鳴門教育大学の教員養成DX推進機構が目指す教育改革とは

鳴門教育大学では、教員養成ならではのデジタル・トランスフォーメーション（DX）を強力に推進するため、2022年4月に「教員養成DX推進機構」を設立しています。

この教員養成DX推進機構が中心となり、AIを活用して学生の学びを可視化するスマホアプリ「セルデザ」を開発し、2024年2月28日リリース、4月から本格運用を開始します。

「セルデザ」は、学生個々の成績などのデータを集約されるのと合わせて、学生が日々の気付きなどのテキストデータを記録し、スマホでこれらを一元的に確認できるようになります。

さらに、学生が継続して取り組めるよう、蓄積された定量データ・定性データからAIが分析したフィードバックを受け取ることができます。

AIを活用しているため、いつでも・どこでも自分の学びを確認・省察することが可能になりました。

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鳴門教育大学が目指すこと

主体的に学び創造的に実践する教師

鳴門教育大学では、今後の学習観・指導観の転換を担う教師の在り方として、教師として主体的に学ぶ力を有し、子供の多様性や教育課題の複雑さに対応した教育実践を作り出していく教師「主体的に学び創造的に実践する教師」の養成を目指した教員養成改革に取り組んでいます。

セルフデザイン型学修への転換

しかしながら、全員が同じような教師になることを期待しているわけではありません。

学生は、一人ひとりが教師としての特長を持っています。そして、一人ひとりが自分の特長を生かして教師として活躍することが、子供にとって大切だと考えています。

そのためには、どのような教師として子供の前に立とうとしているのか、どのような教師になりたいのか、つまり、自分の教師像を絶えず創り上げていくことが必要です。

このため、これまでの大学が要求する能力の評価規準（スタンダード）に学生の学修を合致させる教育（規準適応型教育）から、自己の成長課題に向けた主体的な学修「セルフデザイン型学修」への転換を図りました。

スマホアプリ「セルデザ」を開発

セルフデザイン型学修のためには、学生自身が自分の現在地を把握し、自分の特長や成長課題を認識することが不可欠です。

そこで、2022年4月に設立した教員養成DX推進機構が中心となり、学生の学びを一元化するAIを活用したスマホアプリ「セルデザ」を開発しました。

スマホアプリ「セルデザ」紹介動画

指導体制の整備

併せて、「セルフデザイン型学修」に対応する指導体制も整備しました。

学生が「セルフデザイン型学修」が身に付けられるよう、学校教育学部1年次必修科目として「鳴教大生　学びの第一歩：学びのセルフデザイン」を設けています。

また、大学教員が学生の学びをファシリテートするよう、学生と大学教員との定期的な面談の機会を設けました。大学教員が伴走者となり、学生のセルフデザイン型学修をサポートします。

学修を可視化するシステム開発と、指導体制の整備を通じ、「セルフデザイン型学修」が実現され、学生は自分の教師像を絶えず創り上げていきます。

教職生涯を通じて学び続ける教師に

急速に変化する社会の中で、教師にも学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて主体的に学び続けることが求められています。

鳴門教育大学の「セルデザ」を活用した取組は、養成段階で教師としての主体的な学びの基礎を形成し、教職生活を通じて主体的に学び続ける教師の育成につながるものです。

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