「新潮」2023年12月号に掲載され各紙誌で話題を呼んだ九段理江氏『東京都同情塔』が、第170回芥川賞を受賞しました。
本作の舞台は、ザハ・ハディドの国立競技場が完成し、犯罪者は「同情されるべき人々」という言説が広がったもう一つの日本。生成AIや寛容論、ポリティカル・コレクトネスといった、「今」の問題を通して、日本の未来を預言する野心作です。
九段理江さんは2021年、『悪い音楽』で第126回文學界新人賞を受賞しデビューして以降、第2作『Schoolgirl』が第73回芸術選奨新人賞を受賞(第166回芥川龍之介賞、第35回三島由紀夫賞候補)。第3作『しをかくうま』が第45回野間文芸新人賞を受賞するなど、今最も勢いのある新鋭です。
単行本『東京都同情塔』(読み:トウキョウトドウジョウトウ)は2024年1月17日(水)発売です。ご注目ください。
<内容紹介>
ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名は、仕事と信条の乖離に苦悩しながら、パワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。
<著者紹介>
九段理江(くだん・りえ)
1990年9月27日、埼玉生れ。2021年、『悪い音楽』で第126回文學界新人賞を受賞しデビュー。22年1月に発表された『Schoolgirl』が第166回芥川龍之介賞、第35回三島由紀夫賞候補に。23年3月、同作で第73回芸術選奨新人賞を受賞。11月、『しをかくうま』が第45回野間文芸新人賞を受賞。24年1月、『東京都同情塔』が第170回芥川龍之介賞を受賞した。
<書籍データ>
【タイトル】『東京都同情塔』
【著者名】九段理江
【発売日】2024年1月17日
【造本】厚表紙丸背カバー
【定価】1,870円(税込)
【ISBN】978-4-10-355511-7
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