東京・人形町のコワーキング×コミュニティスペース「人事図書館」で2025年1月26日、『チョコレートな人々』の特別上映会が開催されました。本作品は、心や体に障がいのある方、引きこもり、LGBTQ、子育て中のシングルマザーなどが働く、愛知県豊橋市のチョコレートブランド「久遠チョコレート」を舞台にしたドキュメンタリー。設立から19年。それぞれが試行錯誤の末、ユニークなアイデアを持ち寄って生み出されるカラフルなチョコレートは現在、全国52拠点で販売されています。本リリースでは、上映会の様子や参加者の声をお届けします。
イベントのハイライト
本上映会は、人事関係者や当事者の方、知り合いや同僚に障がい者雇用枠で働いている方など、映画の内容に興味をもっていただいた総勢32名にお越しいただきました。会場では、久遠チョコレートも販売され、完売。和やかな空気の中で上映会が行われ、終了後、参加者の方にアンケート回答いただきました。
参加者の声
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試行錯誤をしながらも「もがいて」「達成する」ことを諦めない姿に感銘を受けました
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失敗しても、もがくことが大事という考え方にとても共感しました
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みんなが生活しやすい社会になるために自分ができることを考えました
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本人にとっても周りにとっても良いかたちを模索し続けていた姿が印象に残りました
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自分と会社が何をできるのか、福祉のお客さんとできることがないかなど考えてみたいと思いました
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福祉と雇用契約の枠組み外の知識が疎かったので観ることができてよかったです
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人をできないからと排除するのは簡単ですが、環境を人に合わせるということをやっていらっしゃるのがすごいことだと思いました
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凸凹の組み合わせを意識しながら、いろいろなことを考えていくことと、環境を整えていくために粘り強くやっていくことが大事だと感じました
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できない、難しいを排除するのではなくて、どうすればできるのかを考えて実行していたことが印象に残りました
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素材がチョコレートで、失敗しても温めなおせばいいというのがまたいいなと思い、これからチョコレートに対する印象が変わりそうです
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中途難聴で聴覚障害者になり、できないことが増えてしまったという思いをしていたのですが、『チョコレートな人々』のように私にもできることがたくさんあるのではないかなと思いました
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「排除しない」という、効率化や生産性を求められる日常の価値基準と真逆の活動を続けながら、それでも利益を出しているのがすごいし、そうであるべきなのだと思いました。少し周りの人に寛容な目を向けられるようになる気がします
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透き通った世界になるよう、できることをしていきたいです
また、今回の上映会に参加した人事関係者からは、障がい者雇用の賃金が低い点や、排除しない雇用の作り方を実施している久遠チョコレート代表・夏目浩次氏への賞賛の声が集まり、自社でも実践したいという声が多く挙げられました。
人事関係者の声
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障がい者雇用の賃金が低いという問題は課題に感じていて、久遠チョコレートはそこをクリアしようと努力されています。実際に利益も上げているところが素晴らしいなと感じました。また、最後に夏目さんが言っていたように誰もが他人事ではなく自分ごととして考えられる社会になったらよいと感じました
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障害者雇用を進める必要があるのですが、もう一段階、仕事の切り出し方を考えてみたいと思いました。排除しない雇用の作り方がすてきだと思いました。また、多様性を当たり前のように受け入れる世の中になるといいなと改めて感じました。
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関わる人がハッピーになることが常に目的に含まれるように考えていますが、きっと、もっとできることがたくさんあるのだろうと思いました。
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その人に合わせた環境を作るというのはなかなか難しいことではありますが、障がいが重かったりできないことがたくさんあったりする人を排除するのではなく、企業の中でも取り入れていきたいと感じました
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(社長の)夏目さんが取り組んでこられたことは、こうして映画になるくらい“立派”なことだけど、そんな人でさえも何でもできるわけじゃないし、誰も傷付けたことがないわけでもないんだ、ということに気付きました。「福祉」という言葉を神聖視し過ぎることで、「こんなたいそうなこと、自分にはとてもできない」と、かえって他人事のように捉えてしまっていた気がします。障がいがあろうがなかろうが「自分には何ができるんだろう」「この人はどういう人なんだろう」と常に自分や相手に向き合い続けたいです
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学び、ということとは違うかもしれないが、障がい者の所得や作業単価が著しく低いということは初めて知った。それを知って工学系の人が調理の道へ進み、障がい者の所得を高くする道へ進んだ夏目さんは本当にすごいと思った。そんななかでビジネスとして成立させたのもすごい
主催者フィードバック&今後の展開
「失敗しないように」「迷惑をかけないように」とつい考えてしまいがちですが、この映画のテーマである【失敗しても、温めれば、またやり直せる】という感覚を、みなさんと分かち合いたいという思いで今回上映会を企画いたしましたが、多くの方からさまざまなご感想をいただき、うれしい限りです。
人事図書館では、今後も多様な人々が働きやすい社会づくりや組織づくりに貢献すべく、今後もさまざまな関連イベントやワークショップを開催していく予定です。
関連リンク
人事図書館
2024年4月1日に東京人形町にオープンした、人事関連職が集まるコワーキング×コミュニティ。2000冊以上の人事に関する書籍と500名以上の会員を有しており「仲間と学びで、未来を拓く」をタグラインに運営している。
公式HP:https://hr-library.jp/