持続可能な開発目標(SDGs)を提唱した国・南米のコロンビアでこの夏、難民、国内避難民、先住民といった社会的弱者を中心に、日本語または英語を話す通訳(コロンビア人の若者)と一緒に取材してみませんか?
ご存知ですか? 世界人口の1%以上が難民・国内避難民であることを。コロンビアだけでなく、多くの国では先住民(もともといた人たちなのに‥‥)が追いやられていることを。
この夏は、ユーチューブ・ポッドキャスト・ツイッター・本・新聞などの世界を飛び出し、自らが「ジャーナリスト」になって直接、「取り残された人たち」の声に耳を傾けてみませんか? そのために必要となる視点のもち方、質問の仕方、記事の書き方といったノウハウや現地の基礎知識は、同行するganas編集長から直接学べます(現地コーディネーター、通訳を務めるコロンビアの若者もサポートしてくれます)。
取材した内容は、参加者の署名記事として、途上国に特化したNPOメディア「ganas」のサイトで発信します。苦労して完成させた貴重な記事はご自身のポートフォリオとしても使えますね!
こうしたことを実現できるプログラムが、グローバルサウス(途上国、新興国)にネットワークをもつganasが主催する『Global Media Camp in コロンビア』です。
アポ取り以外は、プロのジャーナリストとほぼ同じ動きをします。普通なら行けない場所に行け、会えない人とも会え、しかも話をじっくり聞ける時間までもらえる。好奇心をどこまでも追求するプロセスは楽しくないわけがありません。
集中してインプット(取材)とアウトプット(記事執筆)を繰り返せば、コロンビアの知識が驚くレベルで深まり、また複眼的な見方もできるようになります。見えない(気づかない)ことが見える(気づく)ようになる――これが途上国を取材する醍醐味です。
コロンビアはまた、ニューヨークタイムズが発表した「2018年に行くべき52の場所」でも2位にランクインしました。なかでも、『Global Media Camp in コロンビア』の開催地となるメデジンは「世界で最も革新的な都市」に選ばれるなど、近年大きな注目を集めています。
南米、難民、国内避難民、先住民、麻薬組織との闘い、SDGsなどに関心がある社会人・学生にとっては現場を深く知る最高のチャンス。ジャーナリスト志望者にとっては実践を積む格好の機会になります。
2024年の夏は1度しかありません。問題を抱えるだけでなく、魅力にもあふれたコロンビアを取材してみませんか? コロンビアの若者たちも皆さまを待っています。
■『Global Media Camp in コロンビア』の概要
◎場所:コロンビア・メデジン
◎期間:2024年8月31日(土)~9月9日(月)
◎料金:一般24万9800円、学生22万9800円
*ganasサポーターズクラブのパートナーは3万円、サポーターは2万円の特別割引があります
*6月29日(土)までのお申し込みは「早割」として1万円割引
*ご友人同士で申し込むと「友だち割」として、それぞれに5000円キャッシュバック
◎〆切:2024年7月31日(水)
◎定員:最大8人程度
◎主催:特定非営利活動法人開発メディア(ganasの運営団体)
◎問い合わせ先:devmedia.ganas@gmail.com
◎申し込み方法:お問い合わせいただければ申込書をお送りいたします。
■『Global Media Camp in コロンビア』の基本的なスケジュール(予定)と取材先候補
8/31(土)現地集合
9/1(日)取材
9/2(月)記事の執筆&フィードバック
9/3(火)取材
9/4(水)取材
9/5(木)記事の執筆&フィードバック(時間がある参加者は「春のひなた」)
9/6(金)取材
9/7 (土)記事の執筆&フィードバック
9/8 (日)記事の執筆&フィードバック、フェアウェルパーティー
9/9(月) ふりかえり、現地解散(昼ごろを予定)
下のような取材先・テーマを候補として考えています(ご希望があればお気軽にお問い合わせください)。
↓↓↓
ベネズエラ難民、国内避難民(IDP)居住区、先住民保護区、メデジン都市圏協力・投資局、メデジン日本文化センター、グラフィックアートで観光地へと変貌を遂げた元スラム街など。
■『Global Media Camp』に参加すると得する3つの理由
1)途上国を取材できる!
