株式会社MTG(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:松下剛)は、アジア獣医皮膚科専門医 伊從慶太氏 監修のもと、犬アトピー性皮膚炎に対する最新エビデンスとしてファインバブルを使った洗浄の有用性を確認いたしました。【第26回日本獣医皮膚科学会学術大会にて発表「犬アトピー性皮膚炎に対するウルトラファインバブルの効果検証」(2023年3月12日)】さらに、本エビデンス内容は獣医皮膚科学の国際学術誌『Veterinary Dermatology』での論文掲載が決定いたしました。(2023年11月29日 受理)
これに伴い、本エビデンスの内容と犬の皮膚に対するスキンケアとしてのファインバブル活用の可能性を示す場として、2024年3月7日(木)に日経ビジネスイノベーションフォーラム「犬の皮膚にも”スキンケア発想”を」を開催いたしました。(主催:日本経済新聞社イベント・企画ユニット / 協賛:株式会社MTG)
本セミナーには動物および人間の皮膚科学のエキスパート3名をお招きし、犬アトピー性皮膚炎に対する最新エビデンスとしてファインバブルの有用性に関する基調講演を行ったほか、「犬とヒトの”スキンケア”最新事例」におけるパネルディスカッションを実施しました。
「動物病院の来院理由で2番目に多いのは”皮膚病”」犬のスキンケアの重要性を語る
セミナーの冒頭では、日本獣医皮膚科学会認定医 江角真梨子氏による基調講演を実施。江角氏は「動物病院の来院理由として、皮膚病は消化器疾患に次いで2番目に多く*全体の約25%を占めている」ことを指摘し「皮膚疾患の中でもアトピー性皮膚炎の割合は多く、ハウスダストや花粉がアレルゲンとなっているため、それらを取り除くための洗浄が重要な役割を果たす」ことを明らかにしました。
さらに「犬においても、シャンプーやクレンジングなどの様々なツールを用いて洗浄することが重要」と説明した上で、「皮膚はどんなに優しく洗っても乾燥してしまうため、十分に保湿することが大切」と犬の健康維持におけるスキンケアの重要性について言及しました。
*2023年(令和5年)アニコム「家庭どうぶつ白書2023」 アニコム ホールディングス株式会社
【業界初】「ファインバブル」で犬アトピーの重症度が低下 最新エビデンスを発表
アジア獣医皮膚科専門医の伊從慶太氏による基調講演では、「犬アトピー性皮膚炎(CAD)に対するファインバブル洗浄の有用性」に関するエビデンスを発表しました。
はじめに伊從氏は、現状の課題として、アトピー症状と診断される犬が増加傾向にあることに加えて「肌の衛生状況を保つために重要視されていた抗菌薬入りシャンプーは、肌のバリア機能を損傷・耐性菌を生じさせる可能性」と、従来の対処法のデメリットを示しました。
2023年3月に伊從氏が行った実証試験では、アトピー性皮膚炎の症状を認めた犬17例に対して、低刺激シャンプーによる洗浄群とファインバブルシャワーによる洗浄群に分けて実施。症状改善の程度を比較検証した結果、「ファインバブル発生機能を搭載したシャワーを用いた洗浄では痒みや肌荒れを抑えながら、皮膚のバリア機能を壊すことなくアトピー性皮膚炎の症状を改善した」ことが明らかになりました。
ファインバブルによるアトピーの重症度の低下が確認されたという結果は、獣医皮膚科学の国際学術誌『Veterinary Dermatology』での論文掲載が決定。(2023年11月29日 受理)
伊從氏は「今回のエビデンス取得は獣医皮膚科にとって大きな進歩となる。」と、本エビデンスが獣医皮膚業界の躍進の一助になるとコメントしました。
過剰な洗浄は要注意!スキンケア対策としてのファインバブル洗浄の重要性を発表
基調講演終了後は、東京女子医科大学名誉教授 川島眞氏、アジア獣医皮膚科専門医 伊從慶太氏、日本獣医皮膚科学会認定医 江角真梨子氏の3名で犬とヒトにおける”スキンケア”の重要性や、ファインバブルの有用性について議論するパネルディスカッションを実施しました。
川島氏と江角氏は、アトピー性皮膚炎が起こる要因や治療法は犬とヒトで類似していることを示し、「洗浄が大切であることは間違いないが、過剰な洗浄は炎症を悪化させることになる」とコメント。過剰な洗浄に対する警鐘を鳴らしました。
「洗浄=シャンプーという常識が覆る」獣医学領域における今後の活用に期待
パネルディスカッションの終盤では、ファインバブルの今後の展望について議論を展開。今後の獣医業界におけるファインバブルの立ち位置について聞かれると、江角氏は「ファインバブルが犬の新しいスキンケア発想を牽引していくようなポジションになるのではと期待しています。優しく効率的に洗えることで人にとっても犬にとっても、「洗う時間」が心地よいコミュニケーションの時間になってくれたらとても嬉しいですね。」とコメント。
