2025年2月21日（金）、『疑問がすべて解ける 超図解仏像大事典』が朝日新聞出版より発売されました。監修は駒澤大学仏教学部教授、禅文化歴史博物館長の村松哲文さん。編集・執筆は宗教評論家の大角修さんが代表を務める地人館です。
仏像を鑑賞するとき、あなたは何に注目しますか？
監修の村松哲文さんはこう語ります。
「お寺や博物館で仏像をじっくり見ていると、いくつもの疑問が浮かんでくると思います。たとえば「いつ造られたのか？」「誰が何の目的で造ったのか？」「どんな素材でできているのか？」などです。仏像は、見れば見るほど知りたくなることが出てくるものです」
本書は仏像の魅力を余すことなく伝えるために、3つの章で構成しました。できる限り難しい専門用語を避け、時代・地域・技法などを横断しながら、様々な疑問に答えられるように解説しています。
■第1章「美術史で学ぶ仏像学」
紀元１世紀頃にガンダーラ（現パキスタン）とマトゥ―ラ（インド北西部）で起こった仏像誕生の秘話や日本への伝来、飛鳥時代から鎌倉時代にかけての仏像様式の変遷などを美術史の視点からイラストを使って分かりやすく解説します。
■第2章「日本の仏像図鑑」
如来・菩薩・明王・天部・高僧・円空という6つのカテゴリーに分け、基本となる仏像を紹介。大迫力の写真と仏画を使って、仏像の種類や特徴、ルーツなどを分かりやすく解説します。仏画制作は種智院大学人文学部教授で現役仏師の長谷法寿さん。仏像の事を誰よりも知り尽くした仏師ならではの仏画で精密かつリッチな紙面が実現しました。
■第3章「仏像鑑賞のポイント」
仏像を鑑賞するにあたって「材質・大きさ・表情・持ち物」など知っておきたいことがたくさんあります。ここでは、写真やイラストを織り交ぜながら仏像鑑賞を一歩深めるためのポイントを伝授します。
今回、協力頂いたお寺や博物館はなんと75ヶ所以上で、その総数は200件を優に超えます。そのほとんどが国宝や重要文化財の仏像です。京都や奈良の仏像はもちろんのこと、勝常寺（福島県）の国宝・薬師如来坐像、岐阜県に点在する円空仏、九州唯一の仏像の宝庫・観世音寺（福岡県）の至宝など、そのエリアも多岐にわたっています。
人知を超えたパワーを秘める仏像。お寺や博物館に行く前に、少しだけ理解を深めておけば、きっと仏像から私たちが受け取れることも変わり、仏像鑑賞が楽しくなるはずです。
『疑問がすべて解ける 超図解 仏像大事典』
監修：村松哲文
編著：地人館
予価：1870円（本体1700円＋税10％）
発売日：2025年2月21日（金曜日）
体裁：240ページ、オールカラー、A5判