‥‥『Global Media Camp』は、途上国を本格的に取材でき、記事を書き、それを発信する唯一無二のプログラムです。スタディツアーのように、担当者からレクチャーをひたすら受けるのではありません。参加者自らが取材対象に自由に質問します。取材は、その国のことを短期間で少しでも深く、また多角的に知る手段のひとつ!
2)スキルアップできる!
‥‥『Global Media Camp』では新しい体験をするだけではありません。ネタ(良い話も悪い話も)や視点(切り口)を見つける力、情報を引き出すために質問する力、物事を掘り下げる力、要点をまとめる力、伝わる文章を書く力など“一生モノのコミュニケーションスキル”の向上を目指します。頑張った実績として、現地取材をベースにした「署名記事」が残ります。記事には1万以上の「いいね!」が付いたことも。
3)途上国を「複眼の視点」で見られる!
‥‥「途上国=貧困 or 幸せ」などと決めつけていいのでしょうか? 物事に対する見方はさまざま。『Global Media Camp』では複眼の視点で物事をとらえる方法を学びます。世の中には自分が知らないこと、自分自身で無意識に決めつけてしまっていることがたくさんあります。脱ステレオタイプを目指しましょう!
■『Global Media Camp』で得られる5つのスキル
1)発見力
‥‥記事を書くには「ネタ&切り口」が不可欠です。毎日の取材ではまず、具体的なネタ探しと格闘します。ネタは、問題や長所を指す場合も少なくありません。ネタ探しの日々は「見つける力」(発見力)を向上させます。
2)質問力
‥‥ネタ&切り口を見つけたらおしまい、ではありません。関係する情報をいかに集めるか(インプット)が重要。質問の仕方によって、得られる情報の質・量、ひいては記事の内容・レベルは大きく変わります。取材現場では毎日、記事を書くために必要なたくさんの質問をします。質問力(情報を聞き出す力)を集中的に鍛えます。
3)考察力
‥‥質問による情報収集(インプット)・ブレインストーミング・記事執筆(アウトプット)・講師からのフィードバックを繰り返すことで、物事を掘り下げる体験をします。「これまで見えなかったこと」が見えるようになることも!
4)要約力
‥‥要点をまとめる力もつきます。言いたいことが不明瞭な長い話は、とりわけ社会に出ると聞いてもらえません。内容を薄めずに/抽象化せずに、いかに簡潔に表現できるか。これは記事(特に見出し、リード)の書き方に通ずるものがあります。要約力はいま注目のスキルのひとつ。これを毎日特訓します。
5)文章力
‥‥カッコいい/美しい文章よりも、いかに伝わるか/読まれるかが大事ですよね? そのテクニックを学びます。文章力はコミュニケーションスキルの基本。レポートやエントリーシート(ES)の作成にも当然役立ちます。とりわけ最近は、電話よりも、メールを書く機会が激増しているだけに、文章で伝える重要性は高まっています。
■コロンビア(メデジン)のここが興味深い!
☑コロンビア建国史上初めての左派政権(グスタボ・ペトロ大統領)が2022年8月に誕生した。また、副大統領には初めて黒人女性(フランシア・マルケス氏)が就任。
☑右派政権だったかつてのコロンビアは、イスラエルからも支援を受け、麻薬組織や左派ゲリラとの抗争を続けてきた。ところが左派ゲリラ出身のペトロ大統領は、パレスチナへの軍事侵攻をやめないイスラエルを「ジェノサイド政府」と批判、国交を断絶した。また、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のラマラに大使館を開設しようとしている。
☑シャキーラやフアネス、ルイス・フォンシなど、ラテンポップを代表する歌手を輩出する国。シャキーラは、2010年のFIFAワールドカップ南アフリカ大会でもテーマソング「Waka Waka (This Time for Africa)」を歌った。
☑コロンビアといえばコーヒーが有名だが、付加価値の高さで勝負するのが真骨頂。「フアン・バルデス」(ソンブレロを被り、ポンチョを羽織り、ラバを連れて歩く)という農園主のキャラクターを作り、世界に売り込む。フアン・バルデスのロゴ入りグッズもあるほど。