さらに、伊從氏は今後の臨床現場での活用について、 「犬の皮膚科臨床において洗浄=シャンプーという常識が覆り、ファインバブルが臨床の現場で活用されることを願っています。ファインバブルが動物病院を中心に広く普及し、多くの獣医療関係者が使用することで犬のアトピーをはじめ、それ以外の皮膚疾患におけるファインバブルの活用法が議論される未来に期待したいです。」と熱い想いを語りました。
「ファインバブル」について
日本発祥の技術「ファインバブル」は、日本発祥の技術でできた泡でナノサイズの気泡「ウルトラファインバブル」とマイクロサイズの気泡「マイクロバブル」、この2つの泡を総称した固有名詞です。
これらは、世界の産業界の標準化を司る国際標準化機構(ISO)と日本産業規格(JIS)で定義されており、単に小さいだけの泡ではなく、身近な生活の中で見られる泡(ミリバブル)とは異なる様々な特徴を持っています。
登壇者プロフィール
・東京女子医科大学 名誉教授/東京薬科大学 客員教授/医療法人社団ウェルエイジング 名誉院長 川島 眞氏
東京大学医学部卒業。パリ市パスツール研究所に留学、東京大学医学部皮膚科講師を経て、東京女子医科大学皮膚科主任教授に就任。アトピー性皮膚炎をはじめ、美容、皮膚ウイルス感染症、接触皮膚炎などを主に研究。
日本美容皮膚科学会理事長、日本香粧品学会理事長などを歴任。平成30年に東京女子医科大学名誉教授に就任。現在、日本コスメティック協会理事長、医療法人社団ウェルエイジング名誉院長、東京薬科大学客員教授を併任。
エビデンスに基づくペットの未病実現に取り組む「ペット未病研究会」の顧問を務める。
アジア獣医皮膚科専門医/アジア獣医皮膚科学会会長 伊從 慶太氏
2008年 麻布大学獣医学部卒業。2012年、岐阜大学連合獣医学研究科大学院 博士課程修了。
2014年 Vet Derm Tokyo 代表皮膚科医、株式会社1sec. 最高技術責任者就任。
2015年 アジア獣医皮膚科専門医協会レジデント課程修了/アジア獣医皮膚科専門医取得。
2019年 サーカス動物病院/どうぶつの皮膚科・耳科・アレルギー科主任就任。
2021年 アジア獣医皮膚科学会会長、株式会社FINAL ANSWER最高技術責任者就任。
2022年 株式会社Vet Derm Tokyo代表取締役就任。
日本獣医皮膚科学会認定医/日本コスメティック協会認定指導員 江角 真梨子氏
日本大学獣医学科卒業後、神奈川県の動物病院で勤務。勤務医の傍ら、東京農工大学動物医療センター 2種研修医として、皮膚科を学ぶ。
その後、東京農工大学動物医療センター 1種研修医として2年間の研修の後、日本獣医皮膚科学会認定医を取得し、Vet Derm Tokyoに皮膚科医として所属。
2020年に独立し、フリーランスで各地の動物病院の皮膚科診療に従事し、現在、日本大学生物資源科学部獣医学科の非常勤講師も務めている。
スキンケア、皮膚病のセミナーを獣医師、動物看護師、グルーマー向けに実施。
また、ヒトの肌、スキンケアにも精通しており、日本コスメティック協会の認定指導員も務める。
【 イベント実施概要 】
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日 程:2024年3月7日(木)
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会 場:ベルサール汐留 2FホールA
(東京都中央区銀座8-21-1 住友不動産汐留浜離宮ビル) -
主 催:日本経済新聞社イベント・企画ユニット
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協 賛:株式会社MTG
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登壇者:
東京女子医科大学 名誉教授/東京薬科大学 客員教授/医療法人社団ウェルエイジング 名誉院長 川島 眞氏
アジア獣医皮膚科専門医/アジア獣医皮膚科学会会長 伊從 慶太氏
日本獣医皮膚科学会認定医/日本コスメティック協会認定指導員 江角 真梨子氏 -
内 容:
基調講演①「犬の健康維持におけるスキンケアの可能性」
基調講演②「犬アトピー性皮膚炎治療の最新エビデンス 〜ファインバブル※の有用性〜」
パネルディスカッション「健康的な皮膚を維持するためのスキンケア」
※直径が100μm(=0.1mm)より小さな泡のこと
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