調査結果の詳細と分析

調査概要

調査対象：飲食業界で転職活動をする求職者（※注２）

サンプル数：約1,400名

男女比：男性／63.7％　女性／36.3％

調査期間：2024年6月～12月

調査項目：希望する職種の比率

※注2：グルスタのユーザーを対象としております。

職種別の転職活動の状況

『飲食業界の人気職種は○○！？』飲食業界の求職者を対象に希望職種リサーチを実施！

調査データによると、飲食業界で正社員として職を探す求職者の希望職種は以下のような割合になっています。

ホールスタッフ：35.2％

店長・店長候補：31.8％

キッチンスタッフ：17.6％

料理長・料理長候補：12.4％

その他：3.0％

この結果から、ホールスタッフや店長・店長候補といった職種が、求職者から特に高い人気を集めていることがわかります。それぞれの職種に対する動向とその要因を以下に考察します。

ホールスタッフ（35.2％）

ホールスタッフが最も高い割合を占める背景には、以下の要因が考えられます。

・未経験でも挑戦しやすい

接客を中心とするホールスタッフはスキルや経験を問わない求人が多く、初めて正社員として働きたい若年層にとって敷居が低い職種です。

・コミュニケーションを重視する層に人気

顧客との直接的な接点が多いため、人と接することを好む求職者にとって魅力的な選択肢となっています。

店長・店長候補（31.8％）

店長や店長候補が次いで高い割合を占める理由としては、以下が挙げられます。

キャリアアップを目指す層に適している

店長候補としてのポジションは、飲食業界での実績を積むことで比較的早い段階で昇進が可能なキャリアパスが用意されている点が人気の要因です。

高い裁量と責任感が魅力

店舗運営全体を任されるポジションであり、自分のアイデアや工夫を実践できる点が、成長意欲の高い求職者に響いています。

キッチンスタッフ（17.6％）

キッチンスタッフがホールスタッフや店長候補に次ぐ人気を集めている背景には、以下の理由が考えられます。

調理スキルを磨きたい層に人気

調理業務に興味があり、実務を通じてスキルを向上させたい求職者にとって魅力的な職種です。

結果が見える仕事の達成感

顧客に提供する料理のクオリティが直接成果として現れるため、やりがいを重視する求職者からの支持が高いと考えられます。

料理長・料理長候補（12.4％）

料理長や料理長候補の割合は他の職種に比べて低めですが、その背景には以下の要因があると考えられます。

高いスキルと経験が必要

料理長というポジションは、高度な調理スキルや現場経験が求められるため、応募条件を満たす求職者が限定的です。

ポジション数の制限

料理長のポジションは店舗ごとに1名程度のため、求人の募集数が他職種よりも少ない点が影響しています。

調査結果のまとめ

今回の調査では、飲食業界で正社員を目指す求職者の希望職種について、ホールスタッフが全体の35.2％を占め、最も高い割合を示しました。次いで、店長・店長候補が31.8％、キッチンスタッフが17.6％、料理長・料理長候補が12.4％となり、求職者の多くがホールスタッフや店長・店長候補といった職種を希望していることが明らかになりました。

ホールスタッフが最も高い支持を得ている背景には、未経験でも挑戦しやすい点や、顧客と直接接する仕事のやりがいが挙げられます。一方、店長・店長候補は、キャリアアップのしやすさや、店舗運営に関与できる裁量の大きさが支持される要因と考えられます。また、キッチンスタッフや料理長・料理長候補も一定の割合を占めていますが、これらの職種は求職者に対する認知度や魅力が十分に伝わっていない可能性があり、応募割合が低めであることが課題といえます。

特に料理長や料理長候補は高度なスキルや経験が求められるため応募者が限定的になる一方で、飲食店の魅力を支える重要なポジションです。調理スキルを磨きたい求職者や、プロとしてのキャリアを追求したい人に向けて、キッチンスタッフや料理長ポジションの魅力を効果的に伝えることは、飲食業界の求人市場全体の活性化につながると考えられます。