☑カーネーションの生産規模は世界一。バラ、カーネーション、ダリア、キクなど切り花の輸出はオランダに次ぐ2位で、日本の輸入カーネーションの7割はコロンビア産とも。メデジンでは8月に「花祭り」が開かれ、世界中から観光客が押し寄せる。
☑ラテンアメリカ文学の最高峰といえば「百年の孤独」。著者であるノーベル賞作家ガルシア・マルケスはコロンビア人で、多くの日本人作家にも影響を与えた。2024年3月、未完の遺作「出会いはいつも八月」が発売された。ガルシア・マルケスはまた、キューバ革命を先導したフィデル・カストロとも親交があった。
☑「イエス・キリストが生きていれば、ゲリラになっていただろう」の名言を残した「解放の神学」の先駆者カミロ・トーレスを生んだ国でもある。カミロ・トーレスはゲリラになった最初の神父。ちなみにカミロ・トーレスとガルシア・マルケスはコロンビア国立大学法学部の同級生だった。
☑メデジンは、コロンビアの「治安改善」と「経済再建」を同時に達成させたウリベ元大統領(2002~2010年)の出身地。世界最大といわれた麻薬組織メデジンカルテル(首領のパブロ・エスコバルは1993年に射殺された)を壊滅させた麻薬撲滅計画「プラン・コロンビア」は大きな成果を挙げたが、とりわけメデジンはそのモデル都市となった。
☑メデジンは2013年、ウォールストリート・ジャーナルとシティグループが実施した「最も革新的な都市」コンテストで1位となった。治安改善の突破口として一役買ったのが、貧困地区と街の中心部を結ぶロープウェー(メトロ・カブレ)の建設。メトロ・カブレと都市再開発をきっかけに、貧困地区の環境は大きく変わっていった。観光用ではなく、公共交通機関として貧しい人がロープウェーを使う例は世界でも珍しい。
☑内戦(2016年に左派ゲリラ「コロンビア革命軍=FARC」と和平協定を締結)が50年以上続いたコロンビアでは、ピーク時には世界最多となる730万人の国内避難民を出した。
☑FARCとの停戦にこぎつけ、ノーベル平和賞を2016年に受賞したサントス大統領(当時)は「持続可能な開発目標(SDGs)」の生みの親! 2011年にSDGsを発案し、2012年の「リオ+20サミット」(国連持続可能な開発会議)でこの策定を決定するよう売り込んだ。
☑隣のベネズエラ(反米)とは対照的に、コロンビアは「親米の国」として有名。麻薬撲滅も米国の支援を受けて取り組んできた。ただ「千日戦争」(1899~1902年に起きた保守党と自由党の武力抗争)の隙間を突き、パナマ運河の建設に関心をもっていた米国がパナマ独立派を支援した結果、パナマが1903年にコロンビアから独立した“負の歴史”もある。
☑コロンビアにはいま、ハイパーインフレに見舞われ、経済が完全に破たんしたベネズエラから多くの難民(およそ290万人)が押し寄せる。メデジンの路上で食べ物や文具などを売ったり、街中で売春をしたりするベネズエラ難民も。
☑南米コロンビアと中米パナマの間には、「死の罠」の異名をとる密林地帯「ダリエン地峡」が横たわる。直線距離だと100キロ超にわたって山道、崖、川、湿地を死に物狂いで歩き、移民らは米国を目指す。事故などで命を落とすほか、女性がレイプ、誘拐されるといった悲惨な事件も起きている。ダリエン地峡を渡るのは、かつてはハイチ人、近年はベネズエラ人が多い。最近は中国人も少なくない。
☑コロンビアの国土の29.8%が「先住民保護区」(レスグアルド)。2005年時点で710カ所ある。レスグアルドの特徴は自治権を部分的にもてること!
■『Global Media Camp』はこんな方におススメ(社会人&学生)
◎途上国を掘り下げたい人
・途上国の人と深い話をしたい!
・多様な途上国を多角的に見る方法を学びたい!
・途上国で将来、仕事したい!
・貧困、教育、ジェンダー、少数民族、難民、国内避難民、ソーシャルビジネス、開発援助など特定の分野を取材したい!
・フィールドワークをやってみたい!
・途上国の若者と仲良くなりたい(友情は、その国をウォッチし続ける「基盤」となります)!
・JICA海外協力隊、海外インターン・ボランティアに興味がある!
◎メディア・広報・コミュニケーションに関心のある人
・メディアに疑問を感じるから、自分で取材・記事執筆に挑戦してみたい!
・自分の足で取材した途上国のことを多くの人に発信したい!
