■僕たちにできることとは?齊藤工「心のストレッチをしていただきたい」と開催の想いを語る。
能登半島地震で被害があった石川県志賀町にて地元住民約300名を無料招待。
cinéma birdは2014年に宮城県石巻市の初開催を皮切りに、福島や熊本、北海道などの被災地を中心に、お寺や体育館といった様々な場所を1日だけ映画館にし、体験型のエンターテインメントを届けてまいりました。
第13弾となる今回のcinéma birdは、今年1月1日に発生した能登半島地震の被災地である石川県志賀町にて開催。志賀町は現在も、700名以上の方々が避難生活を余儀なくされている状況にあり、自治体の方々においても、自身も被災者でありながらも、1日でも早い復興に向けて日々尽力されています。突如奪われてしまった日常の中、懸命に生き抜く方々へ、少しでも心安らぐ時間をお届けできたらと願い、今回の開催に至りました。
今回の開催にあたり発起人である齊藤工は「震災が起きてから僕たちにできることを模索してきた。このスピード感でcinéma birdを実施することは初めてですが、即席だからこそできるラインアップになっている。エンタメに触れて、心のストレッチをしていただきたいと思っています。」とイベントへの想いを語りました。
そして今回は、3月29日に最終回を迎える、WOWOWで放送・配信中の映画情報番組『斎藤工×板谷由夏 映画工房』でタッグを組んで12年半となる女優板谷由夏が『cinéma bird in 北海道2019』以来5年ぶりに、さらに『cinéma bird in 大分 2016』以来8年ぶりとなる女優・桜井ユキが駆けつけました。
イベント冒頭には、志賀町の稲岡健太郎町長が登壇。今回の開催にあたり「この企画は10年来の同志である金沢市議の小間井大祐さんから話をもらい、当初は映画の上映会と聞いていたので是非と快諾したのだが、その後、齊藤工さんをはじめ、たくさんの方に来ていただけることになり・・・本当に豪華なイベントになって皆様に感謝している。」と謝意を述べると、「私たちは道路を直したり支援物資を送ったり補助金を出したりはできるが、皆さんの心を癒すことが苦手。本日は才能あふれる皆様のお力をお借りして、少しでも皆様の凝り固まった心が楽になればと思います。笑ったり泣いたり、まったりしたり、いろんな感情で心を癒してほしい。」と労いの言葉を送りました。
さらに今回、齊藤工のファンクラブで販売したフォトセットの売上金を、全て義援金として石川県へ寄付しました。目録として稲岡町長へ渡すと客席からは「ありがとう!」という声が飛び交いました。
■石川県出身のダンディ坂野や、ゆりやんレトリィバァが被災地に笑いを届ける!
齊藤工も心酔する世界に誇るジャズピアニスト小曽根真の上質な生演奏に会場が酔いしれる
cinéma bird といえば、映画上映に加え、アーティストライブやお笑いライブがあることも魅力の一つ。お笑いライブには、cinéma bird初出演となるダンディ坂野とゆりやんレトリィバァが登場。最初に登場したダンディ坂野は、「地元でございます!ありがとうございます!ダンディ坂野は撮影OKです。これで撮る人いなかったら寂しいですが・・・21年前に流行ったアレ、やります。シャッターチャンスですよ!」と代表作の持ちギャグを披露し、サービス精神旺盛なステージを展開しました。そして「こんにちは〜!」と登場するなり大歓声が巻き起こったのは、ゆりやんレトリィバァ。小ボケを軽快に取り入れたトークを繰り広げたり、「誰とかではないんですけど、こういう人いるなという目線で見てもらえれば」と前振りを入れ、その言葉通り「誰やねん!」と突っ込みたくなるものまねを多数披露し、会場は爆笑の渦に包まれました。
