上巻には『名づけの精神史』などの名作が🏆、下巻には新しい考察がある未発表の論考も!時代を見つめる市村の言葉が、あなたの思考を刺激するよ!✨
解説
市村弘正は、戦後日本における思想家の一人として多くの著作を残してきました📖。彼の新たな著作集が登場し、全ての作品が収録されています!上巻には彼のデビュー作や重要な3作が、下巻には2冊の主要作が収められており、未発表の論考も掲載されています。読者の心に強く響く彼の言葉は、乱れる時代を生きる私たちに考える力を与えてくれるでしょう✨。書評やエッセイが多彩な寄稿者によって寄せられ、さらにその価値を高めています。必見の書ですね!
この記事のポイント!
1. 市村弘正の全著作を収録した著作集が刊行される。
2. 上巻にはデビュー作と重要な3作品が収められている。
3. 下巻には主要2作と未発表論考が掲載されている。
4. 各巻には豪華な寄稿者によるエッセイや書評がある。
5. 市村の思想は混迷を生きる読者に新たな思考を喚起する。
市村弘正は、鶴見俊輔(哲学者)や加藤典洋(文芸評論家)をはじめ、戦後日本を代表する論者たちから高く評価されてきた思想家です。このたび、市村の全仕事を収録した上下2巻の個人著作集を集英社から刊行いたします。上巻は本日3月26日(水)に発売、下巻は4月25日(金)に発売予定です。
上巻は、単行本デビュー作『「名づけ」の精神史』をはじめ『標識としての記録』『小さなものの諸形態 精神史覚え書』など計3作を収録。下巻は『敗北の二十世紀』と『読むという生き方』の2冊を中心に構成。「単著未収録論考」章には、『藤田省三セレクション』(平凡社ライブラリー、2010年)の解説を改稿した「「異物」の精神――藤田省三論」や、日本エディタースクール創設者・吉田公彦の追悼文「出版人の形姿」(未発表)他を掲載。「附録」章には、1986~2023年の「『みすず』読書アンケート」への回答も収録しています。
また、上下巻ともに、32ページという異例の厚さの月報「市村弘正研究ノート 」を掲載。上巻の月報には、石川健治(憲法学者)、宇野邦一(哲学者)、佐藤健二(社会学者)、杉田敦(政治学者)、ジョン・ブリーン(歴史学者)、細見和之(詩人、ドイツ思想研究者)、矢野久美子(思想史家)、龍澤武(編集者)等々、各界を代表する豪華メンバー8名が、それぞれの熱い思いをエッセイとして寄稿します。下巻の月報には、齋藤純一(政治学者)はじめ総勢10名の執筆者が寄稿。「同時代書評より」では、加藤典洋や鶴見俊輔らの書評を概観しながら、作品が生みだされた時代状況を展望します。
時代の断層を鋭く見つめ、根源まで考え、石に刻むように書き残してきた市村の言葉は、混迷の時代に向き合う読者一人一人の思考を揺さぶり続けます。
【書籍情報 <上巻>】
タイトル:『市村弘正著作集 上巻』
発売日:2025年3月26日(水)
定価:3,960円(10%税込)
判型・頁数:四六判/432ページ
ISBN:978-4-08-789019-8
<上巻の構成>
「名づけ」の精神史
標識としての記録
小さなものの諸形態 精神史覚え書
初出一覧(上巻)
【書籍情報 <下巻>】
タイトル:『市村弘正著作集 下巻』
発売日:2025年4月25日(金)
定価:4,180円(10%税込) ※予価
判型・頁数:四六判/未定
ISBN:978-4-08-789020-4
<下巻の構成>
敗北の二十世紀
読むという生き方
単著未収録論考
附録(『みすず』読書アンケート他)
著者解題
後記
初出一覧(下巻)
人名索引(上・下巻)
月報「市村弘正研究ノート」全目次
[上巻]
石川健治 トランシルヴァニアに「声」をきく
宇野邦一 『敗北の二十世紀』の不穏な思考
佐藤健二 「触診」の静慮の文の美しく
杉田 敦 市村さんの「読むという生き方」
ジョン・ブリーン キーンツハイムの思い出
細見和之 周回遅れの一読者の祈り
矢野久美子 「不純性」へのpleasure
龍澤 武 市村弘正と藤田省三
[下巻]
太田和徳 ただひとりの先生
熊沢敏之 夢(ユートピア)の一覧表
郡司典夫 命の恩人――市村先生〈を〉読む/市村先生〈と〉読む
齋藤純一 物との交渉
趙星銀 「都市」という関係性
林 桂吾 『敗北の二十世紀』ができるまで
保科孝夫 平凡社ライブラリー版『「名づけ」の精神史』のこと
洪貴義 救済としての読解
渡邉悟史 異物の可能性
落合勝人 『市村弘正著作集』を編集するまで
同時代書評より
【著者略歴】
市村弘正(いちむら ひろまさ)
1945年生まれ。思想史家、批評家。法政大学名誉教授。中央大学法学部を卒業後、法政大学大学院で藤田省三に師事。『「名づけ」の精神史』(みすず書房、1987年)で単行本デビュー。著書に『標識としての記録』(日本エディタースクール出版部、1992年)、『小さなものの諸形態――精神史覚え書』(筑摩書房、1994年)、『敗北の二十世紀』(世織書房、1998年)、『読むという生き方』(平凡社、2003年)、共著に『この時代の縁で』(平凡社、1998年、吉増剛造との共著)、『社会の喪失』(中公新書、2005年、杉田敦との共著)などがある。また、『論集 福沢諭吉』(平凡社ライブラリー、2017年)や『小尾俊人日誌 1965−1985』(中央公論新社、2019年)の出版に編者として携わる。