初紹介となる作家W・C・ライアンによる『真冬の訪問者』が1月29日、新潮文庫より刊行されます。アイルランド独立戦争の影で起きた殺人事件の真相を暴き、歴史ファンや人間ドラマがお好きな読者には必読の歴史サスペンス小説。歴史の裏側に埋もれた一家族の悲劇が、ゴシック・ロマン風味を加えつつ描かれています。細谷正充氏による解説とともにお楽しみください。
■推薦コメント
「一族の没落と悲愴なシチュエーションに胸打たれ、最後には喝采を送った」
――アン・クリーヴス(『大鴉の啼く冬』著者)
「アイルランド独立戦争を背景に描かれた良質のミステリーでありゴースト・ストーリーでもある」
――リズ・ニュージェント(『サリー・ダイヤモンドの数奇な人生』著者)
「雪の結晶のような小説だ。緻密にして精巧――」
――A・J・フィン(『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』著者)
■書籍内容紹介
1921年1月、内乱さなかの冬のアイルランド。大戦の帰還兵で保険会社の損害査定人トムのもとに、かつての恋人モードの訃報が届く。彼女が同乗した王立アイルランド警察(RIC)の車がIRAに襲撃されたのだ。だが、IRAの遊撃隊が殺めたのは男二人だけだと判明。はたしてモード殺害の真犯人は誰なのか? 元恋人の幻影を追う男が複雑な人間関係を解き明かす、詩情にみちた歴史犯罪小説。
■著者紹介
W・C・ライアン (W.C. Ryan)
アイルランド人作家。ウィリアム・ライアン名義で、1930年代のモスクワを舞台にしたコロレフ大尉シリーズを3作発表。アイルランド小説大賞、シークストンズ・クライム・ノヴェル・オブ・ザ・イヤー、エンデバー・ヒストリカル・ゴールド・クラウン、英国推理作家協会(CWA)賞の数々のジャンルにノミネートされた。2022年発表の『真冬の訪問者』は最優秀長篇賞の最終候補となる。ロンドン在住。
■訳者紹介
土屋晃 (Tsuchiya Akira)
1959年東京生れ。慶應義塾大学文学部卒業。訳書にカッスラー他『失われた深海都市に迫れ』『フェニキアの至宝を奪え』、ディーヴァー『悪魔の涙』『獣たちの庭園』『限界点』、テンプル『壊れた海辺』、キング『死者は嘘をつかない』など多数。
■書籍データ
【タイトル】真冬の訪問者
【著者名】W・C・ライアン
【発売日】1月29日
【造本】文庫
【定価】1,100円(税込)
【ISBN】ISBN978-4-10-240721-9
1/24(金)にオープンした吉…