ご家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンへの「アテンション(注視)」を測るREVISIO株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 郡谷康士、以下REVISIO)は、2025年1月にスタートした森下佳子さん脚本・横浜流星さん主演の『べらぼう』の視聴質分析を公開しました。
1月5日に放送された第1回の「ありがた山の寒がらす」は、視聴者にどのように見られていたのでしょうか?
テレビの視聴者の様子を、1分毎の「REVISIO計測による世帯視聴率」と、「テレビの前にいる人のうち、テレビ画面に視線を向けていた人の割合=注目度※」のグラフで見てみました。
※注目度とは?
テレビの前にいる人(滞在者)のうち、テレビ画面に視線を向けていた人(注視者)の割合を表します。シーンに注目している度合いがわかります。
明和の⼤⽕から1年半、蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星さん)は、茶屋で働く傍ら貸本業を営んでいました。ある日、幼なじみの花魁(おいらん)・花の井(小芝風花さん)から、朝顔(愛希れいかさん)に届けものを託されます。しかし蔦重が、浄念河岸(じょうねんがし)の二文字屋を訪れると、ひどく衰弱した朝顔の姿がありました…。吉原の場末である河岸見世(かしみせ)の女郎たちの酷い惨状をみて、思い悩む蔦重。そんな中、吉原で付け火の事件が起き、騒然となります…。(出典:NHK大河ドラマ「べらぼう」公式ホームページ)
■どんなシーンだったのか?
蔦重の中で、低迷する吉原にブレイクスルーを起こす仕掛けがひらめいたシーンです。
老中・田沼意次(渡辺謙さん)に、独断で警動を願い出た蔦重は、義父・駿河屋市右衛門(高橋克実さん)ら女郎屋主人たちの怒りを買い、仕置きとして桶の中に閉じ込められていた。桶の中の蔦重を気遣う者は、唐丸(渡邉斗翔さん)や蕎麦屋の主人・半次郎(六平直政さん)以外にはいなかった。蔦重は「吉原のためにやってんのに…」と、暗い桶の中で孤独感と無力感にさいなまれながらも、意次が言った「客を呼ぶための工夫」についてひたすらに考えをめぐらせていた。皮肉にもこの静かな桶の中は、集中して考えるにはうってつけの場所だった。蔦重は三日三晩、考えに考え抜き、ある天啓を得た。吉原で本を片手に大いに盛り上がる男たちの姿が目に浮かんだのだ。翌朝、桶を外され解放された蔦重は、よろめきながらも蔦屋の店内にあった一冊の本を手に取った。その本の表紙には「吉原細見」と書いてあった。
■どうして注目されたのか?(考察)
蔦重のサクセスストーリーの始まりに多くの視聴者の視線が「くぎづけ」となったと考えられます。
意次の「お前は何かしているのか、客を呼ぶ工夫を」という言葉は、困窮する女郎たちを救いたいと願いながら、自分は何もしていなかった蔦重に深く突き刺さりました。そこで蔦重はさっそく自分にできることを考え行動を起こそうとします。このスピード感は素晴らしいですね。ビジネスパーソンに特に刺さるシーンだったのではないでしょうか。
SNSには、「重三郎のバイタリティすごい、見習わないと」「重三郎のへこたれず突き進む感じ、頼もしくていいね」「ないない尽くしの重三郎が、どうやって成り上がっていくのか楽しみです」「遊女たちのために必死な重三郎はすごいと思う!」と、エネルギッシュでひたむきな蔦重を応援する投稿が集まりました。
蔦重が三日三晩の間、考えた末に目をつけたのは「吉原細見」という吉原遊郭の案内書です。現代でいうところの「ガイドブック」のようなもので、吉原遊郭内の地図や、店ごとの遊女の名前・料金などが記載されていました。この「吉原細見」をどのように活用していくのか、今後の展開に注目です。
吉原は幕府から公認された遊郭ですが、この頃には非公認の遊郭である岡場所に客を奪われていました。理由としては吉原は良くも悪くも格式が高く、客としては金と手間が非常に多くかかるため、手軽に遊べる岡場所に庶民が通うようになったのです。また、幕府公認であるがゆえにルールが厳しく、自由な経済活動ができないという問題もありました。吉原の中でも、通うことがステータスとなるような一流店には武士や富裕層などの太客がついていますが、浄念河岸のような場末の店には通うメリットがありませんでした。加えて女郎屋の主人たちは、幕府公認の遊郭という地位にあぐらをかき、ろくに経営努力もしていなかったので、綾瀬はるかさんが演じた九郎助稲荷(くろすけいなり)のスマホの画面には、吉原の口コミが1.8という低い評価(おそらく5点満点)となっていました。
しかし、逆にいえば当時の吉原は変革を起こせる下地が整っています。デキる経営者にはたまらない環境ですね。このような状況をどのようにして蔦重が打破していくのか、今後の展開に注目が集まります。
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