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2024年度のCCBTアーティスト・フェロー5組による成果発表がスタート。39日間に5つの展覧会、32回のイベントを都内で開催!

[右]布施琳太郎「パビリオン・ゼロ」参考画像

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](以下、CCBT)では、2024年度のフェローである布施琳太郎、HUMAN AWESOME ERROR、柴田祐輔+Token Art Center、MVMNT、市原えつこの5組のアーティストによる展覧会や上映会、パフォーマンス等のイベントを1月31日から3月23日まで、CCBTおよび都内各所にて開催します。

CCBTでは、コアプログラム「アート・インキュベーション」において、公募・選考によって選ばれた毎年5組のクリエイターを「CCBTアーティスト・フェロー」として委嘱しています。本プログラムは、クリエイターに新たな創作活動の機会を提供し、そのプロセスを市民(シビック)に開放することで、都市をより良く変える表現・探求・アクションの創造を目指すものです。

本年度の成果発表では、日本現代美術の内側から「日本の大地=根拠とはなにか?」を問い直す布施琳太郎によるアートプロジェクトを皮切りに、HUMAN AWESOME ERRORによる細胞の所有と倫理への提起、柴田祐輔+Token Art Centerによる渋谷特産代替食のリサーチを公開。さらに、2月末からはMVMNT、市原えつこによる展覧会が続き、39日間に5つの展覧会と32回のイベントを展開します。都内各地で開催される多彩なイベントを通じ、アートとテクノロジーによる創造性をお楽しみください。

開催概要

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]2024年度アーティスト・フェロー成果発表

参加作家:布施琳太郎、HUMAN AWESOME ERROR、柴田祐輔+Token Art Center、MVMNT、市原えつこ

会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]、葛西臨海公園、コスモプラネタリウム渋谷、Salon de Zuppaほか

会期:2025年1月31日(金)~3月23日(日)入場無料

公式サイト:https://ccbt.rekibun.or.jp/core-programs/art-incubation/2024events

主催:東京都、シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京)

1.CCBTアーティスト・フェローとは

クリエイティブ × テクノロジーで東京をより良い都市に変える表現・探求・アクションをつくり出す、国内最大規模となるアーティスト・フェロー制度

2022年度の開所以降、3期目を迎える「CCBTアーティスト・フェロー」は、CCBTを拠点に企画の具体化と発表、創作過程の公開やワークショップ等の活動を実施し、CCBTのパートナーとして活動しています。CCBTでは、制作費上限1,000万円のほか、制作スペースの提供や技術・マネージメントサポート、メンターをはじめとした専門家によるアドバイスなどを行っています。

昨年(2023年)度の同プログラムでは、ワークショップやレクチャー、展覧会の開催、街なかでのパフォーマンス等全45ものイベントを実施。延べ9,500人を超える参加者と交流し、アートとテクノロジーによる創造性を社会へと積極的に展開しました。

2024年度アート・インキュベーション メンター

宇川直宏 氏(現“在”美術家、DOMMUNE主宰)

清水知子 氏(文化理論、東京藝術大学教授)

田中みゆき 氏(キュレーター、プロデューサー)

水野祐 氏(法律家/シティライツ法律事務所)

CCBTアーティスト・フェロー活動

(1)新たな表現の創造・研究開発および発表

CCBTを拠点に創作活動・研究開発等を行い、その成果をCCBTや都内にて発表・展開する。

(2)創作活動・研究プロセスの公開

創作活動およびそのプロセスの公開や、ワークショップ、レクチャー、ハッカソン等の開催を通じ、市民がテクノロジーを通じた創造性を学ぶ機会を創出する。

(3)多様な人々との協働と共創

市民、アーティスト、デザイナー、エンジニア等、CCBTに集う人々、さらにはCCBTを取り巻く様々な主体との協働を牽引し、未来を共創する場を創造する。

メンターとの面談の様子

これまでのアーティスト・フェロー

🔳2022年度

・浅見和彦+ゴッドスコーピオン+吉田山「AUGMENTED SITUATION D」

・Tomo Kihara + Playfool「Deviation Game ver 1.0」

・SIDE CORE「rode work ver. under city」

・犬飼博士とデベロップレイヤーたち「未来の東京の運動会」

・野老朝雄+平本知樹+井口皓太「FORMING SPHERES」

🔳2023年度
・TMPR(岩沢兄弟+堀川淳一郎+美山有+中田一会)「AIが見てきた風景を辿る 人工知能紀行」

・Synflux「WORTH: Digital Fashion Platform」

・contact Gonzo「my binta, your binta // lol ~ roars from the skinland ~」

・SnoezeLab.「IISE (Immersive Inclusive Sensory Environment)」

・ELECTRONICOS FANTASTICOS!「発電磁行列」

参考:2023年度 CCBTアーティスト・フェローの活動【左から】TMPR(岩沢兄弟+堀川淳一郎+美山有+中田一会)「AIが見てきた風景を辿る 人工知能紀行」/Synflux「WORTH: Digital Fashion Platform」/contact Gonzo「my binta, your binta // lol ~ roarsfrom the skinland ~」/SnoezeLab.「IISE (Immersive Inclusive Sensory Environment)」/ELECTRONICOS FANTASTICOS!「発電磁行列」

