Art Fair NAKANOJO 運営委員会は、18年続く国際現代芸術祭・中之条ビエンナーレが開催される町、群馬県中之条町にて、アーティスト主導の新たなアートの見本市「Art Fair NAKANOJO 2024」を開催します。
会期は2024年6月15日(土)から23日(日)の9日間 <VIPプレビューは6月14日(金)>。群馬県中之条町にある、明治18年創業の蔵元「旧廣盛酒造」で行われます。
当アートフェアは、ギャラリーではなくアーティスト一人一人が作品を紹介・販売します。参加アーティストは中之条ビエンナーレ他、群馬県での展示経験のある作家、群馬県出身、または群馬県に移住したアーティストが多数参加します。
出展作品は、中之条の土地を意識した素材を取り入れた作品や、パフォーマンスを行う作家がパフォーマンスを販売するなど、地域芸術祭に繋がるものや実験的な作品も出展されます。また、その土地で生きるアーティストが自然と向かい合うテーマや問題意識の表現も多くの作品より感じて頂けることと思います。
さらに会期中の週末、6月15日(土)・16日(日)・22日(土)はトークイベントを開催します。地域芸術祭の今後についてや地方への移住とアーティストの生き方に着目したセッションなど、当アートフェアだからこそ意義があるテーマについて、アーティストや中之条ビエンナーレの総合ディレクターが登壇し話します。
緑美しい初夏の里山・中之条町にて、様々なアートの表現やイベントをお楽しみ下さい。
【Art Fair NAKANOJO 2024 参加アーティスト 47組】
【Art Fair NAKANOJO 2024 会場:旧廣盛酒造】
当アートフェアの会場は、明治18年創業の蔵元で行われます。風格のある重厚な建物は、酒造としての役割を終えたあと、現代の建築家福島慶介+松葉邦彦両氏によりリノベーションされました。歴史ある建物の中でアート作品を楽しんで頂けます。
【Art Fair NAKANOJO 2024 3つの見どころ】
アートフェアをさらに楽しめる、3つの見どころをご紹介します。
1) トークセッション開催
Art Fair NAKANOJO 2024の会期中の週末に、トークセッションを開催します。それぞれ当アートフェアならではの、地域芸術祭・移住、アーティストの生き方に着目したトークプログラムとなっております。
日時:①6月15日(土)18:00〜 ②6月16日(日)18:00〜 ③6月22日(土)18:00〜
所要時間:約1時間−1時間半
場所:旧廣盛酒造内(群馬県吾妻郡中之条町大字中之条町909)
入場:Art Fair NAKANOJO入場パスポート(500円)を受付にてご提示下さい
URL:http://artfairnakanojo.com/2024/05/22/event-talksession/
①6月15日(土)18:00〜 約1時間−1時間半
トークテーマ『地域芸術祭の今後』
登壇者:山重徹夫(中之条ビエンナーレ総合ディレクター)
齋木三男(中之条ビエンナーレ2025実行委員長・石彫家)
西島雄志(Art Fair NAKANOJO 運営委員長・中之条ビエンナーレ2025副実行委員長・彫刻家)
司会: 山形敦子
中之条ビエンナーレは来年で第10回を迎えます。なぜ20年近く続けられているのか、そして今後、地域芸術祭の形はどう変化していくのか。地域芸術祭と地方の活性・住民の方々の意識の変化・それがまたアーティストに影響する循環等、中之条ビエンナーレ総合ディレクターの山重徹夫さんを招き、地域芸術祭の今後の形を模索していきます。
②6月16日(日)18:00〜 約1時間−1時間半
トークテーマ『移住とアーティストの生き方』
登壇者:相田永美・糸井潤・古賀充・佐藤令奈・DamaDamTal・星野博美(中之条町に移住したアーティスト)
司会:西島雄志・山形敦子
昨年の移住希望地ランキングで群馬県は2位に浮上しました。中之条町は近年続々と移住するアーティストが増えています。そんなアーティストたちが、移住後どのように生活と制作に向き合い生きているのか。地域への関わりと制作とのバランスや影響など、移住のリアルと様々なアーティストの生き方を探ります。
