日刊工業新聞社(代表取締役社長:井水治博 本社:東京都中央区)は、書籍『事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント』を12月26日に発売します。
さまざまな業種の企業の需給マネジメントを見てきた著者陣が、よくある課題を取り上げ、最適な解決策を解説します。
専門分野に一歩踏み込んだ実務書!
需給マネジメントとは、顧客に製品を円滑に供給するために、需要と供給の数量を計画・調整する管理活動です。適切な需給マネジメントにより、コストや在庫を極力抑えつつ、顧客満足度を高めることができます。
サプライチェーンマネジメントが、原材料の調達から製品の製造、販売、配送まで企業間にまたがる全体的なサプライチェーンの最適化を目的としているのに対し、需給マネジメントは企業内の製品の需給のバランスを取ることを目的としています。需給マネジメントはサプライチェーンマネジメントの一部ということができます。
需給マネジメントに取り組んだものの失敗する例も多く、計画通りに進まないことを前提とした業務や緊急対応時のルールづくりといった対策は重要です。
本書では、事例をベースに適した需給マネジメントの仕組みを解説します。事例にはさまざまな業種を取り上げますが、業種の垣根を越えた見解としてまとめた実務視点の解説書です。
事例をベースにしているので読みやすい!
需給マネジメントの実践的な解説の項目では、よくあるシチュエーションを事例に挙げます。その事例をもとに、最適な解決策を提示します。
また、これらの事例ではさまざまな業種を紹介します。業種を越え、共通した課題を見出すことができます。
書籍情報
定価:3,080円(本体2,800円+税)
仕様:A5判、並製、240頁
ISBN:9784526083617
発行:日刊工業新聞社
発行日:2024年12月26日
目次
第1章 SCMと需給マネジメント
1-1 SCMとは ~SCM全体像~
1-2 需給マネジメントとは ~需給マネジメントの概要~
第2章 需要予測/需要計画における課題と解決策
2-1 新商品の需要予測は職人技? ~需要動向を随時チェック~
2-2 リニューアル品はどれだけ売れる? ~旧製品の実績を使った予測方法~
2-3 キャンペーン中は複数商品に分身 ~通常品と期間限定品の計画はあわせて考える~
2-4 オプション品はどれだけ必要? ~製品本体の需要を用いた予測方法~
2-5 今月の期間限定おすすめメニュー ~レシピ展開による原材料予測~
2-6 街の自転車屋さんと直営ECで売れ方が違う!? ~需要傾向に応じて予測単位を適切に分割~
2-7 天気と需要は気まぐれ ~需要に影響を与える要因を考える~
2-8 取引先が増えたり減ったり ~最小単位で考える~
2-9 ある日突然、大人気 ~SNSやPOSデータから「バズり」に気付く~
2-10 上手く活用できない特売情報 ~部門間で情報連携ルールを決める~
2-11 その出荷実績、需要予測に使えますか? ~異常値を見つけて補正する~
第3章 生産計画における課題と解決策
3-1 そんなに一気に作れません! ~余力がある時期に前倒し生産~
3-2 現場の苦労を知らない計画マン ~在庫バランスと生産効率はトレードオフ~
3-3 そのまま出荷? 組立に使用? 半製品の管理 ~出荷分と組立分の合算~
3-4 資材はいつ、いくつ必要? ~BOM展開による資材の所要量計算~
3-5 どれだけできるか作ってみないと分からない? ~歩留を考慮した原材料調達~
第4章 発注計画における課題と解決策
4-1 少量発注お断り ~最低発注数を満たすように前倒し~
4-2 いつ、どれだけ発注すれば良いの? ~コストが最小となる発注タイミングと数量~
4-3 複数社からの仕入れは大変! ~自社の特性に合わせた選定方法~
4-4 この前の発注分、いつ届く? ~発注残を正しく管理~
4-5 部長! その発注、ちゃんと確認してくれましたか? ~承認プロセス構築で発注ミスを防ぐ~
4-6 グローバルなサプライチェーン ~長いリードタイムへの対応~
第5章 移動計画における課題と解決策
5-1 トラックの荷台が溢れたり、スカスカだったり ~輸送能力に収まるように負荷調整~
5-2 倉庫が一杯です ~倉庫のキャパシティ制約への対処法~
5-3 あっちの倉庫は在庫過剰、こっちの倉庫は在庫不足 ~在庫を保持する場所と数量の適正化~
第6章 在庫管理における課題と解決策
6-1 迫りくる出荷期限 ~出荷期限を考慮した計画立案~
6-2 許されないロット逆転 ~ロット逆転発生のメカニズム~
6-3 今、出荷できる在庫はいくつ? ~使える在庫数を把握する~
6-4 VMIは責任重大 ~サプライヤーと顧客の協力による在庫管理~
6-5 本社からは見えない店舗の冷蔵庫 ~店舗在庫データの収集と活用~
6-6 在庫入れ替えにつき半額処分 ~売り減らしで過剰在庫を削減~
6-7 豊富すぎる品揃え ~ABC分析で在庫管理を効率化~
6-8 面倒だけどやらないといけない棚卸 ~棚卸を効率化するポイント~
第7章 これからの需給マネジメント
7-1 今後取り組んでいくべき課題① ~持続可能なサプライチェーン~
7-2 今後取り組んでいくべき課題② ~カーボンニュートラルとグリーンSCM~
7-3 今後取り組んでいくべき課題③ ~急速に変化する現在の市場~
7-4 今後取り組んでいくべき課題④ ~人口減少社会におけるリソース不足~
7-5 今後取り組んでいくべき課題⑤ ~SCM人材育成~
7-6 SCM課題の解決に有用な新技術① ~AIを活用した計画精度向上~
7-7 SCM課題の解決に有用な新技術② ~リアルタイムデータを活用したスピーディーな対応~
7-8 SCM課題の解決に有用な新技術③ ~自動運転・ドローンを活用した物流リソース拡大~
7-9 SCM課題の解決に有用な新技術④ ~デジタルツインを活用したVUCA時代のサプライチェーン最適化~
著者紹介
〇キヤノンITソリューションズ株式会社 R&D 本部 数理技術部 編
〇五島 悠輝
キヤノンITソリューションズ株式会社 R&D本部 数理技術部所属。慶應義塾大学理工学部情報工学科卒業。食品製造業を中心に需給計画システム導入案件およびコンサルティング業務に従事。
〇多ヶ谷 有
キヤノンITソリューションズ株式会社 R&D本部 数理技術部所属。早稲田大学大学院理工学研究科修了。オペレーションズリサーチを専攻し、製造業を中心に需給計画システム導入案件およびコンサルティング業務に従事。
〇永井 杏奈
キヤノンITソリューションズ株式会社 R&D本部 数理技術部。大阪府立大学大学院理学系研究科修了。日用品メーカー、外食業を中心に、需給計画システム導入案件およびコンサルティング業務に従事。
〇八鳥 真弥
キヤノンITソリューションズ株式会社 R&D本部 数理技術部。神戸大学大学院システム情報学研究科修了。製造業、流通業を中心に需給計画システム導入案件に従事。
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