彫刻家の丸尾康弘が、大胆な彫り跡でつくる繊細でやさしく、あたたかい彫刻。かつて、東洋文化研究者のアレックス・カー氏は、丸尾を「現代の仏師」と表現しました。その作品のひとつひとつが異なる表情で見る人の心をとらえます。ただ、作家の手を離れた作品を、多くの人は見ることができません。
そこで「丸尾康弘の彫刻の魅力を多くの人へ届けたい」という想いから、丸尾彫刻の世界観を撮影し、伝統ある因州和紙に高精細な技術によって印刷、そして鉄の板から作ったシンプルなフレームに額装しました。
それは一般的な印刷物の額装品ではなく、温かさと冷たさとが対比する「新たな作品」と呼ぶにふさわしいものになりました。アーティスト・フォトグラファー・クラフトマンの協創によって生まれた「作品」です。
それを展示する「 和紙に映した彫刻の世界 ~ 彫刻と和紙と鉄と 」を群馬県桐生市で開催します。
会期:2025年2月1日(土)~ 2025年2月10日(月) 4日・5日は定休日
時間:11:00~18:00
場所:ギャラリー 象(かたち)
住所:〒376-0031 群馬県桐生市本町1-1-3
電話:0277-32-3648
MAIL : katachi.kiryu@gmail.com
INSTAGRAM : katachi.kiryu
展覧会場では、今までの作品の中から、展示品と同様の和紙額装をするオーダーを承ります。
群馬県桐生市で、明治時代に法務局として使われていた築130年の建築を改装して、ギャラリー象(かたち )を開設。美術に興味のない人でも、ふらっと立ち寄れて、気軽に触れられる空間を目指した本物志向のギャラリーとして運営。2022年2月のオープン依頼、毎月展示を変えて年間約12回の展覧会を開催している。今回の協創活動では、分野の異なるクリエイターを結びつけて新たな作品として完成させた。
東京造形大学で彫刻家の佐藤忠良氏に師事。現在は熊本県と群馬県にアトリエを構え、「自然と人間の共生」をテーマに、人物や動物をモチーフにしながらも抽象的な精神性を感じる作品を制作している。
1956年 熊本県山鹿市に生まれる
1982年 東京造形大学美術学科彫刻専攻卒業
1985年 茅沼彫刻シンポジウム(北海道)に参加した後、群馬県に移住。群馬県立榛名高等学校美術講師を務める
1989年 なびす画廊(東京)で初個展
1991年 日独現代美術展(熊本県立美術館)
1996年 家族をモデルに坐像を制作開始
2000年 第24回上毛芸術奨励賞受賞
2001年 制作の場を桐生(無鄰館)に移す
2005年 桐生市本町一丁目にモニュメント設置
2014年 夢の軌跡 群馬の作家59人展(高崎シティーギャラリー)
2015年 『丸尾康弘作品集 2011年3月11日~2015年』出版
2019年 詩をかたどる、詩をきざむ ― 祈りの庭へ。(高崎市美術館)
2020年 桐生のアーティスト2020(大川美術館)
丸尾康弘展 今、こどもたち(渋川市美術館・桑原巨守彫刻美術館)
丸尾康弘展 今、こどもたち(大川美術館)
丸尾康弘展(ノイエス朝日)
2022年 ART TAIPEI(YIRI ARTSより出品)
2023年 ART TAIPEI(YIRI ARTSより出品)
2024年 個展 YIRI ARTS (台北)
鳥取県、因州。豊かな大地が育てる原料に恵まれ、紙質を高める清流が流れる土地で1300年以上前から和紙が作られていた。その伝統ある因州和紙に、彫刻作品の高精細印刷を行なった。和紙の凹凸に印刷することで奥行き感が表現でき、因州和紙のにじみの少ない技法により顔料インクの定着や色合い表現の幅が広がる。印刷用には表面コーティングを行っている和紙が多い中、因州和紙は表面コーティング無しで高精細な印刷を実現しており、作品の経年変化の少なさや耐久性が保たれている。
群馬県桐生市を拠点に活動する写真家。丸尾康弘の彫刻作品を長年にわたって撮影している。
木のあたたかい質感や大胆な彫り跡、顔の繊細な表情を克明に表現するとともに、作品の奥深い世界観を作家が制作するすぐ近くから見つめ、清潔感があふれる作風によって爽やかに表現している。
群馬県伊勢崎市を拠点に、精緻な金属加工品の制作を行っている。今回の作品の鉄製フレームは、一枚の鉄板に窓を開け、側面に鉄の板を溶接して制作。貼り合わせの隙間や溶接による歪みは一切なく、極めて高い平面性と美しい質感のシンプルなフレームとして完成させた。シンプルな物を完成度高く作るという難しい命題を見事に実現している。
キヤノン株式会社でプロダクトデザインに長く従事。印刷機器事業部の製品デザインを担当している中で因州和紙と出会う。数年にわたって鳥取県へ通い和紙への印刷技術開発を推進。キヤノンの設計技術者と連携しながら印刷の完成度を高めた。和紙への印刷の際は、原料の厚さや毛羽立ち、色合いの再現性を考慮しながら調整を行っている。
キヤノン株式会社でプロダクトデザインに長く従事。2024年にDESIGN TAZA 合同会社を設立。
自社製品のデザイン開発を通して、日本のものづくり技術者とともに感動のあるものづくりを推進。
40年以上にわたって丸尾彫刻を見続ける中で、和紙のあたたかさとの親和性を感じ、𠮷原功の和紙印刷と結びつけた。
ギャラリー 象(かたち)
丸尾 万象(まるお ばんしょう)
〒376-0031 群馬県桐生市本町1-1-3
TEL:0277-32-3648
MAIL:katachi.kiryu@gmail.com
INSTAGRAM:katachi.kiryu
株式会社ナルミヤ・インターナシ…