「アンパンマン」の作者として知られるやなせたかしさんの遺志を継ぎ、公益財団法人やなせたかし記念アンパンマンミュージアム財団により創設された「やなせたかし文化賞」。
子どものための優れた漫画や絵本、創作活動などを対象として贈られ、第3回を迎えるこの賞の大賞に、葉っぱ切り絵アーティスト「リト@葉っぱ切り絵」が選ばれました。
小さな葉っぱの上に広がる大きな物語
リトさんは、2020年より制作活動を始め、2021年に講談社より初の作品集『葉っぱ切り絵コレクション いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』を上梓。その後も写真絵本『まねっこカメレオン』を発表するなど、葉っぱ切り絵シリーズは累計30万部を突破。
また、全国各地で開催される展覧会などを通して、子どもから大人まで楽しめる物語世界を届けてきました。選定委員からは、その精緻な造形技術とともに、1枚の葉っぱの上に表現される豊かなストーリー性が高く評価されました。「やなせたかし文化賞」は、これまで『りんごかもしれない』などで知られる絵本作家・ヨシタケシンスケさん、『大ピンチずかん』などで知られる絵本作家・鈴木のりたけさんなど、子ども文化の創造と発展に貢献されている方々が受賞しています。
【第 3 回やなせたかし文化賞 スケジュール】
・受賞者発表会
2025 年 2 月9日 11:00〜11:30
ものべすとフェスタ 2025(高知ものべがわエリア観光博覧会「ものべすと」プレイベント)
於 :ヤ・シィパーク(高知県香南市夜須町坪井)
発表:第 3 回やなせたかし文化賞選定委員
内川雅彦(高知新聞社 編集局 学芸部)
大木由香(NPO 法人高知こどもの図書館館長)
・授与式
2025 年 4 月 12 日
於:OMO7 高知 by 星野リゾート(高知県高知市九反田 9-15)
第 3 回やなせたかし文化賞選定委員
選定委員長 里中 満智子(マンガ家)
選定委員 内川 雅彦(高知新聞社 編集局 学芸部)
大木 由香(認定 NPO 法人高知こどもの図書館館長)
梯 久美子(ノンフィクション作家)
黒井 健(絵本画家・イラストレーター)
立原 えりか(童話作家)
早川 史郎(作曲家)
牧野 鈴子(イラストレーター)
山根 青鬼(漫画家)
(委員長以下 50 音順)
やなせたかし文化賞公式 HP: https://www.yanase-award.net
リトさんの最新刊『葉っぱ切り絵いきものずかん』は、陸・海・空のいきものたちそれぞれの特徴や暮らしにフォーカスした作品が、図鑑のような1冊になった作品集。71のいきものへの優しいまなざしから生まれた葉っぱ切り絵作品とあわせて、ユーモアあふれる書き下ろしストーリーが楽しめます。
リト@葉っぱ切り絵(りとはっぱきりえ)
葉っぱ切り絵アーティスト。1986年生まれ。神奈川県出身。自身のADHDによる偏った集中力やこだわりを前向きに生かすために、2020 年より独学で制作をスタート。SNSに毎日のように投稿する葉っぱ切り絵が注目を集め、国内に留まらず、世界各国のメディアでも驚きをもって続々と取り上げられる。著書に、作品集『いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』『葉っぱ切り絵いきものずかん』、写真絵本『まねっこカメレオン』(いずれも講談社)などがある。全国各地にて展覧会を開催するほか、2024年、個人美術館「LITO LEAF ART MUSEUM FUKUSHIMA」がオープン。