1冊の絵本ができるまで2年間!
いつの時代も子どもたちに大人気なのが「さがしもの」の絵本。
造形作家の山形明美さんは20年以上、さがしもの絵本「どこ?」シリーズのジオラマを作り続けています。見つけるまでやめられないさがしものの楽しさと、細かな手仕事に裏打ちされた物語感あふれる、うっとりするような美しいジオラマ表現が、人気の秘密です。
山形明美さんが一日中、手を動かし続け、2か月かけてジオラマを1個作ります。
そのジオラマをスタジオに運びこみ、丸1日かけて撮影します。
これをくりかえし、手間と時間をかけて、「どこ?」のページはできあがっていきます。
1冊の絵本ができあがるまで、約2年間です。
約20年かけて、シリーズ11冊が刊行されました。
山形明美さんがこれまで「どこ?」のために作った撮影用ジオラマの数は、149個です!
撮影につかったジオラマが見られる貴重な展覧会!
2025年3月21日(金)~24日(月)、シリーズ既刊10冊と、最新刊『どこ? おうちのなかでさがしもの』のなかから、実際に撮影に使用されたジオラマ・動物・小物などを集めた、4日間だけのちいさな展覧会が開催されます。
ジオラマそのものでさがしもの遊びをしたり、小物を手にとって眺めたりしながら、ぜひ「どこ?」の手仕事の世界を体験してください。
ほんのちょっぴりご紹介!
山形明美さんが実際に作り、撮影に使われたジオラマの一部をご紹介します。
動物たちの晩餐会のジオラマです。
遠近感をより感じられるよう、手前の左右幅は広く、奥にいくほど狭くなるよう、パースを誇張して部屋が作られています。
動物たちは軽量石粉粘土、食卓の上にあるごちそうはオーブン粘土や樹脂粘土でできています。手に持つと意外なほど軽いです。
大きい動物は両端に、中央に行くほど小さい動物を配置すると、さらに遠近感が強まります。
床や天井が細工され、壁紙が貼られると、趣深いすてきなお部屋に!
きりん、ライオン、さい、しまうま……、着色された動物たちが席につけば、美しい晩餐会の始まりです。動物たちの表情やしぐさもいきいきとしていて、ひっそりとした会話がきこえてきそうですね。
ぜひさがしものも見つけてください。めがねはどこ? 赤いボタンはどこ? 2ひきのちょうちょうはどこ?
最新刊は、幼児向けの『どこ? おうちのなかでさがしもの』
シリーズ77万部を突破した大人気のロングセラーさがしもの絵本「どこ?」シリーズに、幼児向けの新シリーズが登場しました。
ねずみちゃんとくまさんの、おはようからおやすみまでの一日を追って、お着替え、食事、掃除・洗濯、お買い物、おふろなど、身近な場面から「さがしもの」をして遊びます。さがしもの遊びをしながら、楽しく生活習慣も身につけられる絵本です。
「どこ?」公式サイト
作者・山形明美(やまがた あけみ)
静岡県生まれ。造形作家。おもに幼児雑誌などの、人形・ぬいぐるみやジオラマ製作を手がけている。さがしもの絵本「どこ?」シリーズは、20年以上にわたって愛されるロングセラーのさがしもの絵本となっている。
山形明美の
さわって、さがして、あそぶ
「どこ?」の世界展
3月21日(金)~3月24日(月)10:00~17:00
コネコノヒタイ
埼玉県川越市砂858-16
※東武東上線「新河岸」駅 西口 ロータリーより徒歩1分