恒例のウェルカムソングはcinéma birdsの齊藤工と豪起が担当。齊藤工の甘い歌声と豪起の力強い歌声で来場者をお迎えしました。スペシャルゲストによるライブには、今年1月24日にリリースしたアルバム『Trinfinity』のジャケットを齊藤工が撮影するなどで親交のある、昨年世界デビュー40周年を迎えたジャズピアニスト小曽根真による生演奏が実現!「皆さんに何を聞いていただこうか?」そんな言葉から始まり、「相棒(妻である神野三鈴)が、(齊藤工が監督を務めた)『blank13』に出演させていただき、そこからご縁をもらった。cinéma birdはずっと行きたいと思っていたので参加できて嬉しい。僕は神戸出身。神戸も29年前に震災(阪神・淡路大震災)があり住んでいた建物も倒壊した。そんな中、神戸も復興してきた。最初に、その時の神戸のために作った曲を届けしたいと思う。」と自身も被災した過去を伝え、『ストラッティン・イン・キタノ』を奏でると、会場は一気に上質な空気に包まれました。そして、「本来、ジャズはお題をもらって即興で曲を演奏していく。例え言葉が話せなくても、どんな国に行ってもジャズがあれば人と繋がれる。」とジャズの魅力を伝えました。最後に、「皆様が少しでも早く、元の生活に戻れますように。そして、亡くなられた方へ追悼の意を込めて。皆さんと気持ちを一つにして届けたい。」と述べ、楽曲『Reborn』を披露し、世界レベルの演奏に会場は酔いしれました。
■今回の“劇場体験”は、2018年公開の世界が感動した傑作『ワンダー 君は太陽』と
世界中の子供たちに届けるクレイ・アニメーション『映画の妖精 フィルとムー』の2本を上映
今回上映した映画は、2018年に日本で公開された傑作『ワンダー 君は太陽』と齊藤工が企画/脚本と声優を務め、世界の子供達のために作られたクレイアニメーション『映画の妖精 フィルとムー』の2本。『ワンダー 君は太陽』はベストセラー小説を元に、天才子役ジェイコブ・トレンブレイとジュリア・ロバーツが親子の絆を熱演した作品で、他者とは違う容姿で生まれた少年の成長を描く感動ストーリー。上映時間は約2時間で、至る所から鼻をすする音が聞こえてくるなど、会場は笑いのあとに涙に包まれることとなりました。
■開演前には志賀町富来の避難所へ訪問。避難所で過ごす地元住民にパワーを送る!
イベント前には、出演者全員で志賀町富来にある避難所を訪れました。何も聞かされていなかった地元住民はスペシャルなゲストの登場で歓喜の渦に。地元住民は「こんな遠いところに来てくれるなんて感動している。元気をもらったので100歳まで生きれそうです」と目をキラキラさせながら伝えてくれました。
■齊藤工「また未来で待ち合わせしましょう」“鳥のように自由に”。cinéma birdが届ける劇場体験。
イベントの終盤には、再びキャストが登壇。板谷由夏は「ご縁でここに来ることができて本当に嬉しい。音楽と笑いがこんなに力を与えるんだなということを、私自身が感じた。それをなんとか多くの人に運びたいと思っている齊藤工がいるからこそ成り立ったイベントだと思う。また会えますように。」と今日を振り返ると、桜井ユキは「楽しい時間を過ごせたことがとても嬉しい。この仕事をさせていただいていたからこそ来れた場所だと思うので、また来れるように私も頑張ります。」と続け、小曽根真は「本日弾かせてもらったピアノが古いピアノらしいけどとてもいいピアノだった。昔のピアノって今には無い、いい材質を使っている。(このような活動も)続けていかないと意味がないので、またあの子(ピアノ)を弾きに来させてください。」とコメントしました。そして最後に齊藤工は「ボランティアの皆様にもたくさんご協力いただき、こちらが素敵な時間を“ゲッツ”させていただきました。」と笑いを誘いながら、「今日があるのは、志賀町の皆様が受け入れてくださったからこそ。小曽根さんがいう通り、続けていかないと意味がない。点じゃなくて線になるよう、また未来で待ち合わせしましょう。」と再来を約束し、イベントを締め括りました。“鳥のように自由に”。精神的にも肉体的にも感じられる一生忘れられないひと時を持続的に実施できる形を目指して、cinéma birdはこれからも日本全国に“劇場体験”をお届け致します。