・ジャーナリストの動きを体験してみたい!
・日本語または英語/スペイン語を使って、取材にチャレンジしてみたい!
・ESなどでアピールできる実績を積みたい!
■帰国後はこんな特典も!
・ganas主催の「2024年秋 グローバルライター講座」(5万5000円相当)を2万円で受講できます。ただし簡単なお手伝いをお願いする場合があります。
・ganasのボランティア記者として活動し続けたいとコミットの高い方は、ganas主催の「2024年秋 77日記者研修」(6万9000円相当)に2万円で参加できます。
■講師
長光大慈(ganas編集長)
途上国・国際協力に特化したNPOメディア「ganas」編集長/特定非営利活動法人開発メディア代表理事。上智大学法学部を卒業後、アジア最大の日本語媒体であるNNA(現在は共同通信グループ)のタイ支局とフィリピン支局を立ち上げる。電気新聞記者、フリーライター、デベックス・ジャパン・メディア部門責任者などを経て現職。合計10年以上の海外在住経験(米国、タイ、フィリピン、インドネシア、ベネズエラ)、およそ50カ国の渡航経験をもつ。青年海外協力隊のOBでもある。ハンモックのコレクター。
■現地コーディネーター
羽田野香里(メデジン日本文化センター「春のひなた」共同代表兼アカデミック・ディレクター、コロンビア・メデジン在住)
コロンビア在住17年目。JICA日系社会青年ボランティア(パラグアイ)、青年海外協力隊(コロンビア・マニサレス)、フィリピンでの日本語教師を経て、2009年よりメデジン在住。09~21年はメデジンのEAFIT大学言語センターで日本語を教える。コロナ禍でEAFIT大学の日本語コースが閉鎖になったことを受け、コロンビア人の友人らと「春のひなた」を設立。日本語コースと合気道コース合わせて約130人の学生が在籍。
■主催団体
特定非営利活動法人 開発メディア
2012年8月17日設立。途上国・国際協力を専門とするNPOメディア「ganas」を運営。下のボードで記事を発信中。キャッチフレーズは「途上国を知る。世界が広がる。」。
・ウェブサイト:http://www.ganas.or.jp
・ツイッター:https://twitter.com/devmedia_ganas
・インスタグラム:https://www.instagram.com/devmedia_ganas
・ライン:https://page.line.me/ganas
・ポッドキャスト:https://open.spotify.com/show/0yOzlKPgVivnKoxeVGdgjj
■『Global Media Camp』参加者の声(抜粋)
「特に印象に残ったのは、予想外に多くのベネズエラ難民たちと出会えたこと。生きることに前向きなパワーを直接感じ取れた。国内避難民へのインタビューでも心が揺さぶられた」(渡辺卓さん、社会人)
「ベネズエラ難民や国内避難民を取材できた。逆境にいる人たちは、想像していたよりも落ち着いていて、よく笑うなと思った。ただ、悲しみの片鱗が時々垣間見えることが気になった」(洲鎌槙吾さん、学生)
「取材する際に、オープンクエスチョンに頼りすぎない必要性を身にしみて感じた。知識がなくても『なぜ』『どのように』を使えば、簡単に質問できる。でもそれでは相手は答えにくいし、なにより自分の頭で考えることを放棄することになる」(向出洋祐さん、学生)
「暮らしている人たちから実際に話を聞き、記事を書くことでその国の歴史や人々の考え方に対する理解が深まる。自分がしっかり理解していないと他人に伝えられないから。ただの旅行では絶対に味わえない学び」(岡村有梨沙さん、学生)
「最大の収穫は『情報の聞き出し方』を学べたこと。インタビューしながら見出しをイメージし、それに基づいて必要な情報を収集するのは大変だった。でも徐々にコツをつかめたことが達成感につながった」(森春奈さん、学生)
「スラム街や国内避難民居住区など、自分一人ではアクセスが難しいところにも行け、またアウトプットの機会も用意されているのは貴重」(榊原麻由さん、学生)
「南米へ行ったのは初めて。麻薬都市から平和都市へと変貌を遂げたコロンビア・メデジンを見てみたかった。取材を通して、隣国ベネズエラとのかかわりの深さ、難民が流入するリアルについて知ることができた」(福田朋子さん、社会人)
■『Global Media Camp』の参加者が書いた記事
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