵」だったともいえます。不条理なことを受け入れ、しなやかに生きていく寛容な精神性は、多様性のある社会に調和をもたらします。妖怪「米隠し」によって、令和の米騒動に対するモヤモヤとした気持ちが少しでも晴れることを願っています。
昨年(2023年)は人手不足を象徴する「皿童(サラワラシ」と「万鈴(バリン)」
▼詳しくはこちら(昨年のプレスリリース)をご参照ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000111.000005189.html
「妖怪万博2025」(2025年2月2日香川県・小豆島)会場に展示
柳生忠平が描いた「今年の妖怪」色紙は、2025年2月2日(日)に小豆島で開催の「妖怪万博2025」会場に展示されます。
「妖怪万博2025」は、妖怪と妖怪文化を愛する人々が一堂に会するイベントです。妖怪をテーマに地域振興をする団体、研究者、アーティスト、クリエイター、コスプレイヤー、パフォーマーなど、あらゆる妖怪文化を育む人々が集い世界に向けて妖怪文化を発信します。
小豆島には、“YOKAIを世界へ”をスローガンに掲げ「現代の妖怪」をテーマとした世界で唯一のミュージアム「妖怪美術館」があります。本イベントを通じて多くの人がこの島に集い、妖怪の成り立ちを理解し、創造力を高め、発想力を鍛えることで、多様性を認め寛容ある社会の実現を目指します。総合プロデューサーは妖怪画家で妖怪美術館の館長である柳生忠平がつとめます。
【開催概要】
・イベント名:妖怪万博
・同時開催:第3回四国妖怪フェスティバル、第3回節分お疲れ様会
・日時:2月2日(日)9:30~16:00
・場所:土庄町総合会館 フレトピアホール 香川県小豆郡土庄町甲267-78
・主催:小豆島・迷路のまち 妖怪プロジェクト実行委員会、妖怪美術館
・共催:一般社団法人 小豆島観光協会
・協力:小豆島ヘルシーランド株式会社、小豆島・迷路のまちアートプロジェクトMeiPAM、株式会社パオ・フィール
・後援:土庄町、小豆島町、土庄町教育委員会、小豆島町教育委員会
・来場予定:3,000人
・入場料:無料
▼妖怪万博公式HP
【妖怪美術館とは】
香川県・小豆島の迷路のまちで900体をこえる妖怪造形作品を展示する美術館。まちの中に点在する4つの古民家をスマホガイドアプリを使いながらめぐる。妖怪の起源から現代の妖怪まで「妖怪造形大賞」に応募された900体を超える作品を展示・保管しています。「妖怪を世界へ」私たちは「妖怪(=Yokai)を「もったいない」と同じような世界語にしたいと考えています。館長は小豆島生まれの妖怪画家・柳生忠平。
妖怪美術館 香川県小豆郡土庄町甲398 0879-62-0221 mail@meipam.net
【小豆島ヘルシーランド株式会社とは】
瀬戸内・小豆島で、オリーブの栽培や研究、化粧品や食品の開発・製造、通信販売などを行うMeiPAM 小豆島・迷路のまちアートプロジェクトの共同運営。地域活性化事業の企画・推進・運営。
社名:小豆島ヘルシーランド株式会社
所在地:香川県小豆郡土庄町甲2721-1
代表取締役社長:柳生敏宏
設立:1985年