2024年、石川県能登地方を襲った地震や豪雨により、輪島塗を支える多くの職人たちが深刻な被害を受けました。輪島キリモトを率いる桐本泰一さんは地震により自宅は全壊、豪雨により新しい工房は水没するなど、災害により多くの大切なものを失いました。それでも輪島塗の伝統や文化を守るため、不屈の精神で能登の大地と共に歩み活動を再開させています。
輪島塗も西陣織も、それぞれの地域で人々の手によって培われた伝統工芸品です。災害や時代の変化によっていろいろなものが失われる危機も経験してきました。この展示会では、困難を乗り越え、未来へと進む人々の手によって作られる工芸品の「美」の融合をご覧ください。
<イベント概要>
『不屈の輪島キリモト × 西陣織 岡文織物』展
日時:2025年2月10日(月)〜2月11日(火・祝)
開場時間:11時〜17時
会場:榎邸ギャラリー(岡文織物榎邸内)
住所:京都市上京区姥ケ榎木町843
料金:入場無料
その他:作品はご購入いただけます ※一部、非売品もございます。
URL:https://www.rokumonjiya.jp/events
トークショー開催『蘇生する輪島塗・輪島キリモト』
2月11日(火・祝) 11時〜
登壇者: 桐本泰一(輪島キリモト・代表)
岡本夏樹(岡文織物株式会社・代表取締役社長)
※会場の席数には限りがあり、立ち見または入場を制限させていただく場合がございます。
<輪島キリモトとは>
石川県輪島市を拠点とする輪島塗の工房。輪島にて200年以上「木と漆」の仕事に携わってきた桐本家の7代目が、平成27年に商号を「輪島キリモト」として、創業以来、伝統と革新を融合させた美しい漆器を生み出し続けています。輪島塗は、堅牢さと繊細な美しさで知られる日本の伝統工芸の一つであり、輪島キリモトはその技術を継承しながら、新しい挑戦にも積極的に取り組んでいます。震災や自然災害を乗り越えた「不屈の精神」は、同工房の作品や活動に力強く反映されており、多くのファンやコレクターから支持を集めています。
桐本泰一:プロフィール
輪島塗の名門「輪島キリモト」七代目として伝統工芸を受け継ぎつつ、現代のライフスタイルに合った新たな輪島塗の可能性を追求しています。能登半島地震・豪雨の被害を受けた後も復興にも尽力し、積極的に活動を展開。輪島塗の魅力を広く伝えるべく、技術革新や若手育成にも力を入れています。伝統と革新を融合させた作品は、多くの人々に愛されています。
<輪島塗とは>
石川県輪島市を中心に生産される日本を代表する漆器で、約500年の歴史を持つ伝統工芸品です。その特徴は、丈夫で長持ちする堅牢さと、漆の美しい光沢、蒔絵や沈金による繊細な装飾です。輪島塗は、漆を塗り重ねることで耐久性を高め、日常使いにも耐えうる実用性を備えています。江戸時代に全国的な名声を得た後、現代では伝統技術を守りつつ、新しいデザインや用途を取り入れた作品も制作されています。また、輪島塗は職人が一つひとつ手作業で仕上げるため、同じものが一つとしてなく、唯一無二の価値を持つのも魅力です。その美しさと実用性から、日本国内外で高い評価を受け、現代のライフスタイルにも調和する漆器として親しまれています。
<西陣織とは>
西陣織とは京都の西陣で生産される先染めの紋織物の総称で、友禅のように織ってから染めるのではなく、染めた糸を使って複雑な模様などを織りだす高級織物です。
京都の織物の歴史は古く、約1500年前の古墳時代まで遡ると言われております。中国から京都に伝来した絹織物の技術が受け継がれ、奈良・平安時代には朝廷の命を受けた高級織物を作る役所が設置されます。室町時代に京都で東西に別れて戦った「応仁の乱」が起きると一斉に織物の職人たちは大阪へ逃げ出しましたが、戦後職人たちはまた京都へ戻り、織物業を再開します。織物業を再開した場所が、「応仁の乱」の際に西軍が陣地を置いていたエリアで「西陣」と呼ばれていたことから「西陣織」の名前が定着して今に至ります。
「西陣織」「西陣」は、西陣織工業組合の登録商標です。2025年は応仁の乱が始まり「西陣」の呼び名がついた1467年から558年を迎えます。
<六文字屋・岡文織物株式会社とは>
1690年に初代・半兵衛が創業した法衣製造業を営む六文字屋をルーツに300年以上西陣の地で西陣織を作り続けている織元です。帯をはじめ様々な西陣織製品の企画・製造販売を行います。
本社屋「榎邸」は建造から110年以上を経た木造建築の京町家で、重要建造物に指定されております。
会社名:岡文織物株式会社
創業:1690年(六文字屋)
設立:1967年(岡文織物株式会社)
代表者:代表取締役 岡本夏樹
本社:京都府京都市上京区姥ケ榎木町843番地
URL:https://www.rokumonjiya.jp/
<本件に関するお問合せ>
六文字屋・岡文織物株式会社
TEL: 075-411-9800 / FAX: 075-411-9810
E-Mail: contact@rokumonjiya.jp