日刊工業新聞社(代表取締役社長:井水治博 本社:東京都中央区)は、書籍『DX<ビジネス分岐点>DPP(デジタル製品パスポート)が製造業の勝者と敗者を決める』を3月2日に発売します。
DPP(デジタル製品パスポート)は欧州連合(EU)による法規制です。持続的な社会の実現に向けた取り組みの一つとして、DPPは動き始めます。
DPPの背景、取り組むべき課題などを理解することで、日本企業が直面する課題を浮き彫りにします。
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DPPは動き出している
DPPは、EUのデジタル経済戦略です。あらゆる製品に固有の識別子と基本情報を持たせることで、デジタルモデル・データの再活用を促します。
最初の規制として、電気自動車などに用いられるバッテリーが対象となります。規制の目的や対応方法を理解することで、続いて規制化するであろう製品への内容も見えてきます。
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日本でデジタル社会システムが不足している事実
DPPによって大量のデータを扱うようになりますが、それにはデジタル環境の構築が必要不可欠です。「デジタル化」が求められる一方で、日本特有の製造業の仕組みが足かせをなっているのです。
サプライチェーン全体の連携、デジタルインフラの充実には、経営者自らが戦略として踏み込まなければなりません。でなければ、日本企業はEUという市場からの撤退しか、道はありません。
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DPPをきっかけに、デジタル化を促進せよ
抗うことのできないDPPという事実を前に、これを追い風としてデジタル化に向けた大きな一歩を踏み出すことを促します。日本の製造業が強力な力を得るためのきっかけとしてDPPを捉え、ビジネスの変革に取り組めば、DPPは大きなビジネスチャンスとなるのです。
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目次
序章 デジタル化は経営戦略である
第1章 デジタルデータという無形資産の信頼保証
第2章 DPPとはなにか
第3章 明らかになった、日本のデジタル社会システム不足
第4章 欧州が目指す姿と、その実現に不可欠な充実したデジタル環境
第5章 デジタル環境の進化が変革をもたらした
第6章 DPPで拡がるビジネス、変革するサプライチェーン
第7章 最新技術を社会システム実装する
終章 DPPをモノづくり変革の契機と捉えろ
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書籍情報
定価:2,200円(本体2,000円+税)
仕様:四六判、並製、160頁
ISBN:9784526083723
発行:日刊工業新聞社
発行日:2025年2月28日
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著者紹介
内田 孝尚(うちだ たかなお)
1953年生まれ。神奈川県横浜市出身。横浜国立大学工学部機械工学科卒業。博士(工学)。1979年株式会社本田技術研究所入社。2018年同社退社。MSTC主催のものづくり技術戦略Map検討委員会委員(2010年)、ものづくり日本の国際競争力強化戦略検討委員会委員(2011年)、国土交通省主催の船舶産業の変革実現のための検討会委員(2023年)、機械学会“ひらめきを具現化するSystems Design”研究会設立(2014年)および幹事を歴任。現在、東京電機大学非常勤講師、国立研究開発法人理化学研究所研究嘱託、日本機械学会フェローを務める。雑誌・書籍などマスメディアや、日本機械学会等のセミナーを通じて設計・開発・モノづくりに関する評論活動に従事。
著書『バーチャル・エンジニアリング』(2017年)『ワイガヤの本質』(2018年)『バーチャル・エンジニアリングPart2』(2019年)『バーチャル・エンジニアリングPart3』(2020年)雑誌『機械設計』連載「バーチャルエンジニアリングの衝撃」(2019年1月―2020年6月)同誌連載「普及が拡がるバーチャルエンジニアリング」(2021年1月―12月)『バーチャル・エンジニアリングPart4』(2023年3月)『バーチャル・エンジニアリングPart5』(2023年9月、いずれも日刊工業新聞社)雑誌『FOURIN 世界自動車技術調査月報』連載「バーチャルエンジニアリング」(2021年2月から、FOURIN)。
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