2.2024年度アーティスト・フェロー成果発表 主なスケジュール

布施琳太郎「パビリオン・ゼロ」

開催概要

日程

会場

■市外劇=ツアー型展覧会

「パビリオン・ゼロ:空の水族園」

[要事前申込]

定員:各回20名程度

対象年齢:10歳以上 

申込期間:1月15日(水)~24日(金)

※申込多数の場合は抽選

2月8日(土)、9日(日)

10:00~/13:30~

各回2時間程度

葛西臨海公園

■全天球上映「観察報告:空の証言」

[要事前申込]

定員:各回100名

※先着順

3月15日(土)

14:30~/16:00~/17:30~

コスモプラネタリウム渋谷

(渋谷区文化総合センター大和田 12F)

※3月11日(火)~23日(日)にはリサーチ資料等を公開する「パビリオン・ゼロの資料室」をCCBTにて開催

HUMAN AWESOME ERROR「Super Cells Infinite」

開催概要

日程

会場

■展覧会「Super Cells Infinite」

2月11日(火・祝)~24日(月・振休)

13:00~19:00

※月曜休館、2月24日は開館

CCBT

・オープニングトーク

「生き続ける細胞から揺らぐ、『個』の実在」

出演:金子新(京都大学iPS細胞研究所教授/筑波大学医学医療系教授)、八代嘉美(藤田医科大学橋渡し研究支援人材統合教育・育成センター教授)、福原志保(HUMAN AWESOME ERROR)、蔡海(HUMAN AWESOME ERROR)

2月11日(火・祝)13:00~16:00

CCBT

・CCBTワークショップ

「つくる・考える・話す:人工細胞のレシピ」

[要事前申込]

定員:各回6名

対象:13~18歳

※先着順

2月15日(土)、16日(日)

各日13:00~16:00

CCBT

柴田祐輔+Token Art Center「続・代替屋」

開催概要

日程

会場

関連トーク「自然は可能か」

1月31日(金)

CCBT

■展覧会「続・代替屋」

2月21日(金)~3月9日(日)

13:00~20:00 ※水曜休館

飲食体験パフォーマンスの開催日は開館時間が異なります。

2月28日(金)~3月2日(日)11:00~14:00

Salon de Zuppa

(渋谷区千駄ヶ谷2丁目32-1 松任谷ビル5F)

・飲食体験パフォーマンス

[要事前申込]

定員:各回8名

申込期間:2月6日(木)~14日(金)

※申込多数の場合は抽選

2月28日(金)16:00~

3月1日(土)16:00~/19:00~

3月2日(日)16:00~/19:00~

各回2時間程度

Salon de Zuppa

(同上)

MVMNT「TOKYO [UN] REAL ESTATE」

開催概要

日程

会場

■展覧会

「TOKYO [UN] REAL ESTATE」

※会期中にはトークを開催予定

2月28日(金)~3月9日(日)

13:00~19:00

※月曜休館

CCBT

市原えつこ「ディストピア・ランド」

開催概要

日程

会場

■展覧会「ディストピア・ランド」

※会期中にはワークショップやレクチャーを開催予定

3月1日(土)~16日(日)

13:00~19:00

※月曜休館 

CCBT

アーティスト・フェロー活動報告会

日程

会場

3月22日(土)14:00~18:00

CCBT

※MVMNT「TOKYO [UN] REAL ESTATE」、市原えつこ「ディストピア・ランド」、アーティスト・フェロー活動報告会の詳細については、2月上旬に発表予定です。

3.フェローによる成果展示[1]

布施琳太郎
「パビリオン・ゼロ」

🔳市街劇=ツアー型展覧会

「パビリオン・ゼロ:空の水族館」

日時:2月8日(土)、9日(日)

10:00~/13:30~

会場:葛西臨海公園

(鳥類園ウォッチングセンター集合)

※要事前申込

(申込期間:1月15日(水)~24日(金))