【開催概要】
イベント名:cinéma bird in 石川県 志賀町 2024
開催日:2024年3月24日(日) 開場14:00 開演14:30 終演18:00
来場者:約300名 ※完全招待制 / 参加費無料
開催地:志賀町文化ホール・大ホール(石川県羽咋郡志賀町高浜町カの1番地1)
出演者:齊藤工、板谷由夏、桜井ユキ、ダンディ坂野、ゆりやんレトリィバァ、豪起
スペシャルゲスト:小曽根真
主催:cinéma bird in 石川県 志賀町 2024 実行委員会
企画/制作:cinéma bird 実行委員会、株式会社W TOKYO、株式会社KIDS-COASTER、株式会社バックヤード
特別協力:富国生命保険相互会社
協力:ニッコー株式会社
後 援:石川テレビ放送株式会社
【上映映画】
●『ワンダー 君は太陽』(2018年/アメリカ/113分)
全世界で800万部以上を売り上げたR・J・パラシオのベストセラー小説「ワンダー」を、「ウォールフラワー」のスティーブン・チョボウスキー監督・脚本で映画化したヒューマンドラマ。ごく普通の10歳の少年オギーは、生まれつきの障がいにより、人とは違う顔をもっていた。幼い頃からずっと母イザベルと自宅学習をしてきた彼は、小学5年生になって初めて学校へ通うことに。はじめのうちは同級生たちからじろじろ眺められたり避けられたりするオギーだったが、オギーの行動によって同級生たちは少しずつ変わっていく。
監督・脚本:スティーブン・チョボウスキー
出演:ジュリア・ロバーツ、ジェイコブ・トレンブレイ 他
●『映画の妖精 フィルとムー』(2017年/日本/8分)
廃墟でひとりぼっちで暮らしているフィル。その表情はどこか寂しげである。そんなフィルの前に突然映写機が現れ、カタカタと鳴るフィルムロールの音とともに古いフィルム映像が映し出される。突如現れたムーによってスクリーンのなかに誘われるフィル。フィルとムーの旅が始まる。世界の子どもたちのためにつくられた短編クレイアニメーション。
声の出演:斎藤工/板谷由夏 監督/脚本/編集:秦俊子
企画/ストーリー原案/脚本:齊藤工
■移動映画館「cinéma bird(シネマバード)」とは
俳優 齊藤工の発案のもと劇場体験の少ない子供たちや劇場のない地域の方々に、「同じ空間で感動を共有する」劇場体験を届けることを目的に、2014 年より始動したプロジェクト。過去には、宮城県石巻市、福島県広野市、大分県豊後大野市、福島県南相馬市、熊本県山鹿市、沖縄県うるま市、北海道むかわ町、東京都江戸川区、富山県南砺市などで開催をしてきました。また2020 年10 月、コロナ禍において何よりも安全な方法で、地域の人すべてをエンターテイメントで幸せにすることは何かを考え、開催地東京都江戸川区の医療従事者とそのご家族を対象とした完全招待制で、初の「ドライブインシアター」を開催。さらに2022年には、コロナ感染拡⼤防⽌に努めながら、⽇本のインフラを⽀える空港職員の皆さまに対して感謝の意を伝えるべく、羽田空港のエアライン格納庫にて開催。そして2023年には公衆衛生の礎を築いた北里柴三郎が生まれ育った地・熊本県小国町にて医療従事者ら約1,000名を無料招待し開催した。
公式サイト:http://cinemabird.com/
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