乱歩と千畝が交差する人生の物語。友情と夢をテーマにした青春小説は、感動のラストが待っています✨
解説
『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』は、青柳碧人による新作小説で、江戸川乱歩と杉原千畝という歴史的人物の友情を描いています。物語は、二人がフリーターや学生としての無名な時代において、どのように夢を追いかけながら成長していったかを描くものです。お話には、浅草の路地を歩きながら希望や不安について語り合う様子が描かれ、思いを交わす中でお互いの人生が交差していく様子は感動を誘います💓著者は、この作品を通じて青春の神秘や友情の力を伝えたいと考えており、読みやすい文体で多くの読者に響く内容となっています。歴史小説としても、友情物語としても楽しめる一作です!
この記事のポイント!
1. 江戸川乱歩と杉原千畝の友情を描いたストーリー
2. 二人の接点を探る新感覚の物語
3. 青柳碧人の明るく読みやすい文体
4. 感動の最終章に向かうドラマティックな展開
5. すべての読者に響くメッセージ
株式会社新潮社は、青柳碧人さんの長篇小説『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』を、5月14日(水)に新潮社より刊行いたします。
江戸川乱歩と杉原千畝。二人の知られざる「接点」を手がかりに、『むかしむかしあるところに、死体がありました。』などで知られる実力派の著者が放つ、誰も書いたことがなかった小説です。
■ 意外な組み合わせで描く波瀾万丈の友情ストーリー!
物語は、フリーターだった江戸川乱歩(本名・平井太郎)が、ある店に入るところから始まります。店の名は三朝庵。そこで相席になったのが杉原千畝――。
そんな荒唐無稽な……と笑わないでください。二人は高校(愛知五中)と早稲田大学の先輩後輩。会っていた可能性も十分あるのです。
日本の探偵小説を切り開いた巨匠と、「命のビザ」でユダヤ人を救った外交官。二人が、同じ高校大学の先輩後輩で、ともに同じ時代を生きたことは、意外に知られてはいないでしょう。
この事実に着目した著者は、今回、従来のミステリーの手法を「封印」し、斬新な発想で今までの枠を超えた大きな物語を書き上げました。
二人が早稲田界隈で知られるカツ丼の店で出会った頃、平井太郎(乱歩の本名)は古本屋のかたわら夜は支那そばの屋台を引く青年。杉原千畝は食事中も洋書を読む勤勉な学生。まだ何者でもなかった二人が、友となって……。金もツテもない二人でしたが、夢だけはありました。作家と外交官という大それた夢。たがいに希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き、語り合い、それぞれの道へ別れていきます……。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、新しい歴史を作り、時に人生が交差しつつ、ドラマは感動のラストへ。推理小説界のレジェンドたちが登場する終盤は、なぜか熱いものがこみあげてきます。
著者の持ち味の明るく読みやすい文体で一気に読ませる本書は、青春小説でもあり、人生の物語でもあり、紛れもなく「二人の友情」を描いた物語なのです。
■ はやくも絶賛の声が続々と寄せられています!
本書を読んだ作家の門井慶喜さんから、推薦コメントが届いています。
これは乱歩と千畝だけではない。その二つの焦点を楕円状に取り囲むすべての人の物語なのだ。読後の印象ののびやかさ、ふところの広さは格別である。青柳碧人はこの一作によって、いきなり歴史小説の大物となった
■ 装画は漫画家・鳩山郁子さんによる書き下ろしイラスト!
鳩山郁子(Hatoyama Ikuko)
漫画家。神奈川県生れ。1987年漫画雑誌「ガロ」(青林堂)にて『もようのある卵』が入選。以後、少年にしかない儚さと美しさを、理知的かつ繊細に描く作風で知られ、熱烈なファンが多い。主な刊行物に、『月にひらく襟』『カストラチュラ』『エルネストの鳩舎』『寝台鳩舎』『羽ばたき』(原作:堀辰雄)等。装画として青柳碧人著『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』がある。
■ 書籍内容紹介
大学の先輩後輩、江戸川乱歩と杉原千畝。まだ何者でもない青年だったが、夢だけはあった。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく……。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、新しい歴史を作り、互いの人生が交差しつつ感動の最終章へ。「真の友人はあなただけでしたよ」──泣ける傑作。
■ 著者紹介
青柳碧人(Aoyagi Aito)
1980年千葉県生れ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』でデビュー。2020年『むかしむかしあるところに、死体がありました。』で第17回本屋大賞にノミネートされ注目を集める。読みやすく明るい文体でひねりの効いた作品が多く、年代を超えて数多くのファンを得ている。主な著書に、『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(Netflixで映画化)『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』『怪談青柳屋敷』『令和忍法帖』『オール電化・雨月物語』のほか、「西川麻子シリーズ」「猫河原家の人びとシリーズ」など多くの人気シリーズを手がける。
■ 書籍データ
【タイトル】乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO
【著者名】青柳碧人
【発売日】2025年5月14日
【造本】ハードカバー
【定価】2,420円(税込)
【ISBN】978-4-10-356271-9