※申込多数の場合は抽選 

定員:各回20名程度

対象年齢:10歳以上

🔳全天球上映「観察報告:空の証言」

日時:3月15日(土)

14:30~/16:00~/17:30~

会場:コスモプラネタリウム渋谷

(渋谷区文化総合センター大和田12F)

※要事前申込(先着順)

定員:各回100名

意匠設計:八木幣二郎

※3月11日(火)~23日(日)にはリサーチ資料等を公開する「パビリオン・ゼロの資料室」をCCBTにて開催

映像、詩、ウェブサイト、インスタレーションなどの制作から、縦横無尽に想像力を刺激する展覧会企画で注目されるアーティスト、布施琳太郎がつくる架空の水族園。20名以上の新進アーティストとともに、展覧会と上映、雑誌制作の3つの構成でプロジェクトを展開!


多彩な表現手法と執筆、キュレーションなどを通じて、現代の都市における「孤独」や人間のあり様、コミュニケーションを表現してきたアーティストの布施琳太郎が、万博に対する「感性によるアナーキズム」として、新たなアートプロジェクト「パビリオン・ゼロ」を都内3会場で開催します。

本プロジェクトは、日本現代美術の内側から「日本の大地=根拠(ground)とはなにか?」をあらゆる手段を通じて問いかけ、展覧会と上映、雑誌制作の3つで構成されています。中心となる「市外劇=ツアー型展覧会」では、葛西臨海公園を舞台とした「架空の水族園構想」を、ヘッドマウントディスプレイを装着し、公園内や船上で体験します。その様子は、アーティスト本人が案内人となり、プラネタリウムにおける「アーカイブ映像上映」で公開されるとともに、リサーチやインタビューをまとめた批評誌『ドリーム・アイランド』も刊行されます。

東京湾に無数に存在する「埋立地」という人工大地を思想的な視点で探究する本プロジェクトには、展覧会のコラボレーターや批評誌の執筆者として、アーティストや漫画家、建築家、小説家など20名以上が参加。展覧会や上映を通じ、大地、海、そして空を巡り、ちりばめられたアート、パフォーマンス、音楽の旅路にぜひみなさんも一緒に参加してください。

[上]作品イメージ、[下]作品テスト風景

撮影:竹久直樹

🔳布施琳太郎(アーティスト)|Fuse Rintaro

スマートフォンの発売以降の都市における「孤独」や「二人であること」の回復に向けて、自ら手がけた詩やテクストを起点に、映像作品やウェブサイト、展覧会のキュレーション、書籍の出版、イベント企画などを行っている。主な活動として自作小説に基づいたインスタレーション「もうひとつのミュウ」(2024/横浜市民ギャラリー『新・今日の作家展』)、個展「新しい死体」(2022/PARCO MUSEUM TOKYO)、廃印刷工場におけるキュレーション展「惑星ザムザ」(2022/小高製本工業跡地)など。著書として『ラブレターの書き方』(2023/晶文社)、詩集『涙のカタログ』(2023/パルコ出版)。https://rintarofuse.com/

3.フェローによる成果展示[2]

HUMAN AWESOME ERROR
「Super Cells Infinite」

🔳展覧会「Super Cells Infinite」

会期:2月11日(火・祝)~24日(月・振休)

13:00~19:00

会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]

※月曜休館、2月24日は開館

※会期中にはトークやワークショップも開催

アーティスト自身のがんの罹患をきっかけにスタートした作品シリーズ「Super Cell」の最終章。

アートを通じたナラティブと、サイエンスにある客観性が交錯した、展覧会。

「生き続ける細胞」から「私の身体」を取り巻く所有や倫理、自己といった問題を提起する。


生命に対する常識や倫理観を揺さぶる作品を発表してきた福原志保と蔡海(チェ・ウミ)が中心となり、2019年に活動を開始したアートコレクティブ・HUMAN AWESOME ERROR。CCBTのフェロー活動「Super Cells Infinite」は、福原の乳がんの罹患をきっかけに2021年より開始した「Super Cell」シリーズの最終章となるプロジェクトです。本シリーズは、自身ががんを認識していく渦中に生まれた「がんとは何なのか」「全ての人間が毎日のように生成するがん細胞のしくみ」といった問いを理解するプロセスであり、それを他者と共有、オープンにするための活動でもあります。これまでに、細胞膜と人工細胞の生成モデルを題材にしたインスタレーションや、がん細胞の肖像画、乳がんの疾患データのNFT化など、様々な作品を発表してきました。

