中村屋サロン美術館(館長 島田裕之)は、2018年より始めた作家の紹介でつなぐ展覧会「中村屋アーティストリレー」の第1回総集編を、前後期5名ずつに分けて、2025年2月26日(水)から5月25日(日)まで開催します。
【開催要項】
新宿中村屋には、明治末期から昭和初期にかけて彫刻家の荻原守衛や画家の中村彝、書家の會津八一を中心に芸術家たちが集まっていた歴史があり、その事象は「中村屋サロン」と称されています。
中村屋サロン美術館ではその歴史を踏まえ、2018年より現存作家の支援を目的とした展覧会、「中村屋サロン アーティストリレー」を開催しています。本企画は、その年に参加する2名の作家が次年の参加作家を指名するリレー形式で進められ、毎年2本のバトンパスが行われています。
2025年は、第1回から第5回に参加したアーティストの作品を一堂に集め、総集編vol.Ⅰとして展覧会を行います。
作品は、各作家が開催した展覧会以降のものが出品されます。指名でつながった作家たちの作品が同じ空間に並ぶことによって、どのような化学反応が起こるかも注目すべきところです。
【主な作品】
第1グループ作家(前期展示):新恵美佐子、及川聡子、浅見貴子、安部典子、宮森敬子
第2グループ作家(後期展示):染谷聡、鈴木まもる、布施知子、富田菜摘、三宅一樹
【作家および当時の展示について】
新恵美佐子:日本画家
第1回前期「花」 2018年3月3日~4月8日展示。
尊敬するインドの文人 タゴールの詩のイメージをもとに、生命の無限感を「花」で表現された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile1.pdf
及川聡子:日本画家
第2回前期「光(ヒカリ)の(ノ)萌(キザシ)」 2019年3月2日~4月7日展示。
湯気や煙を題材にした「水焔(すいえん)、香焔(こうえん)」シリーズから、近年より始めた人物画である「聴くひと」シリーズを展開された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile3.pdf
浅見貴子:画家
第3回前期「変容のプロセス」 2021年3月3日~4月11日展示。
季節や年を経て変容する姿を描いた「梅」シリーズを始め、網戸越しの風景を描いた「gray net」シリーズ等を展開された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile3.pdf
安部典子:美術作家
第4回前期「In the Room-横顔のエロシェンコ-」 2022年3月2日~4月10日展示。
紙の上に線を引き、カットして積み上げたオリジナルの地形図のような作品、カッティングされた本やスチールキャビネットの彫刻などを展示された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile4.pdf
宮森敬子:美術作家
第5回前期「記憶の海、Roseのプライド」 2023年3月1日~4月9日展示。
日系人として戦争を経験した祖母の人生に思いを馳せ、5つのテーマに分けて展観された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile5.pdf
染谷聡:漆芸作家
第1回後期「あめのふる穴」 2018年4月14日~5月13日展示。
独特の視点で捉えた漆という素材のあり方を、「うつわ」というテーマで表現された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile6.pdf
鈴木まもる:画家・絵本作家・鳥の巣研究家
第2回後期「鳥の巣World」 2019年4月13日~5月12日展示。
造形的に美しい鳥の巣と、それらを作った鳥と鳥の巣の絵画をあわせて展示された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile7.pdf
布施知子:折り紙作家
第3回後期「折り紙、その向こうへ」 2021年4月21日~7月25日展示。
人気のスネークや箱シリーズ、平折りなどを展開された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile8.pdf
富田菜摘:現代美術家
第4回後期「シャングリラ」 2022年4月20日~5月29日展示。
廃材を使用して作った動物たちを展示。まるで命を持っているようにキラキラと輝いている動物たちを展示された。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile9.pdf
三宅一樹:彫刻家
第5回後期「拝啓、碌山殿。」 2023年4月19日~5月28日展示。
碌山研究の成果と、御神木を刻んだ神像彫刻シリーズやYOGAシリーズ、聖猫シリーズなどが一堂に会した。
略歴:https://www.nakamuraya.co.jp/museum/exhibitions/pdf/profile10.pdf
【展示概要】
展覧会名:中村屋サロン アーティストリレー 総集編 vol.Ⅰ
会期 :2025年2月26日(水)〜2025年5月25日(日)
<前期>2025年2月26日(水)~ 4月6日(日)
<後期>2025年4月16日(水)~ 5月25日(日)
開館時間:10:30~18:00(17:40最終入館)
休館日 :火曜日、5月7日(水)
※但し、4月29日(火)、5月6日(火)は開館
主催 :中村屋サロン美術館
会場 :中村屋サロン美術館
入館料 :300円
※高校生以下および障がい者とその同伴者1名は証明書呈示で無料
※リピート割引有り(会期中に当企画展の半券を提示すると200円割引)
※開館内容を変更する場合がございますので、当館ホームページをご確認ください。
【イベント】
ギャラリートーク動画配信
<中村屋サロン美術館YouTube>
https://www.youtube.com/channel/UCV6al5euMm9XjmOUGEYSLbg
第1回(第1グループ) 2025年2月26日(水)~ AM10:30配信予定
第2回(第2グループ) 2025年4月16日(水)~ AM10:30配信予定
※各回ともに5名を5日間にわたり更新
【施設概要(基本情報)】
施設名 :中村屋サロン美術館
開館時間 :10:30~18:00(17:40最終入館)
休館日 :火曜日、展示替え期間
所在地 :東京都新宿区新宿三丁目26番13号 新宿中村屋ビル3F
アクセス :JR新宿駅東口徒歩2分・東京メトロ丸ノ内線新宿駅A6出口直結
電話番号 :03-5362-7508
URL :https://www.nakamuraya.co.jp/museum/
【中村屋サロン美術館について】
中村屋サロン美術館は、株式会社中村屋(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 島田裕之)が運営する美術館。「新宿中村屋本店」をリニューアルした2014年10月29日、「新宿中村屋ビル」の3階に開館。小規模ながら、街の喧騒を忘れてゆったりと作品を鑑賞できるミュージアム。創業者 相馬愛蔵、黒光夫妻のもとには同郷の荻原守衛をはじめ、中村彝、會津八一など多くの芸術家が集い、その様子は後に「中村屋サロン」と呼ばれた。美術館では中村屋サロンの芸術家たちを顕彰し、その文化・芸術の薫りを今に伝えるとともに、新進芸術家や地域に関する作品展示・イベントを開催している。