③6月22日(土)18:00〜 約1時間−1時間半
トークテーマ『アーティストが日常で感じる美しいもの byアートのはなし こけラジオ』
登壇者:石黒由香・いくらまりえ・藤波洋平(Art Fair NAKANOJO参加作家)
司会:山形敦子・根岸桃子
地域に根ざしたアート系ポッドキャスト「アートのはなし こけラジオ」のパーソナリティである山形敦子と根岸桃子(CLEMOMO)が司会をつとめ、3人のアーティストをゲストにお話を伺います。ポッドキャストでも反響があった『日常で感じる美しいもの』を切り口に、それぞれのアーティストが大事にしていること・美的感覚・向き合っていることを深掘りしていきます。
2) パフォーマンス、ライブペインティング、様々な表現
Art Fair NAKANOJOで出展するアーティストの中には、絵画や彫刻だけではなく、パフォーマンスやライブペイントなど、行為性を作品として販売する作家も出展します。その3組をご紹介します。※鑑賞にはすべて入場パスポートが必要です
●体験型パフォーマンスを販売 ーDamaDamTal(ダマダムタル)
DamaDamTalは鑑賞者にとって独自の(夢を見ているような)体験となるようなパフォーマンス、その土地の日常に放つだけでなく交わるように存在する展覧会に擬態したパフォーマンス、それらの可能性を探すべく活動している、みきたまき・大塚陽によるアートユニット。
DamaDamTalは会期中、展示作品の販売の他、体験型パフォーマンス『声2』を販売します。来場者は通常の作品購入の方法でチケットを購入し、購入後から会場の旧廣盛酒造周辺を舞台に、彼らが仕掛けたパフォーマンスがスタートします。この土地・会場でしか不可能なパフォーマンス。アートフェア会期中限定の体験です。ご注目ください。
DamaDamTal パフォーマンス『声2』 (最短所要時間:約30分)
作品(チケット)販売時間:会期中毎日 10:00〜17:30 ※ 14日VIPプレビューでの販売時間は15:00〜17: 00
DamaDamTal URL:http://artfairnakanojo.com/artist/damadamtal/
●会期中描き続けるライブペインティング・会期終了まで予測ができない作品 ーいくらまりえ
巨大な体育館いっぱいに広がる絵や、個展会場全体にライブペイントし続け、観る者を絵とそのプロセス自体の中に没入させる作風で注目される、いくらまりえ。当アートフェア会期中も、真っ白からスタートし描き続け、汚し続けます。
いくらまりえ『のれん汚し〼』
[作家ステートメント]
汚しているようで、描いている。 描いているようで、汚している。
とにかく、のれんが汚れているお店は 繁盛しているお店なんですから 一生懸命手を動かします。
時々遅刻したり、ご飯食べにいったり、自由気ままな店主が 会期中沢山吊ったのれんに絵を描き続けます。
完成は会期終了時なので 購入者はのれんを選べません。 経過を見ながら想像して下さい。
そもそも完成なんてないのです。 汚しているのですから。
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作家在廊日(ライブペイント日):会期中毎日 ※食事等でいない時間もあります
いくらまりえ URL:http://artfairnakanojo.com/artist/marie-ikura/
●身体性と文字と絵画、パフォーマンスと絵画の間を彷徨う作品 ー巳巳(みみ)
コンセプチュアルで実験的な作品を生み続けるアーティスト、巳巳。作風は常に変化しますが、その根底には根源的な疑問ー人間そのもの・生きることと表現活動への動機ーを模索しています。
当アートフェアでは、作家在廊日にパフォーマンス「書ドローイング」を行います。観客は巳巳の行う15分ほどのパフォーマンスを鑑賞し、その身体性と絵画を彷徨う行為から生まれた作品を購入可能です。
巳巳 『書ドローイング』
[作家ステートメント]
