肌の代謝に関する新研究では、年齢と共に減少するアミノ酸が水分量に影響を与えることが分かったよ🌟これ、嬉しい発見だね!
解説
メナード化粧品が肌の老化研究に果敢に挑戦していることがわかったよ!肌表面の角質を使ったメタボローム解析で、年齢による肌の変化を的確に捉えることができたんだ📊。この研究の過程で、特にアミノ酸の役割が注目されているの。他の調査結果からも、アミノ酸不足は肌の水分量と深く関わっていて、若々しい肌を保つためにはこれが不可欠ということが見えてきた✨。この成果は日本薬学会でも発表予定だから、スキンケア業界にも大きな影響が期待されるね!今後の美容法に取り入れたい情報だね🌈
この記事のポイント!
1. メタボローム解析による肌の状態把握
2. 加齢によるアミノ酸の減少
3. アミノ酸が肌の水分量に影響
4. 角質採取による負担軽減
5. スキンケアへの応用可能性
日本メナード化粧品株式会社(愛知県名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川 純一)は、肌表面を覆う角質を用いて代謝物を幅広く解析する「メタボローム解析」を行い、肌が衰える要因をとらえることに成功しました。また、その結果から、加齢に伴う肌の機能低下を抑え、老化を防ぐアミノ酸を見出しました。
生物は、摂取した栄養素を体内で変化させ生命活動に必要なエネルギーや物質を産生しています。このとき産生される様々な物質は「代謝物」と呼ばれ、この代謝物を網羅的に測定し、解析する手法が「メタボローム解析」です。メタボローム解析を行うことで、生体内のエネルギー産生や物質産生が正常に行われているのかなど、その組織の状態を把握することができます。
メナードは肌の角質に着目し、メタボローム解析によって老化に伴う肌の代謝の変化をとらえ、肌が衰える要因を推測することを試みました。角質細胞は、表皮の細胞(角化細胞)が新陳代謝により肌表面に押し出された細胞であるため、肌内部の代謝の状態を反映していると考えられます。
今回、20代から70代の女性の頬から粘着テープで角質を採取してメタボローム解析を行った結果、加齢に伴いアルギニンなどのアミノ酸が減少していることがわかりました。さらに、アルギニンなどのアミノ酸の量と肌の水分量に相関関係があることも見出しました。つまり、これらのアミノ酸が肌老化に関係していると考えられました。また、これらのアミノ酸を配合した皮膚外用剤を1か月間使用すると、肌の水分量が増加することも確認されました。今回見出したアミノ酸は、老化による肌の機能低下を抑制し、肌老化を防ぐ成分として期待されます。
本研究の成果は2025年3月26日から29日にかけて福岡で開催される日本薬学会第145年会にて発表します。また、頬から粘着テープで採取した角質を用いたメタボローム解析は、肌に大きな負担をかけることなく肌の老化状態や内部の代謝状態の推測を可能にするため、美容提案などへの活用が期待されます。
<参考資料>
1.メタボローム解析とは
生物は、取り込んだ栄養素をもとにエネルギーや様々な物質を産生して生命活動を行っており、このとき産生される物質(代謝物)は総称してメタボロームと呼ばれます。体内の状態が変化すると、産生される代謝物に変化が生じますが、具体的にどの物質がどのように変化するのかについては不明な点も多く、現在、代謝物から組織の状態をとらえる研究が進められています。メタボローム解析は、そのような生体内の代謝物を網羅的に解析する技術です。
メタボローム解析によって代謝物を幅広く解析し、その変化から生体内の状況を把握したり変化をとらえたりすることができると考えられています。例えば、血液や尿をメタボローム解析することで健康状態を調べたり、細胞培養した培養液をメタボローム解析することで細胞全体の状況を知ることができます。
2.肌の角質をターゲットにしたメタボローム解析の有用性
今回メナードは、肌の角質に着目し、メタボローム解析を応用して肌の老化の要因を推測する技術の開発を進めました。角質細胞は、表皮の細胞(角化細胞)が新陳代謝によって肌表面に押し出された細胞であるため、角質のメタボローム解析は、肌内部の代謝変化をとらえる指標になると予想されます。また、角質は、粘着テープを用いたテープストリップという方法で肌に大きな負担をかけることなく採取できるため、解析法が確立すれば手軽に肌の老化状態を推測できるツールになると考えられます。
3.肌の角質を用いたメタボローム解析の結果
初めに、人為的に自然老化または光老化させた培養角化細胞に対してメタボローム解析を行い、細胞の状態を解析しました。その結果、老化した細胞では、アミノ酸や脂質などの代謝機能が低下し、その一方で解糖系と呼ばれるエネルギー産生の代謝経路が活性化していることを確認しました。
次に、20代から70代の女性73名を対象に、粘着テープで肌表面から角質を採取し、メタボローム解析を行いました。角質のメタボローム解析の結果、加齢に伴って解糖系の代謝により産生される乳酸が増加し、アルギニンなどのアミノ酸が減少していました。この変化は、細胞を用いた実験で確認された代謝経路の変化にも即しているため、肌の老化に伴う変化だと考えられます。また、アルギニンなどのアミノ酸は、その量が少ないほど肌の水分量が少ないこともわかりました。すなわち、これらのアミノ酸が関わっている代謝が低下することで細胞の機能が低下し、肌のうるおいの低下につながっていることが考えられました。
4.肌の代謝活性を高めるアミノ酸
メタボローム解析で老化による代謝変化が確認された複数のアミノ酸を組み合わせ、培養角化細胞に添加した結果、保湿に関わるセラミドの合成酵素やNMF(天然保湿因子)のもととなるタンパク質(フィラグリン)の遺伝子発現量が増加しました。
また、同じアミノ酸を配合した皮膚外用剤を11名の女性被験者(30~59歳、平均45.0歳)に1か月間使用させた結果、肌の水分量が増加することを確認しました。したがって、これらのアミノ酸は、肌の代謝活性を高め、老化による肌の機能低下を抑制すると考えられました。