ミュージカル『テニスの王子様』の3rdシーズン、ミュージカル『黒執事』〜寄宿学校の秘密〜、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stageシリーズなど数々の人気2.5次元作品や、特撮ドラマ「仮面ライダーギーツ」にも出演し、注目を集めている俳優・後藤大が、1st写真集「光響」をリリースした。
写真集は、後藤が自身の人生を想起して綴った物語を基に制作。これまでの経験、目に映った景色、感じた思いを言葉に落とし込み、“人生の旅路”を表現している。また、画家としても活動する後藤が生み出してきたキャラクターとのコラボレーションや、真っ白なキャンバスに自由に絵を描く姿、自身の一部であるかのようにボディペイントを施したカットなども掲載。被写体としての表現と、アーティストとしての世界観を収めた1冊となっている。
写真集のタイトル「光響」は、後藤が自ら考案。写真集を撮影したMARCO氏の写真を見てこのタイトルをつけたそうで「MARCOさんの写真は、ものすごく光の反射がきれいだなと思ったのが印象的でした。僕もいろんな役を演じたり絵を描いている時に、暗闇に映る光や、雨の時に道路に反射する光といった、いろんな光に魅了されていると気づきました。MARCOさんの写真と、自分が大切にしている光の当たり方や輝き方、そこに対する美学に共感できて、マッチしているなと思ったので、光の響きで『光響』、英語で“Light of Symphony”とタイトルをつけました」と由来を明かした。さらに、「光響をローマ字で書くと、“KOKYO”で“故郷”みたいに読めて面白いなと思って(笑)。写真集も故郷っぽい色合いだったので」と意外な視点で会場を驚かせた。
タイトルはほかにも、「しぐれたパレット」が候補にあったそうで、「写真集では、色鮮やかな自分を映し出せたなと思っていて、色が混ざり合ってちょっと汚くなったパレットが好きなので、そこから雨に濡れたようなしぐれた瞬間をイメージしました。悲しかったり落ち込んでいる時に、成長に向かって自分のメンタルをコントロールしようと試行錯誤している、しぐれたような瞬間が好きなので」と二択でかなり悩んでいたようだ。「今回は、1st写真集ということもあって、鮮やかで開けていけるオープンな言葉の『光響』にしました」と自身の思いを丁寧に述べた。
実際に自分の髪の毛を切る姿や、スカートやフェミニンなドレスのスタイリングなど、さまざまな後藤を撮影したという今回の写真集。お気に入りの1枚には、赤いドレスを着たカットをセレクト。「女性的だけど力強い色合いがビビッドでインパクトがあって、自分の内に光る負けず嫌いの部分が表れていると思いました。水に反射している姿も、二面性が見てとれるなと思っていて、絵を描いている時も二面性を大事にしているので、自分が大事にしているものが全部映し出されていて、『影にこそ美しさもあるし、そこが自分らしい』と思って選びました」と理由を述べた。
「素材的に『痛いっ!』ってなる部分があって、最初はうまく着られるかなと思っていたんですけど(笑)。実際に鏡を見た時、『絶対に写真集に入れたい』と思ったので、スタイリストの方とお話して、最後の1枚にしてもらいました。僕がすごく好きなピュ~ぴるさん(※アーティスト)のような“これが自分らしい服装”っていう攻めた衣装で、自分という概念を一回取っ払って、いろんな角度から自分のことを見ることができたので、大好きな衣装です」とそのカットに込めた思いを語った。
舞台ではメイクでカバーする傷跡も、写真集の撮影では 、“自分らしさ”の表現としてあえて残したそうだ。「スタッフさんが『その傷もいいね』と言ってくださって、傷も自分の一つで、それこそ人間の生きてきた証で、美しいものなんだと改めて思えた」と感慨深げにコメント。また、使われなくなったパン屋で撮影したシーンでは「壁の感じや残されている油絵が、自分の努力してきた傷と重なって、肩の力を抜いて撮影できました」と振り返った。
「写真集に点数をつけるなら」と出来栄えを問われると、最初は悩む様子を見せたが、「お母さん、お父さん、ありがとう! よくやったじゃん! 100点満点だよって言いたいです(笑)」と元気よく回答。仕上がりにも大満足のようだ。
後藤は、俳優だけでなく、画家としても活動している。「絵を描くのは孤独な作業ですが、1枚のキャンバスに向かって絵を描いていると、世界が自分の中だけで形成されて、夢の中にいるような、疲れているけど描きながら癒されている感覚があります。役者をしていく中で、みんなとの関わりの中で見つけ出したものを1枚の絵にしたり、疲れを回復するために描いていたりしています」と活動の根源を語った。
また、「役者は、誰かと一緒に1つの作品を作る上でコミュニケーションが大事ですが、ずっと人と一緒にいると繊細になったり、いろんな役を演じていると、自分のことを見失いそうになる瞬間もあって。みんなとの関わりで学ぶこともあれば、疲れてしまう時もありました」と告白。
しかし、俳優と画家を両立することでバランスがとれているそうで、「絵をずっとやっていると孤独で、どんどん首も曲がって体も疲れてきちゃいますが、フィジカルを使う舞台だったり、たくさんの人と関わり合う役者という職業をやることで、孤独な自分を癒してくれる。どちらかに偏って、絵だけをやっていたら孤独になってしまうし、反対に、役者だけやっていたら疲れてしまうと思うので、両方続けることで高め合っていると思います」と自身のライフワークについて明かした。
さらに、昨日4月5日に誕生日を迎えたことから、今後の目標を聞くと「もっといろんな作品に出て、舞台だけでなくドラマや映画の方にも出演していきたいと思っています。役柄も決めすぎず、いろんな役に憑依できるように、いろんな人と出会って、いろんな感覚、文化、価値観を知って、それを役者としても落とし込んで自分なりの表現をしていきたい」と意気込んだ。
画家としては、日本の歴史ある文化や伝統を海外に伝えていきたいそうで、「いろんな場所に自分の足で行って、自分の目で見て、自分の五感で体験して、日本のよさを勉強して、自分の絵とミックスさせていきたいです。役者としての人生も絵に落とし込んで、絵を描く上でテーマにしている“純粋さ”を、老若男女問わずメディアを通して伝えていきたいなと思っています。絵だけでなく、絵本やアニメーション、陶器、皿など、いろんなものに挑戦していきたい」と創作活動への意欲を見せた。
最後に、「自分のすべてを出せて、心の底から100点満点と言える写真集になったと思います。役者としての自分も、絵を描いているアーティストとしての自分も映し出していただけたと思います。1ページ1ページ、紙の素材まですべてこだわったので、細部までゆっくりとじっくりと見てほしい1冊になっています。落ち込んだ時や元気になる時に『この時の感情に刺さる』1枚を見つけていただけたらうれしいです。」と真心込めたメッセージで、会見を締めくくった。
【商品概要】
後藤大1st写真集「光響」
●発売日 : 2024年4月5日(金)<好評発売中>
●定 価 : 3,300円
●撮 影 : MARCO
●発 行 : 東京ニュース通信社
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