人類が洞窟内の暗闇で絵とも字ともつかない何かを描いて/書いて/掻いていた時のころを身体的に思い出す。東アジア固有文化である表意文字の漢字を使う。立ち現れた文字のような絵のようなものを水に溶かして形を失わせ忘却する
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作家在廊日(パフォーマンス日):6/14,15,16,17,21,22,23 各日15:00より
巳巳 URL:http://artfairnakanojo.com/artist/mimi/
3) 注目出展作品紹介
Art Fair NAKANOJO 2024に実際に出展される作品をいくつか紹介します。
主催者・関係者からのコメント
運営委員長 西島 雄志(彫刻家・gallery.studio.cafe newroll主宰)
私自身、中之条ビエンナーレへの参加がきっかけで中之条町に移住し、gallery.studio.cafe newrollをオープンしました。中之条町はビエンナーレを18年間続けている経験から、地域のアートに対する受け入れ体制がとても柔軟だと感じます。移住作家も年々増えていて、「アートの町」と言える地となっています。しかし町には日常的にアートを鑑賞できる場所がないのが現実です。そんな中、四万温泉を中心に施設にアートを取り入れるケースが増えてきて話題を呼んでいます。このArt Fair NAKANOJOがきっかけとなり町にさらに多くのアート作品が展示されることになったらとても嬉しいです。そしてこの地だからこそ出来る、首都圏での開催とは一味違ったアートフェアとなりますので、是非ご注目いただき遠方からのご来場も心よりお待ち申し上げます。
西島 雄志
1969年横浜生まれ。1995年東京芸術大学大学院修了。2021年に東吾妻町に移住。2011年より現在まで中之条ビエンナーレに参加。2022年には赤城SUNdo、京都の世界遺産二条城にて展示。2023年に大型個展をPOLA MUSEUM ANNEXで開催。現在群馬県中之条町在住。
Art Fair NAKANOJO 顧問
山重 徹夫(中之条ビエンナーレ総合ディレクター)
中之条ビエンナーレが始まってから、様々な人に中之条町は変わったと言われました。それは地元の方々だけではなく、町外に住む多くの方もそう感じたように、新聞やニュースでは、中之条のイベントや取り組みが連日紹介され、文化的で楽しい町という印象に変わったそうです。これは近年増えてきたアーティストの移住者が、色々な文化的な活動をしたり、若い世代が町にUターンして店舗を開業したりと、町に連鎖的な良い変化が起こっているのだと思います。そして長い年月をかけて育まれた、中之条ビエンナーレのアーティスト同士の繋がりは、いまアートフェア中之条という形で、新たに産声をあげました。中之条ビエンナーレが作ってきた3つの「つくる場」「つながる場」「発表の場」に、アーティストによって、もう一つの場が中之条に作られたことに、大きな喜びを感じています。これからアーティストが巻き起こしていく新たな変化の潮流を、この場に実際に来て肌で感じながら楽しんでください。
山重 徹夫
1975年広島県生まれ。多摩美術大学を卒業後、都内デザイン会社で制作ディレクターを務める。2006年より地域独自の視点から芸術文化を発信することを目的に、中之条ビエンナーレを立ち上げ、総合ディレクターを務める。現在は総合的な地域ブランディングや国際芸術交流をはじめとするアートプロジェクトなど、日本各地で地域文化振興事業を行っている。
最近の主な仕事に、中之条ビエンナーレ(群馬)総合ディレクター/Viento Arts Gallery(群馬)ディレクター/クリエイティブコミュニケーションセンターtsumuji(群馬)総合ディレクター/東京藝術大学 講師/高崎経済大学「アーツマネージメント論」講師/倉庫現代美術館(群馬)館長/富士の山ビエンナーレ(静岡)総合ディレクター/逗子アートサイト(神奈川)総合ディレクターなど
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