この本はヒップホップの進化や文化を探るだけじゃなく、アメリカと日本の関係まで考察していて、読み応えたっぷり!📚
解説
『アンビバレント・ヒップホップ』は、ヒップホップが日本とアメリカの文化にどのように交差してきたかを探る一冊です。著者の吉田雅史は、長年のヒップホップ経験を基に、緻密な楽曲分析を通じて日本語ラップの本質を伝えています。音楽だけでなく、社会問題や文化の違いまで色々な視点から掘り下げていて、まさに現代文化論とも言える内容です。ぜひ、この新たな視点でヒップホップを楽しんでみてください。📖🎤🎶
この記事のポイント!
1. 日本語ラップの深層を探求する作品
2. 吉田雅史の豊富な経験に基づいた論考
3. 戦後社会との関連性が描かれている
4. 音楽理論だけでなく文化にまで触れる
5. 読者に新たな視点を提供する一冊
株式会社ゲンロン(本社:東京都品川区西五反田 代表取締役:上田洋子)は、ヒップホップコレクティブ「口頭遊民ダコタ」主宰のビートメイカー・MCの吉田雅史による初の単著、『アンビバレント・ヒップホップ』を刊行、3月7日より全国書店にて販売を開始します。
批評家・佐々木敦、音楽家/文筆家・菊地成孔推薦!
アメリカと日本(フッド)に引き裂かれた日本語ラップには、戦後社会のアンビバレンスが凝縮されている。緻密な楽曲分析を通し、ヒップホップの本質とこの国の「リアル」を抉る。四半世紀にわたりヒップホップと向かい合ってきたビートメイカー「MA$A$HI」が送る、衝撃の日本=ラップ論。
・佐々木敦(批評家)
ハイとロウ、芸術と路上、知性と野生。
異形のヒップホップ論にして、斬新な現代文化論。
批評再生塾の初代総代にしてラスボス、MA$A$HIが遂に単著デビュー!
・菊地成孔a.k.a. N/K
最後の音楽であるヒップホップは、未だ強く新しいナラティヴを生み出そうとしている。そしてやがてそれは終わるだろう。
モダニズムという脂質と、歴史という糖に、同時に淫する、誠実な吉田の、誠実な両価性(アンビバレンス)。
ためし読みのご案内
ゲンロンの運営する記事サイト「webゲンロン」上の特設ページで本書の「はじめに」の部分を無料でお読みいただけます。
◆『アンビバレント・ヒップホップ』特設ページ
https://webgenron.com/articles/ambivalent-hiphop
取材について
ゲンロンでは、著者 吉田雅史さんへのインタビュー取材をお受けいたします。ご取材いただける場合には原稿を別途お送りいたします。また書評をご検討いただける場合は見本誌をお送りいたします。詳細はお問い合わせください。
『アンビバレント・ヒップホップ』書誌情報
■目次
はじめに
ヒップホップという生き方/なぜヒップホップについて考えるのか/ヒップホップの黄金期/ローカライズからトラップへ/リアルとアートのアンビバレンス/本書の流れ
第1章 リアル
ボースティングという名の構え/ストーリーテリングの誕生/ジェイ・Zとケンドリック・ラマーの話法/ヒップホップはリアリティ・ショーなのか/マック・ミラーという特異点/ラッパーという名の芸術家/フェイク・ドキュメンタリーをまなざす
第2章 オーセンティシティ
アメリカの影、再び/日本語ラップという片割れのバンズ/日本語ラップVS. J―RAP/ビートとジャズの出会い/ヤン富田の現代音楽/DJ KRUSHとビートの旅路トリップ/ビートに宿るオーセンティシティ
第3章 フロウ
平板な日本語という条件/押韻という名の欲望/Keisuke Kuwataという起源/日本語ラップにとって七五調とはなにか/日本語ラップ論争/英語の会話はラップなのか/SEEDAによる日本語解体/KOHHと破調のフロウ/失われたダサさ
第4章 風景
風景の発見、再び/いとうとZeebraの東京/フッドの発見/THA BLUE HERBの原風景/SEEDAとKOHHの東京/MVは何を映しているのか?/ヒップホップ=ヴィジュアル系/唇の功罪/ハイパー・シンクロニゼーション/ラッパーと映像による共犯/カニエ・ウエストは不死鳥の夢を見るか/ドンダという名のフッド/ラッパーにとって映えとはなにか
第5章 ビート
少しだけ未来を見通すビート/反復するのは人間か、機械か?/アクシデント起源説:ビートメイカーの自我確立/コラージュとしてのサンプリングアート/アンビエント・ヒップホップに耳を澄ます/Gファンクと生演奏/南からのキーボード・ビーツ/トラップ:ノリと低音の革命/パラメータ化するビートと署名/808という名の署名
第6章 日本語ラップ
日本語という条件/複数形のグローバル・ヒップホップ「ス」/二〇一〇年代のUSラップ/DJ KRUSHとJinmenusagiの化学反応/『KUUGA』の唯一無二性/舐達麻流エモラップ/鬼と妖怪とラッパーたち/アメリカの影の外へ/日本語ラップという名のワイルド・スタイル
あとがき
参考文献
■著者プロフィール
吉田雅史 よしだ・まさし
1975年生まれ。批評家、ビートメイカー、MC。ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾第1期総代。 著書に『ラップは何を映しているのか』(2017年、大和田俊之、磯部涼との共著)、 『最後の音楽𝄇』(2024年、壮子itとの共著)、 訳書にジョーダン・ファーガソン『J・ディラと《ドーナツ》のビート革命』(2018年)。 ビップホップ・コレクティヴ「口頭遊民ダコタ」主宰。 ビートメイカーとしてMeiso『轆轤』(2017年)プロデュース、OMSBのEP『HAVEN』(2021年)、 『喜哀』(2023年)へ参加など。
■書誌データ
発行:2025年2月20日
判型:四六判・ソフトカバー
ページ数:本体424頁
価格:印刷版 3,300円(税込)/Kindle版 2,500円(税込)
ISBN:978-4-907188-58-0
■一般販売について
書店での一般発売は2025年3月7日から開始いたします。
◆直販サイト(ゲンロンショップ)|https://genron.co.jp/shop/products/detail/880
◆Amazon(紙版)|https://www.amazon.co.jp/dp/4907188587
(電子版)|https://www.amazon.co.jp/dp/B0DXFSSB7G
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