今回のプロジェクトでは「自身の身体に宿るがん細胞」と「治療・研究対象としてのがん細胞」を題材に、その所有や倫理、そこにある自己といった問題を提起します。アーティストが、病院や研究機関の協力を得て、自身のがん細胞を病院から持ち出して培養する、そして同一人物から作られた再生免疫細胞と対峙させることに挑戦しています。展覧会では、この一連のプロセスや、研究者や患者のインタビュー映像を公開。会期中には、DIYバイオのワークショップや、再生医療などの専門家を招いたトークも展開します。本プロジェクトを通じ、細胞の所有権、倫理、制度などを、個人の経験や感覚に基づくナラティブと、サイエンスにある客観性を併置しながら考察する、新しい生命観が提起されます。

参考写真:「Super Cell」シリーズより、[上]「不良息子の肖像」(2021)、[中]「Membrane」(2021)、 [下]「Super Cell」シリーズ展示風景

🔳HUMAN AWESOME ERROR(アートコレクティブ)|ヒューマン・オーサム・エラー

社会における自己証明の不確かさを発端に名付けられたHUMAN AWESOME ERRORは、システムエラーから痛快な視点を見出すコレクティブとして2019年より発足。蔡海、福原志保を中心にプロジェクトごとにチームを組成しながら、映像、ドローイング、立体造形、インスタレーション、プロダクト、バイオテック、工芸など様々なメディアを横断しながら活動。「Super Cell」のプロジェクトでは、冷凍保存された福原志保のがん細胞をラボに移設し、培養することを目指しながら、生命倫理への問いかけや新たな生命像を探ります。2024年現在、東京と京都の2つの拠点をベースにテーマを深堀中。https://hae.tokyo/

3.フェローによる成果展示[3]

柴田祐輔+Token Art Center
「続・代替屋」

🔳展覧会「続・代替屋」

会期:2月21日(金)~3月9日(日)

13:00~20:00

会場:Salon de Zuppa

(渋谷区千駄ヶ谷2丁目32-1松任谷ビル5F)

※会期中には飲食体験パフォーマンスも開催

渋谷で、雑草から昆虫、人工的に作られたバイオテクノロジー応用食品まで、この地ならではの食材を探し、オリジナルの料理やドリンクを提供する「続・代替屋」がオープン!

近代化に伴う「食べること」の変化、高度に都市化された環境における代替食をリサーチ。


近代以降の日本食文化を構成する重要な要素である「代替」をコンセプトに、食べること、そして生きることについて探求し、その成果を展覧会と実際のメニューを提供する体験型パフォーマンスとして発表するプロジェクト。展覧会では渋谷周辺の文化や歴史、近代化に伴う「食べること」の変化、高度に都市化された環境における代替食などのリサーチを元にしたインスタレーションを展示。また、3日間限定の飲食体験パフォーマンスでは、雑草を渋谷の

旬の特産野菜として捉えるなど、特別なメニューが提供されます。

本プロジェクトでは、リサーチの一環としてこれまでに2回のワークショップを実施してきました。都市の厳格な管理から逃れた野生の中に潜む昆虫を題材に、都市の中で昆虫を捕まえること、そして昆虫を食べることの意味を考えるワークショップ。そして、雑草料理研究家を講師に迎え、渋谷周辺に自生する雑草を観察し、実際に雑草を採取・植えることでそれらを安全で美味しく食べるための栽培方法を学んできました。

「食べること」にある文化と歴史、生態系、そしてテクノロジーのあり様を開示し、市民とともに新しい学びの場を提供してきた本プロジェクト。雑草、昆虫から人工的に作られたバイオテクノロジー応用食品に及ぶこれまでのリサーチの様子は、特設ウェブサイト「渋谷野食図鑑」としても公開されます。これらの集大成として、本来の食材や料理法を代替して作る「代替料理」を提供する「続・代替屋」がいよいよオープンします。

参考写真:[上]フェロー活動「City Bug」渋谷昆虫採取試食ワークショップ」の様子、[中・下]フェロー活動 ワークショップ「渋谷雑草栽培入門」の様子

🔳柴田祐輔(アーティスト)+Token Art Center(アートセンター)トークンアートセンター

現実世界の曖昧さや不確かさに着目し制作を行うアーティストの柴田祐輔と、気鋭のアーティストの展覧会や街中における変則的なパフォーマンスイベントを手がける墨田区のアートスペースToken Art Centerが協働。2023年12月に実施した「大衆割烹 代替屋」では、柴田祐輔が下町エリアである東京・墨田区周辺の食を中心とした文化のリサーチを行い、そこで得た「代替」というキーワードを手がかりに、来場者が食べられる作品を提供する「大衆割烹 代替屋」を1日限りでオープンした。

※内容は都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。

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